2022年11月21日(月)～11月27日(日)2022/12/09

熱狂サッカーW杯！「日本×コスタリカ」戦が今年のベスト視聴率を記録

いよいよサッカーワールドカップが開幕した。日本代表はグループリーグの初戦・ドイツ戦で見事な逆転勝利を決め、ここから一気に国民の注目を集めて大きな盛り上がりを見せた。中東・カタールでの開催ということで、中継が比較的見やすい時間帯だったということもあり、NHK総合での初戦「日本×ドイツ」が36.8％、テレビ朝日の「日本×コスタリカ」が42.9％と、ともに今年最高の世帯視聴率を記録した（これまでの最高視聴率は、2月20日「北京オリンピック　カーリング女子決勝・日本×イギリス」の29.2％）。

ドイツ戦が勤労感謝の日、コスタリカ戦も日曜とテレビ観戦には絶好のシチュエーションでさすがの高視聴率ゲットとなったが、ワールドカップの日本戦といえば、かつては50％、60％超えも当たり前だったことを考えると、テレビの影響力低下は否めない。実際、今大会では全64試合無料放送をうたうABEMAの存在感が大きく、日本戦もABEMAで見たというサッカーファンは多いだろう。むしろ普段あまりサッカーを見ないライトな視聴者が、これほど多くW杯を観戦したということに地上波放送の意義がある。日本選手の活躍とともに、地上波で初めてワールドカップに触れた子どもたちの目の輝きの中にこそ、日本サッカーの未来はある。

すっかりサッカーの陰に隠れてしまったが、大相撲も盛り上がっていて「大相撲九州場所・千秋楽」が17.5％で総合5位。コスタリカ戦スタートの約1時間前、本割を終えて貴景勝、高安、阿炎の3人が12勝3敗で並ぶ大激戦。3人の巴戦による優勝決定戦は28年ぶりだったそうだが、平幕の阿炎が見事初優勝を決めた。これで名古屋場所・逸ノ城、秋場所・玉鷲に続いて3場所連続平幕力士の優勝となった。これも史上初めてのことである。

ということで、スポーツ部門以外は放送休止の番組も多くちょっと押され気味。ドラマ部門では、「ザ・トラベルナース」が自己2番目の高視聴率で部門2位、総合でも10位と躍進した。ちなみに、コスタリカ戦の影響をまともに受けた「鎌倉殿の13人」は6.2％にとどまった。ダントツの自己ワーストである。いい回だったんだけどね。まあ、こればかりは仕方ない。その他の娯楽部門では、「ポツンと一軒家」がサッカーでお休み、「笑点」が大相撲とサッカーに食われて（おそらくは）10％に届かずということで、12.6％の「ブラタモリ」が部門首位、総合でも8位に入った。

文／武内朗

総合（関東）

順位	番組タイトル	放送局	視聴率
1	FIFAワールドカップ2022「日本×コスタリカ」（11/27）	テレビ朝日	42.9 %
2	FIFAワールドカップ2022「日本×ドイツ」（11/23）	NHK総合	36.8 %
3	FIFAワールドカップ2022「日本×ドイツ」インタビュー他（11/23）	NHK総合	24.9 %
4	FIFAワールドカップ2022「日本×ドイツ」直前情報（11/23）	NHK総合	19.2 %
5	大相撲 2022年　九州場所・千秋楽（11/27）	NHK総合	17.5 %
6	連続テレビ小説・舞いあがれ！（11/21）	NHK総合	16.2 %
7	FIFAワールドカップ2022 日本戦振り返り＆みどころ（11/27）	テレビ朝日	15.9 %
8	ブラタモリ（11/26）	NHK総合	12.6 %
9	ザワつく！金曜日（11/25）	テレビ朝日	12.4 %
10	木曜ドラマ「ザ・トラベルナース」（11/24）	テレビ朝日	12.3 %

ドラマ（関東）

順位	番組タイトル	放送局	視聴率
1	連続テレビ小説・舞いあがれ！（11/21）	NHK総合	16.2 %
2	木曜ドラマ「ザ・トラベルナース」（11/24）	テレビ朝日	12.3 %
3	相棒 [再] （11/23）	テレビ朝日	9.0 %
4	日曜劇場・アトムの童（11/27）	TBS	8.9 %
5	PICU 小児集中治療室（11/21）	フジテレビ	8.3 %
6	金曜ドラマ・クロサギ（11/25）	TBS	7.5 %
7	科捜研の女 [再] （11/23）	テレビ朝日	6.6 %
8	祈りのカルテ研修医の謎解き診察記録（11/26）	日本テレビ	6.4 %
9	連続テレビ小説・舞いあがれ！ [再] （11/23）	NHK総合	6.2 %
9	鎌倉殿の13人（11/27）	NHK総合	6.2 %

映画（関東）

順位	番組タイトル	放送局	視聴率
1	金曜ロードショー「劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン」（11/25）	日本テレビ	5.1 %
2	午後のエンターテインメント午後のロードショー「グラン・トリノ」（11/25）	テレビ東京	2.7 %
3	シネマスペシャル「インビジブル2」（11/27）	テレビ東京	0.5 %

