桐谷健太、古川雄大、岡山天音ら「べらぼう」新キャスト9人発表! 江戸の文化人を熱演2025/01/11
NHK総合ほかで放送中の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~(つたじゅうえいがのゆめばなし)」(日曜後8:00ほか)の新たな出演者が発表。横浜流星演じる主人公・蔦屋重三郎と関わり合う江戸の文化人たちを、桐谷健太、古川雄大、岡山天音、寛一郎、山中聡、栁俊太郎ら9人の個性派俳優陣が熱演することが明らかになった。
親なし、金なし、画才なし…ないない尽くしの生まれから、喜多川歌麿や葛飾北斎などを見いだし、“江戸の出版王”として時代の寵児(ちょうじ)になった“蔦重”こと蔦屋重三郎(横浜)の生涯を笑いと涙と謎に満ちた物語として描く「べらぼう」。脚本は、NHKで、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(17年)や連続テレビ小説「ごちそうさん」(13年)、ドラマ10「大奥」(23年)など数多くのヒット作を手掛けてきた森下佳子氏が担当している。
桐谷が扮(ふん)する大田南畝は、牛込の御徒組屋敷で生まれ育った幕臣でありながら、10代で「寝惚先生文集」を世に出し一躍その名をとどろかせた天明狂歌のスター。批評家、戯作者など多彩な顔を持ち、蔦重とは自身が記した黄表紙評判記「菊寿草」をきっかけに縁を結ぶことになる無類の酒好きだ。
桐谷は、「ワタクシ、桐谷健太が演じますのは大田南畝という、表の顔は真面目で実直な御家人、裏の顔は狂歌や戯作など、笑いにあふれた文芸作品のベストセラー作家であり、パーティー好きな、べらぼうに明るく楽しい人物だったそうです。ただその明るさの奥には何があったのか、もしくは無垢な明るさだったのか。これから更に探求したいです。彼の辞世の句にヒントを感じた今日この頃です」と役作りへの思いを語る。
古川には、深川木場生まれの北尾政演(山東京伝)が託された。北尾重政に画を学び、その後徐々に洒落(しゃれ)本や黄表紙を手掛けるようになり、鶴屋が出版した「御存商売物」で戯作者としての地位を確立。吉原での縁がきっかけとなり蔦重と出会い、「江戸生艶気樺焼」の大ヒット以降、欠かせない出版パートナーとなっていく才人だ。
古川は、「台本を読んでいると『絵なんてモテるために描くんだ』というセリフがあり驚きました。山東京伝は、とにかく女に目がなく、浮名を流すほどの女泣かせで、明るく周りを照らすようなイメージを持ちました。ただ、どこか鋭さもあり、その感性が絵にも反映されています。以前もご一緒させていただいた、とても信頼しているスタッフの方々と共に作り上げていく中で、やはり皆さまの作品への愛情はとても強く、いつも現場で新しい発見をさせていただいています。皆さまと同じ熱量で『べらぼう』に挑み、この作品の一部として盛り上げられるように努めます」と意欲を示した。
岡山が体現する恋川春町は、駿河小島藩に仕える武士であり、挿絵も文章も手掛ける稀有(けう)な才能の持ち主。鱗形屋孫兵衛(片岡愛之助)から出版した「金々先生栄花夢」は大ヒットを記録し、その後に続く黄表紙の先駆けとなった。蔦重とは朋誠堂喜三二(尾美としのり)の仲介で出会い、次々と作品を世に送り出すものの、時代の変わり目で発表した「鸚鵡返文武二道」が幕府の目に留まり、思わぬ事態を招くことになる。
岡山は、「非常にすてきな台本で、読みながら何度も心を揺さぶられました。この壮大な世界の中で、これから蔦重と触れ合っていくことを楽しみにしております。面白おかしく、不思議な形をした恋川春町という人間の魅力を自分なりに描ければと思います」と熱い思いを明かした。
寛一郎が魅せる富本午之助は、”馬面太夫”の異名を持つ二代目。富本豊前掾を父に持ち、二代目富本豊前太夫を称した江戸浄瑠璃界の実力者で、その美声は江戸中を魅了した。蔦重は当時流行していた富本節を正本にしようと、彼への接触を試みることになる。
