「弁護士 六角心平」主演・船越英一郎「六角の存在はリアリティーがあり、感情移入しやすかった」2025/03/28

BS日テレで3月29日に放送の「令和サスペンス劇場 弁護士 六角心平 京都殺人事件簿」(午後7:00)で主演を務める船越英一郎が、放送を翌日に控え囲み取材に応じた。
京都が舞台の本作は、サスペンスの帝王・船越が主演を務める完全オリジナル2時間ドラマの新作。仕事も亭主もクビになり、世捨て人のように京都へ逃れてきた男が、新たな出会いや再会を通じて弁護士としての使命に再び目覚め、難事件に立ち向かう姿を描く。
進行は、船越との同じ事務所の後輩・なみきが担当。対談形式で船越からさまざまな話を引き出した。

放送を翌日に控えた心境を聞かれると「久しぶりに、京都を舞台にした2時間サスペンスを撮らせていただいたので、1人でも多くの方にご覧いただけるとうれしいです」と答え、企画の経緯について「去年、京都を舞台にしたサスペンスドラマを作ってみたいというオファーをいただいて、どんな作品だったら皆さんに喜んでいただけるんだろうと、いろいろな打ち合わせを何度となく重ねて参りました。BSはご存知のように、若干視聴者層が地上波よりも高いので、そういう方たちの心に寄り添えて、さらに、その方たちの背中をポーンと押せるような人情ドラマ、サスペンスをということで出来上がったドラマでございます」と明かした。
また、「今は推理ドラマより、考察ドラマという方がしっくりくるのかもしれませんが、本作も十分考察していただけます。最後のどんでん返しと言いますか、もうひと押しありますので楽しみにしてください」と見どころをアピール。
役どころについては「元検事の六角は、検察の中でも特捜というハードな部署で、鬼の六角と言われていたのですが、家庭の事情で弁護士になって、企業向けの弁護士生活を20年ぐらい送った時に企業を守ろうとした案件で、胸が潰れちゃうような事件に遭遇しまして、還暦のタイミングで弁護士を止め、さらに奥さんからも別れを告げられて、家庭も仕事も失った男性です。最悪な60歳を迎えてしまって『そうだ。京都に行こう!』と思い立つんですね。それで京都の町屋暮らしを楽しんで、一応ブロガーなんて名乗って、今の暮らしを楽しんでいるっているんです」と説明した。

実は、六角心平には実在のモデルがいると話し、「僕と同じ年の弁護士をやっている友人をモデルにさせてもらいました。このお話は絵空事ではなく、僕の中ではとてもリアリティーのあるものになっていますし、感情移入しやすかったです。見ていただいた時にいわゆるトゥルーストーリーみたいなところもあるんだなと思って見ていただけるといいなと思います」とコメントした。
さらに、自分と同年代の六角を重ね合わせて「ブラブラしてみたけれども、俺これで一生終わっちゃうのかなと、そんな思いも去来する年頃でございます。僕も含めていろいろな登場人物が『俺の人生、何だったんだろう』と思い悩みます。特にわれわれぐらいの年齢になると、ふっと立ち止まることが何度もあります。あと何年で定年だとか、もう体も動かなくなってきたし、子どもも独立した…。次の人生はどうしようみたいなね。そんな人たちの再生のドラマにしようというのが今回のテーマでございます」と語った。
船越といえば京都のイメージが強いが、その点について「僕も京都でたくさんのドラマを作らせていただいて、一時期、ほとんど京都に住んでいました。新幹線の改札をくぐると、みんな『お帰りやす』と言ってくれたくらい長くいたのですけれども、ある時期、京都の撮影所で作るドラマが少なくなっちゃって、2時間ドラマも時代劇も姿を消し始めたので、私も京都の撮影所に行くことが少なくなって寂しいと思っていました。そこも再生したいなと思っていたら、今回このお話をいただきました」と話し、自身にとっての京都は「第三の故郷(ふるさと)という感じです」と発言。その理由は、東京で生まれてすぐ湯河原に引っ越し、故郷が二つあるため、京都は3番目になるとのこと。しかし、「俳優としての“船越英一郎”は京都で育まれたという感じがしています」と断言した。

そして、六角心平という名前に込めた意味を聞かれると「僕が発案したわけではないのですが、実は、いろいろな意味が込められています。京都に六角堂というお寺があって、このドラマはそこから始まりますけれども、さらに六芒星になぞった深い意味合いもあります。それと、心を平穏にしていくような、人知を超えた力を持って心を平にしていく、そんな人が寄り添ってそばにいてくれたらいいなという感じだと思います」と答えた船越が、プロデューサーに「付け足すことがありますか?」と確認すると「六角さんと呼ばれても、心平ちゃんと呼ばれてもとても響きがいい名前になっています」と発言したプロデューサーに会場から笑いが起きた。
最後に「昭和の香りのする王道の2時間サスペンスドラマを作ろうと。でも、テーマも含めて事件は令和にアジャストしてるぞ、というような作品を皆さんにお届けすべく頑張ってきて、それっぽい作品ができました。皆さんの心にスッと入って六角心平のように、皆さんの心に入った先にその方と一緒に伴走していくように、このドラマも今後の皆さんの生きていく伴走者みたいに心の中に置いてもらえるような、そんな作品になっているんじゃないかなと思っています。おかしくてやがて悲しくて、そして心が温まるそんな作品を目指したつもりでございます。一人でも多くの方に見ていただければなと思っております」とメッセージを寄せた。

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