浜野謙太、山寺宏一ら出演の「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」シーズン2を地上波初放送！2024/11/14 19:00
2024年4月にNHKBSで放送された「藤子・F・不二雄SF短編ドラマ」シーズン2を、NHK総合の「夜ドラ」（月～木曜午後10：45）枠で、12月2日より2週に渡って放送。キャスト陣からのコメントが到着した。
“僕にとっての「SF」はサイエンス・フィクションではなく「少し不思議な物語」のSとFなのです”と語っていた日本を代表する漫画家の藤子・Ｆ・不二雄。その言葉通り、各話15分という短い尺ながら、笑いあり、涙あり、ファンタジー、ジュブナイル、ミステリー、ホラーなど、多様な魅力がぎっしりと詰まった8作品を届ける。
12月2日は、風間杜夫、犬山イヌコ、金児憲史、古谷徹（声）共演の「鉄人をひろったよ」を放送。初老の男（風間）が帰宅途中、大けがをした男からリモコンのようなものを託される。それは巨大な鉄製ロボットを操るものだった。妻（犬山）に文句を言われながらも、男が思い付いたロボットの利用法とは？
風間は、「長い俳優生活の中で、これほど本格的にグリーンバックで演技をしたことがなかった。荒唐無稽な内容も相まって、興味津々で撮影に臨んだが、スタッフの作品への思いが満ち満ちた現場は、想像以上に熱かった。その熱さに巻き込まれてか、僕には相手役の鉄人が見えた。一緒に空を飛んで痛快だったし、別れの場面を振り返ると、今も切ない思いが沸き上がってくる。このドラマを多くの方に楽しんでいただけると思うと、また心が弾んで仕方がない」と、VFX技術を駆使した撮影への挑戦と、想像を超える感動的な作品との出合いを述べる。
3日は、新井美羽、皆川猿時、矢柴俊博、青木崇高、濱津隆之、岩田奏、荻野目洋子共演の「アン子 大いに怒る」をおくる。赤毛のアン子（新井）は画家の父（皆川）とふたり暮らし。不思議な能力を持つアン子のもとに、父の友人・宇祖田（矢柴）を通じて、ビジネスマンの黒原（青木）が怪しい金儲け話を持ち込んでくる。
新井は「この作品を初めて読んだ時、アン子ちゃんの愛らしさとコロコロ変わっていく表情にとてもひかれたのを覚えています。そして青い目や、赤髪など特徴的なルックスに挑戦できるのを楽しみにしていました。原作を忠実に再現するシーンも多く、どうしたらアン子ちゃんがそのまま飛び出てきたように表現できるか監督と相談させていただきながら演じました。魅力的なキャラクターやクスッと笑えるシーンも多いので、ぜひたくさんの方に楽しんでいただけたらうれしいです」とアピール。
共演の皆川は「新井美羽さん演じるアン子ちゃんが、とにかくけなげでかわいいんです。説得力。お見事。そりゃ、お父さんのダメダメッぷりにも磨きがかかっちゃいますよぉ（笑）。うん。切ないなぁ。というわけで、アン子、大いに幸せになってほしい」と新井の演技力を称えている。
4日は、一ノ瀬ワタル、松井愛莉、シュウペイ（ぺこぱ）、街裏ぴんく、賀屋壮也、山西惇、板尾創路、斎藤工共演の「いけにえ」をオンエア。東京の上空に2年以上も浮かぶ巨大UFO。浪人生の池仁平（一ノ瀬）は不安を感じているが、恋人のミキ（松井）は無関心。ある日、謎の記者・浅田瓜男（斎藤）が現れ、宇宙人がある一人の人物を要求していると告げる。
一ノ瀬は、「藤子・Ｆ・不二雄先生のストーリーはやはりすごいなと思いました。2年もの間、ただ空に浮いていたUFO。しかもこのUFOはとてつもない力をもっており、人間ではとても太刀打ちできない。その沈黙をしていたUFOが突然人間にコンタクトをとり要求してきたことは、ただの浪人生の自分（池仁平）の引き渡し…。この後の展開そしてその結末を、この地上波でも放送されるとのことですので、皆さまにぜひご覧になってもらえたら幸いです！」と、作品の独創的な設定と展開の魅力を語った。
5日は、浜野謙太、安達祐実、池村碧彩、かずき、福島リラ、モロ師岡、田辺誠一共演の「マイシェルター」。家族思いのサラリーマン（浜野）は、居酒屋で隣席の客（田辺）から核シェルター購入を強く勧められる。マイホームのために内職する妻（安達）と眠る子どもたち（かずき、池村）の平和な暮らしの中で、男は次第に核戦争の恐怖にさいなまれていく。
浜野は、「藤子・F・不二雄先生がこの作品をお描きになってからだーいぶ時がたつのに、いまだ核兵器使用をほのめかす国がある今（そんな今いつまで続くの？）、まさにグッとくる作品だと思います。コメディーでありつつも差し迫った脅威ってつまるところ何なのか、現在を経由しつつ実感を持ち、考えながら演じられたこと、本当に充実したいい時間でした。短い尺ですが、監督やスタッフ、共演者の皆さんと丁寧に作らせてもらえて心から良かったと思えた作品です。喜劇としてはオチなんだけど主人公の最後の結論、僕は大好きです」と、時代を超えて共感できるテーマ性について触れている。