寛一郎は、「太夫というスター的ポジションでした。似つかわしくない役柄ですがその時代の文化の中核にあった歌舞伎を体験したくなりました。扮装(ふんそう)含め、歌稽古など先生方に教鞭をとってもらい大変貴重な時間を過ごしながら役を作っていけました。実際にやってみると歌と語りの間と言っていいほど太夫の歌は難しく、付け焼き刃で出来ることではないですが、精いっぱいやらせてもらいました」と、役作りの苦心を吐露した。
山中が務める杉田玄白は、若狭小浜藩の藩医として名を馳せた人物。前野良沢や中川淳庵とともに「ターヘル・アナトミア」を翻訳し、須原屋(里見浩太朗)から「解体新書」を出版。平賀源内(安田顕)は、解体新書の挿絵を描くことになる画家・小田野直武を紹介し、活躍する分野は異なっても、互いに尊敬しあう仲となっていく。
山中は、「実際に存在していた人物を演じるのは特別なことと思っています。杉田玄白さんと言えばお医者さまで『解体新書』あと教科書に載っているあのイラストくらいしか思い浮かばなかった僕に、中3の息子が『これを読んで勉強しな』と日本歴史人物伝を貸してくれました。これを読んで少しでも玄白さんに近づけたらと思っています」と、役作りへの真摯(しんし)な姿勢を語った。
栁が演じる土山宗次郎は、田沼意次(渡辺謙)の腹心の部下で勘定組頭の旗本。意次の蝦夷地開発推進における探査役として重要な役割を担う一方、吉原での豪遊も絶えず、大田南畝らのパトロンとしてぜいたくの限りを尽くす。大文字屋の花魁・誰袖(福原遥)を1200両という莫大な金額で身請けするが、意次の失脚により悲運な人生をたどることになる。
栁は、「大河ドラマは『どうする家康』(2023年)以来、2度目の出演となります。小さい頃から見ていた大河ドラマに自分が出るということはやはり感慨深いことであり、現場の独特の緊張感がまた味わえること、そしてすてきな共演者の皆さまとご一緒させていただくこと、とてもうれしく思います。気合を入れて頑張ります!」と意欲を示した。
山口が挑む唐来三和は、元々武士の身分でありながら、天明期にわけあって町人となった異色の経歴を持つ戯作者。蔦重とは、絵師、狂歌師、戯作者たちを集めた大規模な宴席で運命的な出会いを果たす。上から読んでも下から読んでも同じ「莫切自根金生木」など、回文の傑作で知られるが、やがて松平定信の時代に入ると、作品が政治批判をしたとされ絶版処分を受けることに。
山口は、「出演させていただけることが決まった時は、飛び上がって喜びました。俳優として、大河ドラマに出演するというのは一つの夢でもあります。妻にも毎年『あんたいつ大河出るの? あんたいつ大河出るの?』と言われ続けておりました。今年はついに良い報告ができてうれしい限りです。素晴らしい共演者の皆さんとともに、江戸の時代に笑いとユーモアを届ける唐来三和として、この『べらぼう』の世界をたっぷり生き抜きたい」と作品に懸ける熱い思いを伝えた。
浜中が命を吹き込む朱楽菅江は、大田南畝、唐衣橘洲とともに、狂歌三大家の一人として名をはせた人物。大田南畝らと始めた狂歌が天明期に大流行し、そのブームを牽引(けんいん)。蔦重との出会いは南畝に誘われた狂歌の会がきっかけとなり、その後は狂歌本を何冊も蔦重から出版。喜多川歌麿(染谷将太)との画期的なコラボレーション作品も世に送り出していく。
浜中は、「個人的に目標にしていた大河ドラマに出演することが出来てうれしく思います。狂歌という、現代ではほとんどなじみのない文化をべらぼうの世界の中から朱楽菅江として皆さまにお届け出来れば」と意気込みを示した。
そして、片岡が描き出す鳥山石燕は、徳川将軍家に仕える狩野派で絵を学んだ実力者。安永5年(1776年)に「画図百鬼夜行」を刊行し、妖怪画の名手として一世を風靡した。喜多川歌麿や恋川春町など数多くの弟子を持つ中でも、特に歌麿には幼少期から目をかけ、その才能の開花に重要な役割を果たしていく。
鶴太郎は、「鳥山石燕は妖怪絵師として独自の世界を切り開き、後進の歌麿を見いだし、そして現代の妖怪漫画・ゲゲゲの鬼太郎の作者、水木しげるさんへとつながって行きます。どうぞお楽しみ下さいませ!」と、作品への期待を込めて語った。
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