谷村美月と筒井真理子が蓮佛美沙子の母親役！ 「バニラな毎日」追加キャスト発表2025/01/07
NHK総合で1月20日からスタートする連続ドラマ「バニラな毎日」（月〜木曜午後10：45＝NHK大阪放送局）に、土居志央梨、伊藤修子、和合由依、谷村美月、筒井真理子が出演することが分かった。
蓮佛美沙子が主演を務める本作は、賀十つばさ氏の「バニラな毎日」「バニラなバカンス」を原作に、倉光泰子氏が脚本を担当。パティシエとしての修業を積み、大阪で夢だったこだわりの洋菓子店を開いた白井葵（蓮佛）だが、経営がうまくいかず、店を閉じることになってしまう。そこにクセの強い料理研究家、佐渡谷真奈美（永作博美）が現れ、閉店した白井の店の厨房（ちゅうぼう）で、“たった一人のためのお菓子教室”を開くという。白井が渋々協力するなか、不思議なお菓子教室にやって来る生徒は、それぞれに心に痛みを抱えた人たちだった。お菓子を作り、味わう時間が、孤独な心を優しく包み込んでいく。
今回発表された5人が演じるのは、お菓子教室にやって来る人たちと、葵の母を演じる面々。土居が演じるのは、フルーツタルトを作りにやってくる外資系コンサルタントの順子。成績優秀で生真面目な性格で、エリートとして人生を歩んでいくはずだったのだが…。そんな順子について「頑張りすぎてしまう人」と語る土居は、「撮影中、順子と共にどんどん心がほどけていくような感覚でした。蓮佛さん、永作さんのお2人が作り出す自然で温かい空間の中でとても豊かな時間を過ごせた気がします」と撮影を振り返る。
加えて、「お鍋から立ち上る良い匂いをみんなで嗅いだり、ケーキの焼き上がりをお茶を飲みながら待ったり、お菓子作りの最中に生まれるぜいたくな”間”はこんなにも心を癒やしてくれるのだなぁと発見でした。今度は見てくださる皆さまと、そのぜいたくを共有できたらと思います」と、現場での体験を振り返りながら、作品をアピールした。
なぜか迷彩服姿で現れ、お菓子作りを楽しむことに積極的になれない事情を抱える優美を演じる伊藤は、関西弁での演技に苦心したという。「セリフも分量があり、全部関西弁ということで、お話をいただいた時どうやって覚えたらよいのだろう…としばらくぼうぜん」としながらも、「友人と会う機会を遮断し、音声を何度も聞いたり、漫画喫茶の完全個室にこもって自習したり、自室で何度も音読してみたり、そして方言指導の先生の丁寧なご指導もありなんとか撮影本番にこぎつけました」と、役作りに打ち込んだ経緯を明かした。
お菓子が好きな明るく素直な高校生でありながら、母親に言い出せない思いを抱える結杏役の和合は、「人は皆、言葉にできない感情やエネルギーを持っていると私は感じます。理解はできなくとも彼女に寄り添える人間でありたい、そんな思いを持って向き合ってきました。彼女がただ素直に自分と向き合おうとしているところから、生きるエネルギーをお届けできましたら幸いです」と、役柄と役作りについて触れる。
そして、「現場は毎日おいしい匂いに包まれた幸せな空間です。優しいまなざしで、『結杏』と声をかけてくださるスタッフの皆さま、困っている時にそっと背中を押す言葉をかけてくださる共演者の先輩方、いつもありがとうございます。この時間が私は大好きです」と、撮影現場の温かな雰囲気を伝えた。
続いて、結杏の母親役として、娘の世話を焼き過ぎるところのある母親を演じる中島は、「相手のことを思って!? やっていたつもりが、それは相手を傷つけ、自分を苦しめてしまうことなんだとドラマを通して再確認することができました」と役を通じての気付きに言及し、「ドラマに出てくる洋菓子たち、見た目の美しさはもちろん、食べた時のあの幸せな気持ちになる理由とは…洋菓子を通してたくさんの人間関係の生きるヒントが散りばめられているドラマです。一緒に甘いものを食べて笑顔になりませんか？」と、作品の魅力に触れながら視聴を呼びかけた。
葵の子どもの頃の記憶に登場する30代の母親役を演じる谷村。その頃に生じた母娘の微妙な距離感が、大人になった葵に影響を与えている役どころだ。谷村は、「こういった出演は、今までにあまりなかったようにも思います。最初にお話をいただいた時、内心難しさや戸惑いも感じていましたが、役柄と実年齢が近いという部分を考えて、よりリアルな感覚で、役柄と寄り添うことができるのかなと思いました」と、新たな役柄への挑戦について触れ、「癒やしの存在となってくれている洋菓子たちと、魅力的な登場人物たち、そして心が温かくなるような人間ドラマに注目して、ご覧いただけたらと思います」と、視聴のポイントを挙げた。
さらに、娘の葵と素直な気持ちを伝え合う機会がないままに、長い年月を過ごしてきた現在の母親役を筒井が担当。久しぶりの連絡で、葵に会いに行くことになる。「母と子の何げない会話の中には、言葉の裏側にある額面通りではない意味や微妙なニュアンスが含まれていて、それを丁寧に演じることによって娘との関係が紡がれていったと思っています」と役作りを振り返る筒井は、「娘役の蓮佛さんはとても魅力的で、撮影現場にいる様子が役者らしいたたずまいで、母役の私とは絶妙な距離感を保っていたように思います。それが私にはとても心地良く、クリエイティブな現場でうれしかったです。とても良い作品になる予感がしています」と、自信をのぞかせた。
作品の企画・演出を担当する影浦安希子氏は、「夜の15分。仕事帰りの人、家事を終えやっと一息ついた人、なかなか眠れない人。いろんな方の夜の15分が、少しでも心ほぐれるものになればという思いで企画しました。このお菓子教室にはさまざまな生徒がやってきます。全く同じではなくても、どこか自分と重なる人がいるかもしれません。描いていた理想とは少し違うところにいるかもしれない今も、そんな自分も受け入れてあげられるようになれば。このドラマがその一助となれば幸いです」と、作品への思いを語っている。
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