WOWOWと松竹京都撮影所がコラボ 完全オリジナルドラマ「連続ドラマW I, KILL」を製作2024/11/25 09:45
WOWOWは、松竹京都撮影所とタッグを組み、関ケ原の合戦後の日本を舞台にした完全オリジナル歴史スペクタクル×本格サバイバルスリラー「連続ドラマW I, KILL」の製作を決定した。2025年に放送・配信する。
海外マーケットも視野に入れた本作では、気鋭のクリエイターと伝統の松竹京都撮影所の一流職人スタッフがコラボレーションし、リアルな時代背景と舞台設定、ダイナミックな映像と迫力あるアクションを追求。極限状態に陥る恐怖のサバイバルドラマと、日本の伝統的な本格時代劇が融合した世界観の中で、大切なものを守るためにぶつかり合い、裏切り、葛藤する人々の姿を力強く映し出す。
本作のテーマは、「生きる(I kill/斬る)」。天下分け目の戦い・関ヶ原の合戦から30年後。移り行く時代の中でようやく平和な世を取り戻しつつあった日本に突如現れた、人を襲い、喰らう化け物である「群凶(Gun-kyou)」と呼ばれる、それらに囲まれた極限の世界の中で、血の繋がらない娘・トキを守るために立ち向かう1人の女性・お凛と、全てを失い絶望しながらも自らの生い立ちを知るべく旅をする男・士郎を描く。
愛する人を守ろうとする気持ち、人ならざる者が抱える孤独と苦しみ、信じるものに従う信念、生きることへの執念、それぞれの思いが交錯する中で苦悩し葛藤しながら戦う人々の物語は、やがて美しくも悲劇的な運命に帰結していく――。緊迫した生存劇の中繰り広げられるさまざまな人間ドラマを通して、現代の人々に本来の「生きる」意味を問いかける。お凛と士郎を中心に多彩なキャラクター達を演じるキャストは、順次発表される予定。
筆を執るのは、映画「正欲」(23年)など、社会的抑圧や差別の中で生きる女性を描いた作品を多く生み出してきた脚本家・港岳彦氏。邦画界で最も多忙な脚本家の1人である港氏が、完全オリジナルストーリーとして骨太に描く。その他にも、今注目の新進気鋭の脚本家・ばばたくみ氏、川滿佐和子氏が参加し、港氏を中心に壮大なオリジナル企画に挑む。
港氏は「実際に、映像化されたものもあったのかもしれません。ですが、思い付きレベルの雑談ならともかく、そのアイデアをふくらませて、大がかりな長編に仕上げようともくろむ人たちがいるとは思いませんでした」と驚きつつも「“それ”がああなって! こうなって! こんなことにもなっちゃって!」「ぜったい世界と勝負できると思うんですよ!」と、ガンギマリの目でプレゼンするヤングポール監督を見ながら、どうやってこのヤバい人から逃げようかと考えていたのに、気付くと大学の先生による“それ”の講義に強制参加させられ、監督のお気に入りだという“それ”のDVDを押し付けられ、いつしか若き優れた脚本家たちも巻き込まれ、あっと驚くそうそうたるキャストの方々が集結していたのでした」と製作の流れに飲み込まれていったことを明かす。続けて「『正気か?』の連続でしたが、脱稿した頃には、ぼくも彼と同じ目をしていました。やりました。時代劇×ゾンビ 大巨編。どうか、ご期待ください!!!」と自信をみせる。
メイン監督を務めるのは、ポルト国際映画祭で最優秀作品賞を受賞し、レインダンス国際映画祭では「今注目すべき7人の日本人インデペンデント映画監督」の1人に選出、宣伝会議|ブレーン オンライン動画コンテスト「BOVA」グランプリ受賞など、スタイリッシュな映像表現を国内外で高く評価されており、日米にルーツを持つヤングポール氏。
ヤングポール氏は「本気の人間が集まった結果…ヤバい作品が生まれつつある。初めて見る独自なジャンルのようでいて、しかし歴史に裏打ちされた堂々たるエンタメ感もあるという奇跡的な掛け算が成立している、と思う。現在撮影中ですが、画面からみなぎるパワーが半端ない。これは、面白いです」と期待をあおる。
もう1人の監督として、松竹京都撮影所でキャリアをスタートさせ、ダイナミックな映像とアクション、人間ドラマの演出に定評のある服部大二氏が参加。服部氏は「この作品をオファーされて引き受けなかったら、監督になった意味がないと思った」とまで語り、「誰も見たことのないファンタジーを創作するという意味では、ゾンビも時代劇も同じである。私の持っているわずかな時代劇の経験と知識を、太秦のスタッフと共に、ゾンビ部、アクション部と共に、この作品において全力を持って発揮させる所存である。撮影は過酷である。毎日が衝撃である。『I KILL』の撮影は初体験の連続であり、スタッフ・キャスト全員の精神と体力を限りなく消耗させる。だが、誰も弱音を吐かない。気力は充実している。早く『I KILL』を世界に届けたい。その一念である」と気合十分で撮影に臨んでいる。
また、「群凶(Gun-kyou)」と呼ばれる化け物をはじめ、特殊造形を担当するのは、映画「シン・ゴジラ」(16年)「シン・ウルトラマン」(22年)「シン・仮面ライダー」(23年)等、日本映画界の特殊造形でトップを走る百武朋氏。
そして、美術を担当するのは12年「最後の忠臣蔵」で第35回日本アカデミー賞最優秀美術賞を受賞。16年「日本のいちばん長い日」で第39回日本アカデミー賞優秀美術賞、22年「燃えよ剣」で第45回アカデミー賞最優秀美術賞という輝かしい実績を誇る、京都を代表する美術監督の原田哲男氏。一流のスタッフ陣がコラボレーションし、時代劇の伝統的な様式美と新たな映像表現の融合に挑戦する。
さらに、本作のティザー映像が解禁された。150年続いた戦乱の世が終結し、平穏を取り戻したかに見えた日本を襲う、未知の恐怖…。日本のドラマとしては珍しく、クランクイン前に、映像表現の実証実験を兼ねたパイロット版もいくつか作成されるほど力の入った本作。この度解禁された映像には、本篇映像の他に、ソニーPCLの協力のもと、バーチャルプロダクション技術を用いたパイロット版の映像も一部使用。圧倒的なリアリティと緊迫感で、クオリティの高い映像表現と予想だにしない展開を期待させる内容となっている。
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