「リコカツ」北川景子の母親役は三石琴乃。佐野史郎、酒向芳、宮崎美子、平岩紙も出演2021/03/03
北川景子が主演を務める、TBS系で4月スタートの連続ドラマ「リコカツ」(金曜午後10:00、開始日未定)に、佐野史郎、酒向芳、宮崎美子、平岩紙、三石琴乃が出演することが分かった。
ドラマは、現代ならではの価値観と時代が変わっても普遍的な男女のもめ事を“リコカツ”というキーワードを通じて描き出す“離婚するかもエンターテインメント”。運命的な出会いをしたファッション雑誌の編集者・水口咲(北川)と、航空自衛隊に編成されている航空救難団の隊員・緒原紘一(永山瑛太)が、交際ゼロ日で結婚するが、結婚生活数日にして離婚を決意。離婚を契機に本当の恋愛が始まるオリジナルのラブストーリーだ。
今回発表されたのは、水口家と緒原家の面々を演じるキャスト。咲の父・武史役には数々の金曜ドラマに出演してきた佐野。大手広告代理店勤務だった武史は、社交的で記憶力がよく、一度聞いたことは忘れない。ちょっと前に定年退職したが、今も現役時代の名刺を使う見栄っ張りな一面もある人物。また、咲の母・美土里役には本作が初の連ドラレギュラー出演となる、声優・ナレーターとして活躍する三石。美土里は、美に関するエッセー本がベストセラーとなり、世間から美魔女モデルと呼ばれ、インフルエンサーとして人気を博しているというキャラクター。さらに、咲の姉・鹿浜楓を演じるのが平岩。小学2年生の生意気な娘を持つ母で、ある秘密を抱えている役どころだ。
佐野は「金曜ドラマという枠は、自分にとってドラマの原点というか、特別な思いがあります。『ずっとあなたが好きだった』『誰にも言えない』『ダブル・キッチン』など1990年代を緑山スタジオで共に過ごしたプロデューサーの植田(博樹)さんたちと、またご一緒させていただけることになり、年を重ねて実家に帰ってきた思いです。時の流れが実人生とも重なります」と同枠への出演に思いを巡らせる。
また「広告代理店を定年したのに、まだそこにしがみついて自立できていない弱い男を演じるのですが、組織に依存して働いてきた男が、それがなくなった時にどう生きていくのか? 他者に依存していたら大変な目に遭うぞ、ちゃんと自分で考えなさい、というメッセージを感じました」と作品の印象を伝え、「さらに、離婚問題を通して、家族とは何だろう? 夫婦、恋人、親子、自分にとって何が大切なのか?と考えることになるのですが…。年齢に関係なく、会話やコミュニケーションを大切にすることを忘れてはいけないと、ドラマを通じて感じています。人生において、あらがえないことが起きてしまった時、それをどう受け止めるか。時代を超えても変わらぬメッセージが込められている、大切なホームドラマとなりそうです」と話している。
三石は「植田プロデューサーからテレビドラマ出演のオファーをいただき、主人公の母親役と伺っていました。熟考の末お受けさせていただいたのですが、台本を読んでまさかの大役だと初めて知ったんです! それからはずっとプチパニックで、名だたる名優の方々と一緒にお仕事できる現実に興奮しっぱなしです」と心境を明かす。
そして「『リコカツ』に出てくる各家族のみんな個性的で、それぞれがそれぞれの、迷いながらも本気で明るい未来を探している、とってもすてきなホームドラマです。笑いや温かさの中にも、日本では“妻たるもの慎み深く、家族のために尽くすこと”が美徳とされていますが、それに正面から勝負を挑んでいる潔さを感じました。実生活では避けたい『離婚』がこのドラマの表テーマですが、どの世代にも誰にでもある自分の人生を悔いなく生きたいという気持ちを、繊細に、時に大胆に描くドラマだと思います。主人公・咲や周りの人物に共感して巻き込まれて、一緒に未来を見つけてほしいと思います」と作品について説明し、視聴を呼び掛ける。
平岩は「初めにお話をいただいた時は、北川景子さんのお姉さん役!?と驚きましたが、久々に共演させていただくことがうれしいです。そして、すてきで面白い両親! この一家は、フランクでありドライであり、自我も強い。おのおのがこの先どのような選択をしていくのかは、まだ分かりませんが、未来のために明るい選択をして、どんな形になろうとも結局ずっと仲良しな、風通しのいい家族なんだと思います」と、水口家の印象を話す。そして「楓の一人娘とは親友のような関係。娘とバディで楽しく演じていけたらと思います。素晴らしい皆さまに囲まれ、撮影させていただけることに感謝しております」と意気込んでいる。
