東京オリンピックの競技を解説【マラソンスイミング】ラストスパートの勝負は見もの。スピードレース化が進む可能性大2021/07/22

マラソンスイミングは、海や川、湖などと自然環境下の水面で長距離を泳ぐ、文字通り競泳のマラソン種目。男女各10kmが実施される。大会運営上は競泳37種目のうち屋外で実施される2種目という扱いになる。基本的に周回コースで行われ、選手たちは途中で給水を行いながら、約2時間にわたるレースを泳ぎ抜く。
オリンピックに採用されたのは2008年北京大会から。世界選手権では1991年のオーストラリア・パース大会で「オープンウォータースイミング」の名称で初めて採用された。この時は男女とも25kmで行われ、ゴールタイムは5時間を超えた。世界選手権では2001年大会以降男女各5km、10km、25kmが行われている。泳法は自由形だが、屋内種目と同じくクロールとほぼ同義。ただし、給水時などに背泳ぎをする選手もいる。ボートから細長いさおを出し、選手にボトルを渡す給水風景は、この種目ならではのもの。
男女とも25人が出場。陸上のマラソンと同じく、予選なしの決勝のみでメダルを争う。今大会の会場はお台場海浜公園。埋め立て地に囲まれた穏やかな海だが、やはり波や潮の流れはあり、レース当日の気象条件によって変化する。それをどう読み、利用するかが重要になる。コースは海上に浮かべられたブイで指定されているが、最短距離を進もうとすると波や風の影響を強く受け、かえって不利になる場合もある。根本的な泳力、体力は当然として、レース中のペース変化への対応力、気象の変化に合わせてベストのルートを見つける観察力と判断力を持ち合わせていないと、勝利は見えてこない。選手たちが繰り広げる位置取り合戦と駆け引きもレースの醍醐味(だいごみ)。コースロープで区切られた静水上で行われる室内種目とは違った魅力がある。ゴールが近づいてからのスパートも見もの。2時間近く泳いできた選手がギアチェンジし、スピード勝負を展開するさまは圧巻だ。
日本男子は南出大伸が初出場。6月にポルトガルで行われたオリンピック最終予選で6位に入り、出場権を獲得した。上位入賞を期待したい。女子は貴田裕美が3大会連続で代表に。過去2大会はともに12位。それを上回る成績を目標に置きつつ、その上も見据える。メダル争いは男女とも2019年世界選手権上位の選手たちが軸か。男子はフロリアン・ウェルブロック、ロブ・マッフルズ(ともにドイツ)、マルク=アントワーヌ・オリヴィエ(フランス)ら、女子は辛鑫(中国)、ヘイリー・アンダーソン(アメリカ)、アナ・マルセラ・クーニャ(ブラジル)らに注目だ。
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