「PJ~航空救難団~」内野聖陽演じる教官は天使か悪魔か? 神尾楓珠ら訓練生役が裏話告白2025/04/24

テレビ朝日系で、木曜ドラマ「PJ ~航空救難団~」(木曜午後9:00)が4月24日にスタート。それに先駆け、キャスト登壇イベントが開催され、主演の内野聖陽、共演の神尾楓珠、石井杏奈、前田拳太郎、渡辺碧斗、草間リチャード敬太(Aぇ! group)、犬飼貴丈、前田旺志郎らが登壇した。
本作は、自衛隊の中でも精鋭だけが所属できる人命救助のエキスパート集団、航空自衛隊航空救難団に所属する救難員、通称PJ(パラレスキュージャンパー)を育てる救難教育隊を舞台に、主任教官・宇佐美誠司(内野)と、超難関の選抜試験を突破してきた訓練生たちが、命がけで地獄の訓練に挑む姿と成長を描く感動の物語だ。救助能力のみならず、過酷な環境で生き抜くサバイバル技術を有する精鋭だけで構成された、“救難救助の最高峰”にして“人命救助最後の砦(とりで)”…。そんなPJになる最初の関門は、年に一度だけ実施される合格者わずか数名という厳しい選抜試験。その狭き門をくぐり抜けた訓練生たちが、1年に及ぶ過酷な訓練に挑む。

イベントでは先立って第1話の試写会も行われたが、大スケールの救助劇が描かれる本作について、内野は「これ、映画じゃなくて連続ドラマの第1話なんですよ。ここまで来るのには、本当にいろいろな苦労がありました。一番大変だったのは、天候に左右されたこと。撮影は寒い時期から始めているので、寒さとの戦い、あるいは筋肉痛との戦いで。でも、7人の若い魂が本当に頑張ってくれまして、ご覧になったようなすてきな作品になりました。僕らおじさん方、そして家族の人間模様など、いろいろなものが詰め込まれていて、皆さんで楽しめるような作品になっていると思います」とコメント。
続けて「(第1話は)雪山での救助シーンから始まりますが、1mぐらい新雪が積もっている中で救助を行って。吹雪で気温もマイナス7~8度の中、60kgくらいの要救助者の方を担ぎ、かんじきを付けて雪山を下ったのですが、もう一足一足埋もれちゃうんです。片足ずつ上げ、片足で雪を踏み固めて行くのですが、僕がちょうど80kgなので片足に140kgぐらいの体重がかかってしまって。またそれもずぶずぶずぶっと雪に沈み込んでしまって、倒れてしまうとリカバーできないんです。体力もそうですが、精神力がすごく試された現場でした」と撮影の裏側を打ち明ける。

なお、キャスト陣には事前に“宿題”が課されていたそうで、神尾は「筋トレをするのはもちろん、懸垂や腕立て伏せなどを撮影できるレベルまでやれるようにならないといけなくて」とのこと。「1話でいうと、11mの訓練塔からラベリング降下をしていますが、そういうのもできるだけ吹き替えなしでできるようにと。今後のお話では水中での訓練シーンもあるのですが、全員吹き替えなしでできるように事前に準備して、無事にこなすことができたので、なんとか宿題はクリアできたんじゃないかなと思います」と振り返った。
訓練生キャストで唯一の女性である石井も、「それこそいま神尾さんがおっしゃっていたように、筋トレをやったり、懸垂ができないといけなかったので、懸垂バーを買って家でも練習していました。そして、(舞台の)小牧基地には今年から女性の訓練生の方が入られたのですが、その方とお話をして、重りを付けたベストを着てトレーニングする方法を教えていただいて。20kg(の重り)までは対応できるベストを購入するなど、なるべく自分ができることだけはやっていこうと思って努めました。家の家具の配置を変えて、トレーニングできるスペースを作ってやっていましたね」と激闘の日々を語った。

ちなみに、神尾は当初懸垂が一度もできなかったそうだが、内野から「沢井(神尾)、懸垂0回!」と大声で発表されたことから悔しさを覚え、「めっちゃイラっとして(笑)。それから懸垂バーを買って練習し、できるようになりました」と告白。犬飼にいたってはベンチプレスを購入して自宅に置いているそうだが、「めちゃくちゃ邪魔です(笑)。しかも、自宅に置いてあるのにずっと小牧にいるので、買わなくて良かったかなと(笑)。もう埃かぶっちゃって!」と笑った。

続けて、訓練生キャストに向けて、内野演じる宇佐美は天使か悪魔か、という質問が。指名された前田拳太郎は「急に難しい質問! ちょっと1回確認してもいいですか?」と焦りつつ、「悪魔ですかね…いい意味で(笑)。教官としては、訓練生に厳しくしないといけないところもあって。劇中で腕立て伏せをやるシーンなどの前も、『先に心拍数上げてからやったら?』とアドバイスをくださって、そのおかげでより僕らの必死な姿が映し出されていると思います」と回答。これについて、内野は「みんな役者さんなので、つらそうな演技ができちゃうんですよ。しかもその演技が上手なので、本気の顔が撮れないんじゃないかなと思って。なので、予備運動をして、心拍数を上げたらどうだろうと提案して」と、その意図を明かした。