9日は、山寺宏一、峯村リエ、三浦獠太、土田晃之、酒井敏也、関智一、田口浩正、劇団ひとり共演の「3万3千平米」。マイホームのために日々あくせく働くサラリーマン寺主（山寺）。友人で不動産屋の安田（田口）がある土地を勧めてくれるが、理想からほど遠く、購入する決心がつかない。ある晩、帰宅するとえんび服を着た謎めいた男（劇団ひとり）が来ていて、「１平米あたり１万円で承諾してほしい」と意味の分からない頼みごとをされる。
藤子・F・不二雄作品に、声優として関わったことがある山寺は「藤子・F・不二雄先生の作品は、もちろん子どもの頃夢中になって読んだり見たりしており、さらに声優となってからも関わらせていただいておりました。でもまさか主演俳優としてドラマに出演できるとは！（自慢）原作漫画のラストシーンを読み、自分との深い縁を感じ鳥肌が立ちました。はい、実際にアレ持ってるんです！ 何を持っているかは放送を見てのお楽しみ。劇団ひとりさんはじめ、共演者も漫画そのもので最高でした。BSで見逃した方、忙しくてドラマ見ているヒマがないという方、15分だけ時間をください！」と喜びを表現し、視聴を促す。
10日は、泉谷しげる、原田美枝子、マキタスポーツ、池谷のぶえ、窪塚愛流、宮崎莉里沙、般若、今野浩喜、柴田理恵、岩井ジョニ男、永見諒太、ニシダ・コウキ、川﨑宗則、平泉成共演の「じじぬき」を放送。頑固老人・巌三（泉谷）は、既に愛する妻（原田）を失い、長男夫婦（マキタスポーツ、池谷）の家族と同居している。嫁との折り合いが悪く疎外感を味わう中、けんかの末の急死により天国で妻と再会するが…。
泉谷は、「藤子・Ｆ・不二雄作品のドラマに出られるとは…『藤子・Ｆ・不二雄SF短編ドラマ』は録画してまで見たくらい好みの作品ばかりだったな。その藤子ワールドに参加できるのだから、チカラ入る……だろうが、ここはグッと興奮おさえてクールにいかねば！ ナニせ、15分のショートドラマだからね。撮影も2日だけだし！ しかし、撮影長いのが苦手なので2日間で充分だった。15分でも中味濃いからね、藤子作品は。共演の皆さんとは2日しか一緒してないのに長い時間共有しあったこの満足感！ ナニより、撮影が予定通り終ることの気持ち良さったら！ 爽快な気分で終われた、忘れがたいドラマになったな」と、凝縮された時間の中で実現した充実した撮影を振り返った。
11日は、渡辺大知、奥野瑛太、木竜麻生、安井順平出演の「あいつのタイムマシン」。正男（渡辺）の友人・鉄夫（奥野）は、子ども時代からの夢のタイムマシンづくりに夢中。正男は鉄夫に職を紹介しようとするが、鉄夫は無関心。正男の妻（木竜）は鉄夫の幼なじみで、漫画家の正男が編集者（安井）からタイムマシンをテーマにした作品を依頼された際、鉄夫に相談することを勧める。
渡辺は、「敬愛する藤子・F・不二雄作品の映像化に関われたことがとても光栄です。『ドラえもん』が『あんなこといいな』を現実にしてくれる世界だとしたら、『あいつのタイムマシン』は『あんなこといいな』が『できない』と思われる世界線での人間ドラマです。監督や、キャストの奥野瑛太さん、木竜麻生さんとも相談しながら、ファンタジーでありながら切実なドラマになることを目指しました。大人にこそ見てほしい大人なSFです」と、大人のための切実な人間ドラマとしての魅力を述べた。
共演の奥野は「なんと、藤子・F・不二雄SF短編『あいつのタイムマシン』の鉄夫を演じる日が来るとは。子どもの頃からずっと憧れていたあのマシン…いつから知っていたのだろう、いつ覚えたのかも覚えてないくらい当たり前にそういうものだと思っていたあのマシンに座る時が来るなんて！ もし、幼きあの日に戻ることができるなら小さな僕に言ってあげたい。『お前は将来、なんかぁ…何かの撮影かなんかでタイムマシンを作る』」と、子ども時代からの夢が実現した感動を込めて語った。
12日は、森山未來、成海璃子、林原めぐみ（声）、春海四方、嶋田久作共演の「旅人還る」を放送。亜光速航行とコールドスリープという技術で宇宙旅行が可能になった未来。男（森山）は恋人（成海）を残し、メインコンピューターのチクバ（林原）を唯一の話し相手に、宇宙の果てを目指す孤独な旅に出る。悠久の時が過ぎ、男が見たものとは？
森山は、「藤子・F・不二雄さんがこういったSF短編集を描いてらっしゃったことを知らない方も多いのではないでしょうか。宇宙というモチーフを使って、淡々と底の抜けたような恐ろしさを描きながら、人生の視座になるような物語も描いてらっしゃるということをこのドラマを通して知ってもらえたらいいのかなと思います」と、藤子作品の新たな一面を伝える意義を語っている。
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