広瀬すず主演映画から10年後の世界へ 原作・末次由紀が贈る新たな「ちはやふる」が連ドラに！2025/02/14
日本テレビ系では、7月期に連続ドラマ「ちはやふる－めぐり－」（日時未定）の放送を決定した。本作は「想いはめぐり、時代を超える」をテーマに、2016年から18年にかけて公開された広瀬すず主演の映画「ちはやふる」三部作から10年後の世界を描く完全オリジナルストーリー。原作者の末次由紀氏が脚本のプロット段階から参加し、令和の高校生たちが競技かるたに青春を懸ける新たな物語を紡ぐ。
原作「ちはやふる」は、07年から22年まで講談社「BE・LOVE」で連載され、シリーズ累計発行部数2900万部を超える人気漫画。小学6年生の綾瀬千早が転校生の綿谷新との出会いを通じて競技かるたの世界に魅了され、誰よりも速く誰よりも夢中に札を払う新の姿に衝撃を受けるところから物語は始まる。まぶしいほどに一途な思いが交差する青春ストーリーは「第2回マンガ大賞2009」「第35回講談社漫画賞 少女部門」など数々の賞を受賞。16年には「ちはやふる－上の句－」「同－下の句－」、18年の「同－結び－」として実写映画化され、広瀬、野村周平、新田真剣佑、上白石萌音、矢本悠馬、森永悠希、清原果耶、賀来賢人、松岡茉優など今をときめく豪華キャストが出演。シリーズ累計興行収入45億円を超える大ヒットを記録し、青春映画の金字塔として高い評価を得た。
新作となる「ちはやふる－めぐり－」は、映画版から10年後の世界を舞台に、新たな世代の高校生たちがほとばしる情熱を胸に競技かるたに挑む姿を描く。昨年夏から必死にかるたの練習に励む新キャストたちが、映画版の出演者たちから受け継いだバトンを新たな形で展開していく。
末次は本作について「映画の世界線を基にしつつ、原作にはないオリジナルストーリーで展開するドラマ化。私も原作者として脚本のプロット段階から関わらせていただきましたが、映像で立ち上がった時どれほど輝くのかと、ずっとワクワクしています」とコメント。「10年後の新キャラ達が息吹を得て動き出す様子には、毎回『この「ちはやふる」も良い！』と感激しています。競技かるたの練習に励む俳優さんたちの成長ぶりには驚きの連続です。練習を重ねるごとに上達していく姿は、まさに凝縮されたドラマ。その真剣な姿勢と俳優さん達の個性に、物語がさらに深みを増していくのを実感しています」と新展開への期待を示した。
映画版の小泉徳宏監督は本作でショーランナーを務める。「今でもなお、作品の感想や自身への影響などを聞かせていただける機会が多く、作った当時の自分が心から願ったその通りに、長く長く愛していただける映画になっていると感じ、作り手冥利（みょうり）に尽きる思いです」と映画版の反響を振り返る。
続けて、「この10年という月日は、百人一首に比べればわずかな時間でしょうが、私たちのような有限の存在にとっては決して短くなく、変わらないものの中にも変わるものが多くあった」と語り、「これまでの10年間、映画『ちはやふる』は特に若い世代を中心に彼ら彼女らを励まし、どこかでその人生に希望を持っていただくのに一定の役割を果たせたかも知れません。でも、これから先の10年はどうだろう」と新たな挑戦への思いを示す。
そして、「自分の中で映画『ちはやふる』は完結している、その考えに変わりはありません。でも、1000年前の歌にも今様があったように、そこに描かれる感情についてはアップデートが必要かも知れない」という考えから、複数の脚本家と共同で執筆していく「ライターズルーム」というシステムの中で、脚本を統括する「ショーランナー」として参画。「原作から映画になり、更にその映画から派生するオリジナルドラマというこれまでにない挑戦を快諾してくださった末次先生には、いちクリエイターとして感謝と尊敬の念を抱かずにはおれません」と述べ、「次の10年、願わくば1000年。皆さんの大切な『宝物』になるような、そんな物語を目指して参りたい」と決意を語った。
