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生田絵梨花主演「天城越え」に岸谷五朗、萩原聖人、若村麻由美ら演技派俳優がそろい踏み2025/03/18

生田絵梨花主演「天城越え」に岸谷五朗、萩原聖人、若村麻由美ら演技派俳優がそろい踏み

 生田絵梨花が主演を務め、NHK BSで6月14日に放送する「特集ドラマ『天城越え』」(午後9:00)に、岸谷五朗萩原聖人若村麻由美らが出演することが分かった。なお、本作は、NHK BS8Kでは3月23日午後9:00に、NHK BS4Kでは、5月10日午後7:30より先行放送する。

 松本清張の不朽の名作、「天城越え」を映像化した本作は、松本清張版「伊豆の踊子」と言われ、1978年と98年にドラマ、83年には映画が制作された。迷宮入りした怪事件を巡って、執念のベテラン刑事と、真実を記憶から抹殺した男が30年越しに激突。人間の愛と業、そして運命を一大悲劇へ昇華させる、松本清張ミステリーの真骨頂だ。

生田絵梨花主演「天城越え」に岸谷五朗、萩原聖人、若村麻由美ら演技派俳優がそろい踏み

 岸谷が演じるのは、30年前、天城土工殺人事件を統括した、所轄刑事・田島。当時、初動捜査の出遅れで迷宮入りしてしまったことが、田島にとって刑事生活40年の中で最大の無念となっている。特に、ハナに対する執拗(しつよう)な取り調べが裏目に出て、事件は時効を迎えてしまった。その後悔を胸に望月印刷を訪れ、ハナと関わっていた望月を揺さぶり、白熱した心理戦を展開させる。その粘りとネゴシエーション技術は、今も卓越している名刑事である。

 田島刑事を重厚感たっぷりに演じる岸谷は「過去に素晴らしき先輩俳優たちが創作してきた『天城越え』。プロデューサー、監督、スタッフの思いで作品は異なる物へと変化し、そのたびに、われわれ視聴者を面白がらせてくれた。どの登場人物に焦点を当てて見るかで作品の面白さが変わるのも『天城越え』の魅力であります。時代背景を意識した美術や衣装も大正にこだわった世界感で、撮影場所も寒さが大変でしたが、私も完成が楽しみであります」と話している。

生田絵梨花主演「天城越え」に岸谷五朗、萩原聖人、若村麻由美ら演技派俳優がそろい踏み

 萩原は、少年時代、閉塞(へいそく)的な家に嫌気がさして飛び出した際に、天城で出会った美しい遊女・ハナにひかれ、初めての恋をした望月次郎役を担う。それゆえに遭遇してしまった“ある悲劇”を、記憶の底に押し込めて30年生きてきた。その「パンドラの箱」が、老刑事・田島によってこじ開けられ、緊迫した心理戦が始まる。

 松本清張作品への参加は約20年ぶりと話す萩原は、「私は歳を重ねましたが、『天城越え』に描かれている普遍的な人間の深奥(しんおう)が、今の時代を生きる方たちがどのような観点でご覧になられるか、とても楽しみにしております」とコメントしている。

生田絵梨花主演「天城越え」に岸谷五朗、萩原聖人、若村麻由美ら演技派俳優がそろい踏み

 30年後の大塚ハナに扮(ふん)するのは若村。吉原から伊豆・熱海、伊東、修善寺と渡り歩いた元・遊女で、今はひっそりと暮らしている。「人間は、ついている人とついていない人がいる。ついていない人は、ついている人の足を引っ張ってはいけない」と思っている。30年の歳月を経て、次郎と奇跡の再会を果たす。

 複雑な役どころを担う若村は「殺人事件の容疑者となったハナは少年の未来へ希望を託したのでしょうか…。今回の台本には、30年振りの2人の再会シーンがあります。出会った時と同じ歌を口ずさむハナの人生がどれほど過酷だったかは描かれませんが、海辺に立つ2人の30年前のキズ跡の下に温かな血が流れていたと感じました。実は私と望月役の萩原聖人さんも30年振りの共演だったので、とても感慨深いシーンになりました」と振り返った。

 さらに、奥野瑛太岡田結実、末次寿樹、杏子、篠原ゆき子波岡一喜、高木勝也、今野浩喜温水洋一田口浩正らが物語に彩を添える。

生田絵梨花主演「天城越え」に岸谷五朗、萩原聖人、若村麻由美ら演技派俳優がそろい踏み

 奥野は、ハナに殺される土木作業員役を担う。肉体労働で各地を渡り歩き、お金もプライドも学もない、孤独な男。故郷で問題を起こして追い出され、流れ者となった。湯ヶ島~天城トンネルの道中で、ハナや少年の次郎と擦れ違い、やがてハナとの“ある交渉”を経て、哀れな末路を迎える。

