鈴井貴之があなたの町で道民ドラマを制作！「すてきな物語を掘り起こしたい」2025/03/20 10:00
NHK北海道は、3月17日に「2025年度番組発表記者会見」をNHK札幌放送局で行い、「北海道道」（金曜午後7：30、北海道ローカル）MCの鈴井貴之が、北海道のある町を舞台にオリジナル短編ドラマを制作する新企画「北海道道Presents鈴井貴之の道民ドラマ」を発表した。鈴井は「179の町にきっと埋蔵されているはずのすてきな物語を掘り起こしたい」とコメントを寄せた。
鈴井が多田萌加と共にMCを務める「北海道道」は、地域課題や時事問題、自然、ドキュメンタリー、バラエティーなど幅広いジャンルのテーマを取り上げ、北海道の“今”を深掘りする番組。2020年のスタートからさまざまな北海道の魅力や課題を取り上げ、6年目に突入する今年は、映画やドラマ、舞台演出を手がける鈴井が「今の北海道」をドラマで描く新たな試みに挑戦する。
ドラマは約15分間の短編で、制作の舞台裏を伝えるドキュメントパートと組み合わせて構成する。撮影地はこれから選定予定で、鈴井とNHKディレクターが現地に赴き、町の歴史や文化、地理を盛り込んだシナリオを制作し、地元住民に出演を依頼する計画だ（放送日時は未定）。
記者会見では、鈴井の「町の数だけドラマがある。人の数だけ物語がある。北海道に暮らす皆さんに共感していただきたい短編ドラマ。何げないエピソードかもしれませんが、北の地に暮らす我々にとっては大切に作品になればと願います」とのコメントも発表された。
新キャスター発表
また、この日の会見には、3月31日から出演する「NHKニュース おはよう北海道」（月～金曜午前7：45、北海道ローカル）の新キャスター・関根太朗アナウンサー、曽根優アナウンサーが登壇。さらに、道内各エリアで放送する夕方番組の新キャスターとして、「ほっとニュース函館」（月～金曜午後6：40、道南エリアのみ）の堀若菜キャスター、「ほっとニュース道北・オホーツク」（月～金曜午後6：40、道北・オホーツクエリアのみ）の田中さやキャスター、「ほっとニュースぐるっと道東」（月～金曜午後6：40、道東エリアのみ）の斉藤未涼キャスター、中田結子キャスターも登壇し、番組への思いを語った。
関根アナウンサーは6年ぶり、2度目の札幌勤務となり、「前回最も印象に残っているのは、2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震のことです。札幌の家で飛び起きた私は、真っ暗な部屋の中で情報が入ってこない怖さを全身に刻みました。地震や津波など災害が起きた時、正確な情報を確実に、迅速に伝える覚悟を持って臨みたいです」とあいさつ。さらに、「道外勤務を経てみると、北海道は食べ物がおいしい！ アスパラガスの太さを見るだけでも感動してしまいます。そんな生活者視点の驚きや楽しみも、皆さんと共有したいです」と呼びかけた。
一方、曽根アナウンサーは、札幌勤務は3度目、「おはよう北海道」を担当するのは16年ぶり。「30代前半だった前回は、若さに任せて進行した部分もありましけれど、歳を重ねて持ち味も変わったはずなので、安定感や安心感を持って番組をお届けできれば。十数年ぶりの故郷・北海道の変化に驚き、一方で変わらないことへの安心も大切にしながら、朝のニュースを丁寧に伝えたいです」と思いを新たにした。専門はスポーツ中継といい、「北海道のスポーツニュースを伝える時には、少しテンションが上がっているかもしれません」と明かした。
堀キャスターは、札幌放送局で5年、釧路放送局で2年の勤務を経て、春から函館放送局のキャスターに。「鉄道の日」である10月14日生まれで“乗り鉄”を自認しており、「道南は在来線や路面電車に加え、新幹線や道内唯一の第三セクター鉄道もあるエリア。取材でもプライベートでも楽しみたいですし、北海道新幹線の函館乗り入れや札幌延伸などを考えるイベントを仕掛けてみたいです」と意気込んだ。
田中キャスターは札幌出身で3月に道外の大学を卒業したばかり。「在学中は北海道を旅する友人にお勧めを伝えたり、北海道名物を配ったりなど、勝手にPRしてしまうほど北海道が好きなので、地元でキャスターができることをうれしく思います。オホーツクの皆さんが心動く情報を届けられるよう、心を込めて伝えたいです」とアピールした。
そして、小清水町出身の斉藤キャスターは「勤務地となる釧路は、子どもの頃に家族で訪れ、（釧路のローカルフード）“スパカツ”のおいしさに衝撃を受けた思い出の地です。一つ一つの出会いを大切に、道東の魅力を知り、皆さんの心に届く言葉で伝えられるように頑張りたいです」と笑顔を見せた。
春から初めての北海道暮らしとなる兵庫出身の中田キャスターは、「わくわくしています。私は特にお祭りが好きで、これまでもさまざまな形で関わってきたので、勤務地・帯広でも平原まつりなどに参加してみたい。私の名前“結”のように、まちと人を結ぶキャスターとして地域の皆さんと距離を縮めたいです」と喜びを語った。
会見では、放送100年の節目を迎えた今年に行われる関連企画も発表。神門光太朗アナウンサー、飯尾夏帆アナウンサーがキャスターを務める夕方の情報番組「ほっとニュース北海道」（月～金曜午後6：00・午後6：55、北海道ローカル）では、NHK北海道の映像アーカイブを活用するコーナー「放送100年ReNews」（月1回、原則火曜）をパワーアップし、事件・事故や災害などを振り返る硬派な企画や、モノクロ映像をAIでカラー化する試みを行う。
放送100年を記念した特番も
また、NHK札幌放送局と北大総合博物館の小林快次教授との共同研究で実現した「カムイサウルス完全復元」プロジェクトに密着した番組「北海道道 恐竜の“真の姿”を求めて～カムイサウルス完全復元～」を、4月18日（午後7：30、北海道ローカル）に放送。プロジェクトで完成したカムイサウルスの完全復元全身骨格は、同局ロビーにて3月22日から無料公開・展示される予定。
会見に登壇したアナウンサーからも、「関東大震災の後にラジオ、そしてテレビ放送が始まったという歴史を、今現場にいる一人としてあらためてかみ締めながら、大事なことを見つめ直し、発信する一年にしたい」（関根）、「放送100年を振り返ると、スポーツ中継が果たした役割も大きかった。札幌オリンピックなど人々に感動を与えたスポーツ中継を掘り起こしながら、放送100年の節目に関わりたい」（曽根）など、放送100年の節目に対する思いが語られた。
NHKは10月施行の改正放送法により、インターネットを通じた番組配信などが必須業務となる。同局の出田恵三局長は「視聴者のニーズが細分化、多様化する中、放送100年のNHKキャッチコピーとして『ひとりを思う、みんなのメディアへ。』を掲げ、視聴者一人一人の思いに応える地域サービスを行っていきたい」と抱負を述べた。
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