第36回フジテレビヤングシナリオ大賞が石田真裕子の「人質は脚本家」に決定！2025/03/06
「第36回フジテレビヤングシナリオ大賞」の受賞者が決まり、応募総数1585作品の中から石田真裕子氏による「人質は脚本家」が大賞に選ばれた。このほど、記者会見が開催。大賞受賞の石田氏と佳作の受賞者3人が出席した。
坂元裕二氏、野島伸司氏、橋部敦子氏、浅野妙子氏、野木亜紀子氏ら、多くの人気脚本家を輩出してきた「フジテレビヤングシナリオ大賞」は、1987年に創設。テレビドラマで活躍する若手脚本家を募集・育成するためのシナリオ公募で、ドラマ・映画制作の現場に携わるフジテレビ関係者メンバーで厳正に審査される。また、受賞作品は、特典としてフジテレビでドラマ化される。
大賞受賞作品「人質は脚本家」は、うだつが上がらない主人公の脚本家が、強盗にあい人質に取られることから始まるシチュエーションコメディー。5年前に担当したドラマの失敗をきっかけに脚本が書けなくなった主人公は、ある日郵便局で人質事件に巻き込まれる。様子のおかしい犯人に話を聞くと、生き別れた娘に会いたい一心で事件を起こしたと泣き崩れる。さらに、犯人は、以前主人公が書いたドラマに励まされたといい、事件の脚本を書いてほしいと無茶な依頼をする。
審査委員長の宮崎暖プロデューサーは「実際にはありえないような状況の中で、登場人物たちのセリフは非常に現実的。状況とセリフのミスマッチさが、まるで“熱を出した時に見る夢のよう”でページをめくる手が止まらない一作でした」と絶賛した。
大賞に選ばれ、賞金300万円を獲得した石田氏は「私はテレビドラマが大好きなのですが、書くことに関しては初心者です。私なんかが大賞に選ばれていいのだろうかと戸惑う気持ちもあるというのが正直な気持ちです」と恐縮しつつ喜びを口にし、「少しでも早く一人前の脚本家になれるよう、今度は私が誰かの人生にとって大切なドラマを書けるように、精いっぱい頑張っていきたいです」とあいさつ。
授賞のポイントとして「キャラクターとシチュエーションを思い付いたことが勝ち」と評されたことに触れられると「愛していただけるキャラクターにしたいと意識をして書いたので、キャラクターを褒めていただいたのはすごくうれしいです」と笑顔を見せた。
特に三谷幸喜氏や宮藤官九郎氏が書く脚本が好きだという石田氏は「お二人が描く、分かりやすく天才的なコメディーが好きです。私は今会社員をしながら子育てもしているので、そのあたりの視点からドラマが描けたら自分らしさが出るのではないかと思います」とアピール。
最後に「身に余る賞をいただき戸惑う部分も多いのですが、せっかく大好きなドラマの世界に足を踏み入れたので、一人前になれるよう、とにかく頑張りたいと思っています」と意気込みを示した。
そのほか、三嶽咲氏の「天才クイズアカデミー」が佳作に選ばれ、賞金50万円を獲得した。
「人質は脚本家」はフジテレビで映像化され、地上波放送およびFODでの配信を予定している。なお、「第37回フジテレビヤングシナリオ大賞」は、3月中旬頃から募集を開始。締め切りは2025年5月15日で、同年の冬頃に発表される。募集要項・規約などの詳細は、募集開始時に公式サイトで掲載される。
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