「ウクライナ侵攻3年」関連番組をNHKで集中編成2025/02/05 11:30
ロシアによるウクライナ侵攻から3年となる、2月24日を前に、NHKは関連する特集番組の集中編成を実施。BSスペシャルやNHKスペシャルなど、ウクライナとロシアの現状を多角的に描く番組を通じて、アメリカでのトランプ政権発足など、両国を取り巻く環境の変化も踏まえた情勢分析を展開する。
18日には、NHK BSで「BS世界のドキュメンタリー『ナイス・レディーズ ウクライナ 戦禍が分けた私たちの人生』」（午後10：45）を放送。年齢も人生経験も重ねた女性たちがダンスを通じて友情を深めてきたウクライナのチアグループの物語。ロシアの侵攻により、幼い孫を守るためオランダに避難したスヴェタが、自身の安全な立場に対する「サバイバーズ・ギルト（生存者の罪悪感）」に苦しむ姿や、国際大会での再会時に避難をめぐって仲間との間に生まれた溝など、人々の苦悩や葛藤をリアルに描く。
21日には、「国際報道2025 皆さんの『声』と考える ウクライナ侵攻3年」（NHK BS 午後10：00、22日NHK総合午前4：00）を放送。番組時間を60分に拡大し、視聴者から寄せられる「トランプ氏は公正な『真の平和』を実現できるのか」「自国第一主義の国々の増加でウクライナ支援は後退するのか」といった声をもとに、専門家との議論と現地中継を交えながら今後を展望する。
23日には、NHK総合で「NHKスペシャル『臨界世界-ON THE EDGE-』第3回ウクライナ女性兵士の戦争」（午後9：00）を放送。アメリカがトランプ政権へと移行する中、兵士20人に1人が女性という状況下で、一般市民だった女性たちが戦闘に加わる未曾有の事態に直面するウクライナの現実を描く。
27日には、NHK BSで「BSスペシャル『市民が見たウクライナ侵攻3年』」（午後10：45）を放送。民間人の死傷者が3万人を超える中、ハルキウの地下鉄構内に作られた五つの「学校」に通う1000人の子どもたちの日常や、ロシア占領地から逃れてきた人々、最前線で暮らす母子の姿を、市民自身が撮影した映像を通じて伝える。
また、20日から3夜連続でNHK BSにて、ウクライナ制作の連続ドラマ「ドライブ in ウクライナ 彼女は『告白』を乗せて走る」（20日深夜0：45、21日深夜0：15、22日午後11：20）を放送。欧州8カ国の放送局が参加する国際共同制作で、運転ボランティアとして働く心理学者リディアを通じて、戦時下のウクライナの姿を描く。
そのほか、17～23日にかけて、NHK BSでウクライナ侵攻に関する過去の特集番組を再放送。17日「市民が見たウクライナ侵攻 家族たちの2年 それぞれの闘い」（午後3：10）や、19日「ロシアを捨てたロシア人たち」（午後3：10）、20・21日「“吠える”ことを諦めない ロシア 言論統制の中で」（午後3：10）など、戦時下のウクライナとロシアをさまざまな視点から捉えた番組が放送される。
さらに、NHK総合では、22日「闇からの飛翔～ウクライナ国立バレエ～」（深夜0：40）や、「そして“敵”がいなくなった ウクライナ・ロシア オリンピックレスラーたちの6か月」（深夜1：35）、「アリーナとオルガ 憎しみの行方 ウクライナ・ロシア オリンピックレスラーのその後」（深夜2：34）を、NHK BSでは23日「森の中の敵 ウクライナ 前線兵士の7週間」（午後4：40）などのドキュメンタリーも放送され、戦争の影響をリアルに伝える内容となっている。
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