また、厳格な自衛官一家で育った、絵に描いたような堅物人間である紘一の父・正役には、金曜ドラマ枠に初のレギュラー出演となる酒向。正は元自衛官で頑固者。無口で、男は背中で語るというのがモットーの昔気質の男だ。昭和的な古い価値観をいまだに持ち続け体現しており、息子の紘一にも厳しくあたり、強い男になるように言い聞かせてきた人物だ。そんな封建的な夫を支える妻・薫を宮崎が演じる。薫は昔ながらの良妻賢母で料理上手。優しく明るい笑顔のしっかり者で、正とは一度もけんかをしたことがないが、ずっと秘密にしていることがあるというキャラクターだ。
酒向は「昔、ドラマで見ていたような父親をこの時代に体現できることに魅力を感じています。このお父さんが鶴田浩二さんだったらすてきだろうな、とか、今日は藤岡琢也さんかな、とか。時代、時代で見てきた日本のお父さん、いろんなお父さんが、たくさん僕の中にはいるので。そういう方の力を借りてやらせていただけるのは楽しいですね。僕は僕なりのお父さんしかできませんけど、父が戦争に行った軍人だったので、厳格さという意味では、昭和の男の面影は自分の中に残っているのかもしれません」と役柄に対する思いを打ち明ける。
続けて「『自分の何が悪かったんだ』というセリフが出てくるのですが、すごく親身に感じました。うちの親は大丈夫かな? 兄弟の夫婦はうまくいっているのかな? 同世代の人にも伝わるものがあればすごくうれしいですし、若い世代にとってはこの先、体験することですからね。順風満帆に結婚して、そのまま一度もけんかをしないで終わるということなかなかないと思いますから。このドラマは、夫婦になった時の何かこう…資料みたいな(笑)。人に優しくなることを考えられるのではないかと思います」と見どころポイントを指南。
宮崎は「“リコカツ”は初めて聞いた言葉でしたが『婚活』があるのだから、あってもおかしくないなと。お互いのよりよき再スタートのために準備するのはいいことですよね。離婚を考える夫婦の言い出した方も言われた方も、どちらかが一方的に悪いわけではないと思います。そういう状況になるのは、お互いに原因があるはず。夫婦の問題点を改善しようとしたのか? そうしてきたら、こうならなかったのではないか? なんて、考えていたら大変なので、何も考えずに一歩踏み出すのもいいのかも」と“リコカツ”を解釈。
加えて「瑛太さんと酒向さんとは初めての共演で、どんな方なのか楽しみです。酒向さんは一見こわもてですが、実は笑顔がかわいい方。そんな笑顔をこのドラマの中で見られることがあるのか、ないのか。それぞれの年代の夫婦のリアリティーをお見せして共感を得られたらいいなと思います」と撮影を心待ちにしている。
植田博樹プロデューサーは、今回のキャスティングについて「配信ドラマの仕事やら、勉強のためにいろいろうかがわせていただいた現場やらで出会った、これは、と思ったキャストの皆さんに、自分の一つの集大成となるなという予感のするこの作品に集まっていただきました」と説明。
そして「佐野史郎さんは、僕が一番最初についた連ドラ、『ずっとあなたが好きだった』からお世話になりっぱなしの恩人で、節目の作品としてどうしても出ていただきたかったキャストです。企画書を見ず、植田くんのホームドラマかぁ、と出演を即諾していただいたこと感謝しています。酒向芳さんは『検察側の罪人』を見たその直後にマネジャーさんに連絡して、配信ドラマ「SICK’s』に出ていただいて、その時の素晴らしいお芝居を目の当たりにして、大きい役が輝くと思い、このたび、拝み込むようにして出ていただきました。クランクインして、この親父像をまさにイメージしていたんだというお芝居をしていただいて、本当に感激しました」と感謝。
そして「宮崎美子さんは、『ケイゾク』というドラマ以来のご縁です。古風でありながら、自分の道をある日切り開き始める聡明な女性を思い浮かべた時に、宮崎美子さんのイメージが浮かび、人生100年時代を楽しみつつ生きていく、このドラマのテーマの一つの女性像が固まりました。この役を宮崎さんにやっていただくことに、本当に感謝しています。初めましてのキャスティングは、平岩紙さんです。ある秘密を抱えているのですが、それでも日常をしっかりこなしていらっしゃる方というイメージを勝手に抱えて、そんな役があればオファーしようとして何年も経ってしまいましたが、今回そんな役が奇跡的に出てきて、やっとご縁がつながりました。三石琴乃さんを実写ドラマにキャスティングするアイデアをくださったのは、何を隠そう堤幸彦監督なんです。何度もスタジオなどに押しかけ、ちゃんとお話しさせていただき、熟考いただいた上で、やっと出演をご決断くださいました。三石さんの生の芝居のすごさの衝撃を僕が受けたように、皆さまも、三石さんの芝居のすごさに震撼(しんかん)してください」とそれぞれ、起用の理由と魅力を語っている。
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