新たに監督を務める藤田直哉氏は、「末次由紀先生の『ちはやふる』を初めて読んだとき、個性的で魅力的なキャラクターたちが、ひたむきに青春を謳歌しているのを見て、何かに一生懸命になることはなんて美しく、なんて素晴らしいことだ、と自分自身も背中を押され、気持ちが軽くなったのを覚えています」と作品との出合いを振り返る。映画版については「小泉監督、北島プロデューサー、プロフェッショナルのスタッフの皆さんが素晴らしい実写映画を製作し、青春映画の金字塔を打ち立て、当時自分の周りの多くの人を感動させているのを目の当たりにしてきました。もちろん私も感動を受けたその一人です」と語り、今回の抜てきについては「その世界線の未来を、オリジナルストーリーとして新しい形での映像化に携われるなんて、夢にも思っていなかった」と、率直な思いを明かす。
加えて、「『ちはやふる』を愛し、大切にしてきた全ての皆さんに、喜んでいただけるようなドラマをお届けせねばならないというプレッシャーがあり、身が引き締まる思いでもあります」としながらも、「制作にあたっては、末次先生と何度もお話しさせていただき、一緒に作り上げてきました。今回一緒に制作するスタッフは、新しい世代の、才能あふれ、信頼できるメンバーばかりがそろっています」と、手応えを語っている。
本作を手がける榊原真由子プロデューサーは、「末次先生と何度も監督、脚本家、プロデューサー陣とディスカッションを行なってくださり、先生が作品に込めている思いやキャラクターたちへの愛、競技かるた界や百人一首に対する思いをお聞かせくださいました。物語自体はオリジナルでも、答えは全て原作にあると思い、折に触れて原作に立ち返り制作を行なっております」と製作過程を明かす。
さらに、「末次先生が『今回、新しく生み出すキャラクターの人生にきちんと責任を持ってほしい』とおっしゃったことが強く心に残っております。先生が『ちはやふる』のキャラクター一人一人を愛し、その人生に意味を与えたように、『ちはやふる－めぐり－』のキャラクターの人生を大切に紡いでいくつもりです」と語り、「『ちはやふる－めぐり－』を共に紡いでいくため、新たなキャストにも集まってもらいました。皆、昨年夏から必死にかるたの練習をしてくれています。映画『ちはやふる』にご出演された数々の先輩俳優たちからバトンを受け継いだ彼らの活躍にもぜひ、ご注目ください」と、新キャストへの期待を示した。
映画版の企画・プロデューサーを務めた北島直明氏は、「2014年、末次先生に初めてお会いし、末次先生がわが子として愛している『ちはやふる』をおあずかりしたあの日の緊張感は今も忘れられません。漫画の中で躍動し、努力し、悔しがり、泣き、喜ぶ魅力的な登場人物たちをどうやって実写化すべきか、人の心を震えさせる感動の物語展開をどうやって脚本に落としこむべきか、当時、小泉徳宏監督と何日も何週間も悩み続けました。映画が完成し、末次先生にご覧いただいた日のことも忘れられません。正直、怖くて仕方なかった。でも、試写室から出てきた末次先生の笑顔はそれまでの苦難を全て帳消しにしてくれました」と映画化当時の苦心を振り返る。
今回の新作については「コロナ禍によって青春を奪われてしまった子どもたちの姿を見た時」に始動を決意したと明かす。「しかし、いざ動き出すと問題山積…広瀬すずさんたち、当時の出演キャストは皆、大人になってしまっているし、原作の続きをそのまま描くことは難しい…。いろいろと悩んだ末に生み出たものが『ちはやふる－めぐり－』。映画の世界線の未来を描いた完全オリジナルストーリーです」と企画の経緯を説明。
そして、「めぐり」のサブタイトル通り、新進気鋭の藤田直哉監督、脚本家の小坂志宝氏、本田大介氏、松本千晶氏、金子鈴幸氏、そしてプロデューサーの榊原氏、中村薫氏という新たなスタッフ陣とともに、2000人を超える大オーディションで選ばれた新キャストが物語を紡ぐことを報告し、「この作品が青春ドラマの最高到達点に至ることを確信する、最高のメンバーがそろいました」と力強く語っている。製作の進捗は、ドラマ「ちはやふる」の公式から随時報告される予定だ。
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