竹原ピストル&高畑充希がW主演! タナダユキが手掛ける“福島から全国に伝えたい絆の物語”2020/09/08
竹原ピストルと高畑充希がダブル主演する、福島中央テレビ制作によるオリジナルドラマ(作品タイトル未定)が、10月30日(時間未定)に福島県内で放送されることが分かった。
同作は、2016年に開局以来初となる自社製作のオリジナルドラマ「タチアオイ の咲く頃に~会津の結婚~」を手掛けたタナダユキ氏が、監督・脚本を務めたオリジナル作。福島中央テレビのスタッフ一人一人が、東日本大震災後に起きたさまざまな出来事を取材し、たくさんの人たちとの出会いの中から、心に残ったエピソードを集め、さらに、タナダ監督自らも福島を訪れ、そこで見たもの、感じたことを一つの物語にしたヒューマンドラマ。東日本大震災に19年の東日本台風被害、さらに新型コロナウイルスの蔓延…。立ち上がろうとするたびに押し寄せる新たな苦難の中、南相馬市に実在する映画館「朝日座」に、引き寄せられるように集まってきた人々の“苦悩と再生”を描き出す。
本作でダブル主演を務めるのは、ミュージシャンの枠にとどまらず、役者としての評価も高い竹原と、数多くのドラマや映画に出演する高畑。夢に破れた映画監督・川島健二を竹原、健二が訪れる映画館「朝日座」のモギリ嬢・茂木莉子を高畑が演じ、コメディタッチの軽妙なやりとりから、トーンを抑えた重厚なシーンまで、相反するイメージの2人が織り成す抜群のコンビネーションは必見だ。また、「朝日座」の支配人として出演するのは、落語界きっての人気者・柳家喬太郎。そのほか、ドキュメンタリー映画監督役に小柳友、街人のご意見番役に六平直政、物語の鍵を握る未亡人役に吉行和子と、そうそうたる面々が脇を固める。
竹原は「東日本大震災で、ぼくはツアー先の福島県福島市で被災しました。福島のライブハウスのスタッフさん、歌うたい仲間たち、福島の皆さんに助けられて、無事に家に帰していただきました。以来、あの時の感謝の気持ちを伝え続けることができたらなと、こつこつと福島県に歌いに通わせていただいています。それもあり、福島県にはお世話になっているお店がたくさんあり、仲間がたくさんいます。このたび、ほかでもなく福島県で撮影のこの作品に参加させていただけたこと、本当にうれしく思っています。福島県の皆さんへの感謝と、愛着を込めて精いっぱい取り組ませていただきました(いっぱいいっぱいだったけど!笑)。スカッと気持ちよく晴れた青空を見上げた時のような、そんな余韻が残るすてきな作品になると思います。皆さま、ぜひご覧ください。竹原ピストルこと竹原和生。p.s.(主な撮影地となっている)南相馬の皆さん、また騎馬武者ロックフェスに出させてね〜〜!!」とメッセージを寄せている。
高畑は「私は今回の撮影で、数週間福島県に滞在しましたが、その中で、福島の“人の温かさ”に驚きました。また、空がとても広く、気持ちよく撮影に臨めました。舞台となる『朝日座』は、大正時代からの歴史を感じられる、レトロで雰囲気のいい、ついつい写真を撮りたくなってしまう、そんな場所です」と福島ロケを振り返り、「楽しくてクスリと笑えるドラマになっていますので、ご家族みんなで見ていただいて、見た後はぜひ、ロケ地にも遊びに行ってみてください。福島の皆さんであればきっと、楽しい発見があると思います」と呼びかける。
また、タナダ監督は「『タチアオイの咲く頃に〜会津の結婚〜』という福島発のドラマを制作したのが4年前。再び、福島発のオリジナルドラマを作ることになりました。前回、福島の人たちの優しさや温かさに感銘を受けた身としては、こんなにうれしいことはありませんでした。とはいえ、だからこそ、恥ずかしくないものを作らなければ、というプレッシャー。悩み、試行錯誤しながら、まるで何かに導かれるように『朝日座』という映画館と出合いました」と作品と向き合う心境を明かし、「キャストは、竹原ピストルさん×高畑充希さん×柳家喬太郎師匠! これ以上ないドリームキャストです。異種格闘技戦ともいえるようなこのコラボ。彼らでなければ紡げなかった、福島の、南相馬の、『朝日座』という映画館でしかやれなかった物語。どうか楽しみにお待ちください。今、私は苦しみながら絶賛編集作業中です!」とアピールする。
菅澤大一郎プロデューサーは「2011年の大震災と原発事故により全世界から注目されるようになった福島では多くの人が避難を余儀なくされ、住み慣れた土地を離れていった一方、報道や復興支援などのために多くの人がやってくるようにもなりました。私たちは地元のメディアとして日々取材をしている中で、そういった人々の喜怒哀楽に度々直面します。全国ニュースで報道される事は少なくなりましたが、福島のことを思い、見つめ続ける人は今も多くいます。そのひとりであるタナダユキ監督に対し、私たちが日常で経験したこと、取材で出会ったエピソードなどをお伝えするミーティングを1年以上に渡って定期的に続けてきました。そんな福島に関わる人々の断片的なエピソードの数々をタナダ監督が生み出した個性溢れる登場人物たちに背負ってもらいひとつの物語が完成しました」とドラマ制作への道のりを語り、「開局50周年を迎えた中テレが県民に贈るに相応しい、福島の皆さんが共感し、勇気や希望を得られる作品です。また、福島県のテレビ局として全国に発信したいメッセージでもあります。ぜひお楽しみください」とコメントを寄せている。
夢破れた売れない映画監督・川島は、生きる希望を失くしてさまよい歩き、「死ぬ前に好きだった映画でも見よう」と南相馬市の古びた映画館「朝日座」へとたどり着く。そこで働いていたのは、来場した客から入館料をくすねるモギリ嬢の莉子と、おしゃべり好きな支配人の森田保造(柳家)。川島は、そんな2人が繰り広げる騒がしい日常と、客に古い名画を2本立てで見せる「ニューシネマパラダイス」のような映画館に居心地の良さを感じ、しばらくこの街に滞在することを決意する。そんなある日、金持ちの未亡人・松山秀子(吉行)から「この街のためになる映画を作ってほしい」と声を掛けられる。諦めた夢と折れたプライドがうずく川島。心が揺れ動く中、「この街で“悲惨なドキュメンタリー映画”を撮りたい」と言う、もう1人の映画監督・藤田慎二(小柳)が現れる。
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