東京オリンピックの競技を解説【近代五種】万能性が問われる“キング・オブ・スポーツ”2021/07/19

近代五種は、1人の選手が1日の間に水泳、フェンシング、馬術、射撃、ランニングをこなし、ポイント制で順位を競う複合競技。以前は1日1種目、5日間にわたって行われたが、競技時間短縮のため、1996年アトランタ大会から1日で全種目をこなすように。2009年からはさらなる短縮のため、レーザーピストルによる射撃とランニングを交互に行うレーザーランが導入された。ただし、今大会は男女とも2日間で行われる(1日目に男女のフェンシング・ランキングラウンドを行い、日を変えて本戦)。
近代オリンピックの父、ピエール・ド・クーベルタン男爵が、古代オリンピックの五種競技(レスリング、円盤投、やり投、走幅跳、短距離走)にならって提案したのが始まりとされ、ナポレオン時代のフランスで、1人の兵士が馬で敵陣に乗り込み、銃と剣で敵を倒し、川を泳いで渡り、丘を越えて走り抜き、味方に戦果を報告したという故事を、競技化したものといわれる。1912年ストックホルム大会から正式種目に採用され、2000年シドニー大会からは女子種目も加わった。
1日目のフェンシング・ランキングラウンドは、エペによる1分間1本勝負の総当たり戦を行い、勝率に応じてよって得点が与えられる。2日目の第1種目は水泳。200m自由形で行われ、男女とも2分30秒を250点とし、1秒あたり2点増減する。次のフェンシング・ボーナスラウンドは、ランキングラウンド下位の選手から順に30秒1本勝負で対戦。両ラウンドの合計がフェンシングの得点に。続く馬術は障害飛越で争われる。通常の馬術競技は、長年ともに練習してきた愛馬に乗るが、近代五種では抽選によって騎乗馬が決まる。そのため短時間で馬を個性を見抜き、と信頼関係を築く必要がある。最後のレーザーランは、これまでの種目の合計点を1点=1秒として、上位の選手からタイム差でスタートする。射撃は10m離れた約6cmの的に、制限時間50秒以内に5発的中させる。撃ち終わると800mのランニング。これを4回繰り返す。長い距離を走った後に息を整え、小さな的を狙わなければならない。切り替えの早さと集中力が鍵になる。競技全般を通じて、それぞれ性質が異なる技術、それを十分に発揮する体力面、精神面の強靭さが求められる。心身を極限まで消耗させる競技だ。
ハンガリー、ロシア、イギリスなどヨーロッパ勢が強豪国に挙げられるが、近年は中南米やアジア、オーストラリアからもメダリストが生まれている。今大会でも新興勢力が台頭するかもしれない。日本も強化に取り組み、2018年ワールドカップファイナルでは女子個人の山中詩乃が6位入賞を果たした。今大会でも強化の成果を存分に発揮してほしい。
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