News ニュース

LGBTQ+の子を持つ親の本音は? 「虹クロ」で親子の葛藤と対話に迫る2025/02/27 12:30

LGBTQ+の子を持つ親の本音は? 「虹クロ」で親子の葛藤と対話に迫る

 NHK Eテレで3月4日に放送する「虹クロ」(毎月第1火曜午後8:00)では、「LGBTQ+のことを親はどう思っているの?」をテーマに、番組史上初めて、LGBTQ+の子どもを持つ“親”をゲストとして迎え、親子の関係に悩む10代と語り合う。

 「虹クロ」は、自身の性に揺らいだり、自分らしくありたい10代、LGBTQ+の人を応援したい10代たちが、さまざまな分野で活躍するLGBTQ+のメンター(先輩)たちと、セクシュアリティーやジェンダー、多様性について、本音で語り合う番組。

 番組にはこれまで、「親との関係に悩んでいる」という10代からの声が数多く寄せられてきた。そこで今回は、親の本音を直接聞く特別回を放送することになった。ゲストとして登場するのは、LGBTQ+の子どもを持つ沼倉智美さん。沼倉さんの子どもは、生まれた時の性別は女性だが、性自認は男性のトランスジェンダー男性。

LGBTQ+の子を持つ親の本音は? 「虹クロ」で親子の葛藤と対話に迫る

 最初は「いじめられたらどうしよう」「普通に生きてほしい」と思い、なかなか受け入れることができなかったという。しかし、幼い頃から「なぜ自分は男の子ではないの?」「いつになったら自分にもおちんちんが生えてくるの?」と苦しむ子どもの姿を見て、少しずつ気持ちが変わっていったという。現在は、LGBTQ+の子どもとその親を支援する団体の代表として活動している。

 一方、親との関係に悩む10代の代表として番組に参加するのは、日によって性自認が変わり、好きになる性も性別にとらわれないという18歳のキヨカさん。母親なら理解してくれると思い、勇気を出してカミングアウトしたものの、「あなたはLGBTQ+ではないんじゃない?」と言われてしまい、それ以来、親子関係がギクシャクしてしまったという。

LGBTQ+の子を持つ親の本音は? 「虹クロ」で親子の葛藤と対話に迫る

 番組ではさらに、10代の子を持つ200人の親にアンケートを実施。その結果、「受け入れられない」と答えた親は4%にとどまったが、「受け入れられる」と答えた親の中にも、「本音を言うと“男は男”“女は女”という考えが根底にある」「まだまだ世間がそこまで寛容とは思えない」といった不安や戸惑いの声が多く寄せられた。

 今回の放送には、LGBTQ+当事者であり、さまざまな分野で活躍するメンターたちも登場する。「性別はない」と語るモデルでタレントの井手上漠、同性のパートナーと20年以上連れ添う日本文学者のロバート キャンベル、俳優としてジェンダー表現の監修も行うトランスジェンダー男性の若林佑真が、それぞれの視点から語る。

LGBTQ+の子を持つ親の本音は? 「虹クロ」で親子の葛藤と対話に迫る

 かつて子どもだったメンターたちは、親の視点を直接聞き、思わず涙ぐむ場面もあった。また、親に理解してもらえないと悩むキヨカさんに対し、若林は「自分が父親にカミングアウトした時」のエピソードを語り、井手上やキャンベルも自身の経験をもとにアドバイス。「親に理解してもらうにはどうすればいいのか?」を、番組を通じて一緒に考えていく。

LGBTQ+の子を持つ親の本音は? 「虹クロ」で親子の葛藤と対話に迫る

 収録を終えたキャンベルは、「これまでも親の考えをVTRで聴くことはありましたが実際に対面で親とディスカッションすることは、今回初めてだったんですね。家族が絆を確認し合う、それこそ問い直していく、修復をしていくということをお母さんの口から聞くことができて、すごく感動的でした。僕は、目の前に(沼倉さんがいて)40cmくらいしか離れていなかったんですけど、ちょっと言葉が詰まるような気持ちにもなりました」と、胸を打つ貴重な時間となったことを報告。