一方の、前田旺志郎は「悪魔です」と即答。その理由について、「さっきも楓珠が『(懸垂)0回と言われて悔しかった』と話していましたが、撮影前に予備運動を追加でやるのも正直『くそ、なんでやねん』と思うんです(笑)。でも、悔しいとか腹立つみたいな感情が、結局すべてプラスの方に消化されるんですよね。だから頑張れるし、それがなかったら楓珠はまだ懸垂0回だったと思うので(笑)。そういう燃える気持ちをかき立ててくださるといいますか、あえて嫌われ役、鬼でいてくださっているのだと思います」と述べ、内野に感謝を述べた。

訓練において大変だったことがトークテーマに上がると、超短髪にイメージチェンジした渡辺は「僕はもともと体の線がすごく細くて、実際の救難団の方々に近づくために体重を12kg増やして撮影に挑んだのですが、人生でそこまで増やしたことがなかったので、そこにまず苦戦しました。そして、クランクイン前の訓練で実際の教官の方々にみんなで訓練を受けて、腕立ての伏せの姿勢すらもうまともにできないぐらい追い込んでいただいて。正直、何度も心が折れそうになったのですが、訓練生キャストのみんなが一緒にいて“1人じゃない”と思えた時になんとかその場を乗り越えられたのがすごく印象に残っていますし、今もその気持ちで取り組むことができています」と、仲間の存在を強調。
そんな渡辺に対し、内野は「みんな頑張っているのですが、碧斗は最初から牽制も15回ぐらいできたし、運動能力がすごいんです。彼が演じる長谷部はすごくヘタレで情けなくて、何もできない…というキャラクター設定なのですが、碧斗自身はこの中で一番できるんじゃないかと思うくらい。なので、下手な演技をしているんですよ。下手な演技が上手で」と、その能力値の高さを評価した。

続けて、草間も「撮影の中でやる訓練というよりも、撮影が始まるまでの準備期間で体験させていただいた訓練が本当にキツくて…。本読みの日に、本読み終わりで、夜8時から体力向上運動という訓練をやったり。しかも、実際の教官の方から『もっと! いける!』みたいなことをずっと言われて、『いや、いけないです!』と思いながらもやらないといけないのでなんとかやって…。でも、それでみんな精神も鍛えられましたし、それがあったからこそ救難団の皆さんのつらさを心の中に置いて演じることができるのはありがたいなと思います」と苦労があったからこそ、演技に反映できたと話す。
加えて「僕はもともと全く泳げなくて、これまで番組のロケなども水に入るのは拒否していたくらいなんです。なので、プールでの訓練はまず水に慣れるところからで。でも、ウェットスーツを着た状態も、着ていない状態も、両方慣れないといけなくて、1個1個やっていくのが本当にキツかったですね。それに僕、息が止められないんですよ。潜れば潜るほどキツくなるのですが、何秒、何分止めなあかんっていうのがあって…。みんなでやっていたからできたと思います」と、苦悩したエピソードを披露。
さらに、草間演じるランディーは“名言格言オタク”ということで、自身の好きな名言を問われると「僕自身が好きな言葉は…おととい撮影していた時に発した『はい、帰りましょう!(大声)』ですね(笑)。撮影が終わった瞬間に言った、僕のあのひと言は本当に名言だったと思います」とユニークに回答した。

続けて、記者との質疑応答の時間では「多くの人が新たな一歩を踏み出す季節を迎えましたが、皆さんが新たに始めたことは?」という質問が。これに対し、神尾は「筋トレです。今まで全くしていなくて、本当にガリガリだったので」、石井は「編み物が趣味で、今までずっとかぎ針で編んでいたのですが、棒針で編むのを始めました」、前田拳太郎は「筋トレを始めたのと、プールでの訓練が印象的で。普段はインドアで海にもあまり行かないので、初めて水の中に潜って、初めて水圧を感じて、水の中ってこんなに怖いんだっていうのを初めて知りました」とそれぞれ答えていく。
前田旺志郎は「筋トレに付随して、すごく鏡を見るようになりました。毎日家に帰ると姿見を見てしまいます」、犬飼は「きちんと休むということをすごく考えるようになって、寝具にもこだわっています。最近は寝る時にリカバリーウェアを着るようにしたり、疲労回復オタクになりつつある」、草間は「僕は体重が全然増えなかったのですが、『大福がいい』と言われて、間食で大福を食べるようになりました。最近は常に持っていて、大福オタクです」と。渡辺は「月に4回ぐらいのペースで髪を切り行くようになりました(笑)。あと、この作品に出演が決まったタイミングで携帯電話を変えたのですが、筋トレをやるたびに写真を撮るようにしたら、写真フォルダに僕の裸しかないような状態になってしまって(笑)。嫌だなと思って意識的にほかの写真を撮るようにしつつ、裸のフォルダも作っています(笑)」と笑いを誘う。

内野からは「撮影が過酷で何か始めるどころではないのですが…(笑)」とこぼしつつ、「この役を演じていると、吉田松陰に似ているかもしれないと思うことが多くて。宇佐美は若者の夢に火をつける男だと思っているのですが、そういう意味では現代の松陰的な存在でもあるのかなと。なので、最近松陰の漫画を読んでいます」と、意外な回答が飛び出した。
最後は、内野が「今日はまるで完成披露試写会のような、『俺たち頑張ったぜ』みたいな過去の雰囲気が漂っていますが(笑)、現在進行形でこれからも大変な撮影が続きます。この作品は若い7人が卵から育ち、ひなになり、やがて大きな翼を携えて大空に羽ばたいていくさまを厳しい教官とその家族が見守る…そういう物語です。全世代で楽しめるようなドラマ作りを頑張っていきますので、ぜひ木曜夜9時は『PJ』をよろしくお願いいたします!」とアピールし、会見を締めくくった。

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