音楽（関東）

順位	番組タイトル	放送局	視聴率
1	テレ東音楽祭2022冬～思わず歌いたくなる最強ヒットソング100連発～（11/23 19:00～）	テレビ東京	7.6 %
2	ミュージックステーション（11/25）	テレビ朝日	6.6 %
3	MUSIC FAIR（11/26）	フジテレビ	5.4 %
4	NHK MUSIC 桑田佳祐 LIVE SPECIAL（11/24）	NHK総合	5.3 %
5	NHKのど自慢（11/27）	NHK総合	5.2 %
6	テレ東音楽祭2022冬～思わず歌いたくなる最強ヒットソング100連発～（11/23 18:00～）	テレビ東京	4.6 %
7	これが定番！世代別ベストソングミュージックジェネレーション（11/22）	フジテレビ	4.4 %
8	題名のない音楽会（11/26）	テレビ朝日	3.7 %
9	back number×舞いあがれ！（11/22）	NHK総合	2.8 %
10	テレ東音楽祭2022冬～思わず歌いたくなる最強ヒットソング100連発～（11/23 17:30～）	テレビ東京	2.6 %

スポーツ（関東）

順位	番組タイトル	放送局	視聴率
1	FIFAワールドカップ2022「日本×コスタリカ」（11/27）	テレビ朝日	42.9 %
2	FIFAワールドカップ2022「日本×ドイツ」（11/23）	NHK総合	36.8 %
3	FIFAワールドカップ2022「日本×ドイツ」インタビュー他（11/23）	NHK総合	24.9 %
4	FIFAワールドカップ2022「日本×ドイツ」直前情報（11/23）	NHK総合	19.2 %
5	大相撲 2022年　九州場所・千秋楽（11/27）	NHK総合	17.5 %
6	FIFAワールドカップ2022 日本戦振り返り＆みどころ（11/27）	テレビ朝日	15.9 %
7	タモリステーション～ドイツに歴史的勝利!!日本サッカー運命の決戦直前SP!!～（11/27）	テレビ朝日	10.9 %
8	FIFAワールドカップ「ウルグアイ×韓国」（11/24）	フジテレビ	10.6 %
9	FIFAワールドカップ2022「ポーランド×サウジアラビア」（11/26）	テレビ朝日	10.4 %
10	FIFAワールドカップ2022「チュニジア×オーストラリア」（11/26）	テレビ朝日	9.4 %

アニメ（関東）

順位	番組タイトル	放送局	視聴率
1	サザエさん（11/27）	フジテレビ	8.1 %
2	名探偵コナン（11/26）	日本テレビ	6.7 %
3	ちびまる子ちゃん（11/27）	フジテレビ	6.2 %
4	僕のヒーローアカデミア（11/26）	日本テレビ	3.7 %
5	ワンピース（11/27）	フジテレビ	3.5 %
6	ドラえもん（11/26）	テレビ朝日	3.3 %
7	クレヨンしんちゃん（11/26）	テレビ朝日	2.9 %
8	デリシャスパーティ♡プリキュア（11/27）	テレビ朝日	2.7 %
9	アニメおしりたんてい（11/26）	NHK Eテレ	2.6 %
10	SPY×FAMILY（11/26）	テレビ東京	2.4 %

その他の娯楽番組（関東）

順位	番組タイトル	放送局	視聴率
1	ブラタモリ（11/26）	NHK総合	12.6 %
2	ザワつく！金曜日（11/25）	テレビ朝日	12.4 %
3	1億人の大質問!?笑ってコラえて！ 3時間SP（11/23）	日本テレビ	12.0 %
4	有吉ゼミ（11/21）	日本テレビ	11.3 %
4	世界まる見え！テレビ特捜部（11/21）	日本テレビ	11.3 %
6	ヒューマングルメンタリーオモウマい店（11/22）	日本テレビ	11.2 %
7	プレバト！（11/24）	TBS	11.1 %
7	嗚呼!!みんなの動物園 2時間SP（11/26）	日本テレビ	11.1 %
9	踊る！さんま御殿!!（11/22）	日本テレビ	10.1 %
10	世界アニマル＆キッズ動画スペシャル（11/23）	テレビ朝日	10.0 %

武内朗（たけうちあきら）

TVアナリスト。東京ニュース通信社にて「TVガイド」「TV Bros.」編集長ほかを歴任。TVガイドアーカイブチーム代表。好きな言葉は博覧強記。3大フェイバリットコンテンツは、ビートルズ・ナイアガラ・魔法少女まどか☆マギカ。

◆テレビ視聴率ランキングとは？　
ビデオリサーチ社が実施する統計理論に基づいた標本調査によって集計された視聴率データで、正式なデータ名称は「関東地区・世帯視聴率」。TVガイドwebでは月曜日から日曜日までの7日間、東京都（島部を除く）、神奈川県、千葉県、茨城県、群馬県、埼玉県、栃木県のランダムに選ばれた 2,700世帯（＊）を対象に調査されたデータを、「総合」「ドラマ」「映画」「音楽」「スポーツ」「アニメ／特撮」「その他の娯楽番組（バラエティ）」の7ジャンルに分け、ランキング形式で掲載しています。より詳しい視聴率調査については、こちらから。　
＊2020年3月30日より変更／世帯数は2021年10月現在