LGBTQ+の子を持つ親の本音は? 「虹クロ」で親子の葛藤と対話に迫る

 井手上は、「私も、セクシュアルマイノリティーの当事者で、母に支えてもらった一人ということで、すごく考えさせられる回だったなぁと思って。やっぱり『理解し合いたい』っていう愛がある親子の関係であっても、言葉にしたり、ちゃんとコミュニケーションを交わしたりしないと伝わらないことってあるんだなって。そりゃそうだよなっていう気付きと、ちゃんと言葉にするっていう大切さをすごく学ばせていただきました。メンターのみんなが涙していて、親が子を思う気持ちってこんなに素晴らしいんだっていうことにも改めて気付かせていただけるそんな収録でした」と、自身の境遇を重ねながら、深く考えさせられる収録だったことを振り返った。

LGBTQ+の子を持つ親の本音は? 「虹クロ」で親子の葛藤と対話に迫る

 また、番組と連動した「読む虹クロ」では、LGBTQ+当事者や理解を示す著名人がコラムを執筆。俳優の鈴木亮平大東駿介、ボーイフレンド(netflix)に出演の“ダイシュン”こと中井大と中西瞬、“ハイヒールをはいた僧侶”として知られる僧侶・アーティストの西村宏堂、同性のパートナーとスウェーデンで子育て中の「ふたりぱぱ」のみっつんさんの記事なども公開中。今回は、元警察官でシンガーソングライターのKOTFEさんが、放送当日の午後8:30に記事を公開予定だ。


この記事をシェアする


ドラマガイド(最新シーズン)Drama Guide Season

【2025年春】TVドラマガイド

2025年の春(4月・5月・6月)にスタートする連続ドラマを曜日別の一覧で見やすく紹介!<br />
今田美桜&北村匠海共演の朝ドラ「あんぱん」、多部未華子主演の火10「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」、Travis Japanの松田元太主演「人事の人見」、小芝風花主演の時代劇「あきない世傳 金と銀2」のほか、深夜ドラマやBS放送の新ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポートなど、最新情報を随時更新☆

2025年の春(4月・5月・6月)にスタートする連続ドラマを曜日別の一覧で見やすく紹介!
今田美桜&北村匠海共演の朝ドラ「あんぱん」、多部未華子主演の火10「対岸の家事~これが、私の生きる道!~」、Travis Japanの松田元太主演「人事の人見」、小芝風花主演の時代劇「あきない世傳 金と銀2」のほか、深夜ドラマやBS放送の新ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポートなど、最新情報を随時更新☆

【2025年冬】TVドラマガイド

2025年の冬(1月・2月・3月)にスタートする連続ドラマを曜日別で大特集!<br />
横浜流星の大河ドラマ「べらぼう」、松坂桃李主演「御上先生」、奈緒×松田龍平W主演「東京サラダボウル」、永瀬廉&山下美月初共演「御曹司に恋はムズすぎる」、川口春奈&松村北斗共演の「アンサンブル」、山田杏奈主演「リラの花咲くけものみち」など、深夜ドラマやBS放送の新着ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポート情報などを各ドラマページで随時更新☆

2025年の冬(1月・2月・3月)にスタートする連続ドラマを曜日別で大特集!
横浜流星の大河ドラマ「べらぼう」、松坂桃李主演「御上先生」、奈緒×松田龍平W主演「東京サラダボウル」、永瀬廉&山下美月初共演「御曹司に恋はムズすぎる」、川口春奈&松村北斗共演の「アンサンブル」、山田杏奈主演「リラの花咲くけものみち」など、深夜ドラマやBS放送の新着ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポート情報などを各ドラマページで随時更新☆

Copyright © TV Guide. All rights reserved.