生田絵梨花主演「天城越え」に岸谷五朗、萩原聖人、若村麻由美ら演技派俳優がそろい踏み

 岡田は、修善寺の置き屋「歌麿」で最上級に位置する遊女・菊乃役に抜てきされた。美女の菊乃は、負けん気が強く他の遊女たちを見下している。ハナの魅力を恐れ、ねたんでいるため、何かトラブルがあるたびに、大嫌いなハナに責任をなすり付ける。

生田絵梨花主演「天城越え」に岸谷五朗、萩原聖人、若村麻由美ら演技派俳優がそろい踏み

 少年時代の次郎役は、末次に決定した。下田の鍛冶屋で、「家を継げ」と押し付けられ学校にも行けず、すすまみれで毎日を過ごしていた。ある朝、家を飛び出し、羨望(せんぼう)のまなざしで見ていた天城の山を越えようとするが、途中でおじけづき始めた時、ハナと運命の出会いを果たし、初めて恋をする。しかし、その純情が仇(あだ)となり、とある事件に巻き込まれていく。

生田絵梨花主演「天城越え」に岸谷五朗、萩原聖人、若村麻由美ら演技派俳優がそろい踏み

 杏子が演じるのは、修善寺の置き屋「歌麿」の女将。冷徹な采配を振るい、トラブルメーカーのハナにいつも目を光らせている。「人間は、生まれた時からついている人とついていない人がいる」が口癖で、それがそのまま、ハナの人生観へとつながっていく。

生田絵梨花主演「天城越え」に岸谷五朗、萩原聖人、若村麻由美ら演技派俳優がそろい踏み

 篠原は、鍛冶屋に嫁いだものの夫を亡くし、女手一つで店の経営と5人の子育てに奔走する次郎の母・望月キヨ役で登場する。口が悪くて怒りっぽい性格だが情は深い。駿河屋から枕営業を強要されるが、それを受け入れてでも、子どもたちにましな暮らしをさせたいと思っている。

 波岡が担うのは、伊豆の下田中央警察署の刑事で、田島の部下・熊川。カッとなりやすい性格だが、その情熱は田島からも評価されており、「行方不明の遺体」を探して天城山中を日々歩き回る。

 高木は、静岡全域を回り、鍛冶屋や工場から製品を安く買いたたく刃物問屋役。キヨのところにも足しげく通い、生活苦につけ込んでは体の関係を迫る悪質な商人。

 天城峠を往復して、菓子やパンを売り歩く商人に扮(ふん)するのは今野。ちゃっかりした性格で、いい人ぶって少年・次郎に腹ごしらえを勧めておきながら定価で買わせる。「男ならでっけえ夢を持て」が口癖だ。

 威勢のいい職人で、事件究明の糸口となる氷蔵を管理している氷職人を温水が演じる。若い衆には厳しいが、愛情もある親分肌。難事件解決への最初の糸口を、田島に提供する。

 そして、田口は、天城峠で少年・次郎が出会う呉服屋の男役に決定した。次郎に親のありがたみや、世の中の危険さを教えてくれるが、「授業料だ」と餅代をおごらせる、抜け目のないせこい男を演じる。

生田絵梨花主演「天城越え」に岸谷五朗、萩原聖人、若村麻由美ら演技派俳優がそろい踏み

 昭和31年。静岡県で印刷業を営む望月次郎(萩原)は、定年間近の刑事・田島貞藏(岸谷)から「刑事捜査資料」の印刷を頼まれる。その犯罪事例の中には、土木作業員殺害事件の記述があった。事件には、「修善寺の遊女」大塚ハナナ(生田)と、天城トンネル付近で目撃された14歳の少年が関わっていた。

 資料を読み、望月の封印していた記憶がよみがえる。「少年」は31年前の自分だった。そして、ハナは初恋の女性だ。当時、はだしのまま手に手をとって天城峠を越えた、数時間の恋。ハナの笑顔、美しい歌声、手のぬくもり――。夢のような時間のあと、自分と別れたハナは土木作業員(奥野)を殺し、逮捕されたのだった。警察署での田島の強引な取り調べに、殺害を自供したのはハナであった。

 だが、不自然な自供ではあった。まるで誰かをかばっているかのような…。そして事件から31年。時効を過ぎた今、田島刑事はなぜ望月を訪ねて来たのか? なぜ、斯(か)くも執念を持って望月を追い詰めるのか? やがて、事件の真相が明かされ、望月は、ハナと運命の再会を果たす。


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