「新プロジェクトX」新発掘資料が語る麻原彰晃逮捕劇の舞台裏！ 科捜研57日間の攻防戦2024/10/19
NHK総合で10月26日に放送するドキュメンタリー「新プロジェクトX ～挑戦者たち～」（土曜午後7：30）の主人公は、地下鉄サリン事件解決の陰の立て役者である、 科学捜査研究所、通称「科捜研」。新発掘の資料から明らかになったオウム真理教・麻原彰晃、逮捕劇の舞台裏に迫る。
「『新プロジェクトX』の放送開始時点から、ものづくりや復興の舞台裏の他にも、犯罪史に残る事件を切り口にした企画もやっていきたいという思いが制作チーム全体としてありました」と話すのは、番組担当ディレクターの東森勇二氏。「来年3月で地下鉄サリン事件から30年になりますが、宗教と社会を巡る問題は今なお根深い問題であり、今の時代に通ずるテーマだと思いました。警察が捜査と科学の力を駆使し、いかにして麻原逮捕にこぎつけたのかという部分が主軸になっていますが、その裏側で繰り広げられていた人間ドラマや、事件解決に挑んだ人々の執念にもご注目ください」と、今回の特集に込めた思いを明かす。
1995年、国家転覆をたくらむ化学者集団でもあったオウム真理教が起こした「地下鉄サリン事件」。通勤ラッシュの電車内に猛毒サリンがまかれ、死者14人負傷者6300人が出る大惨事となった、日本の犯罪史上最悪の無差別化学テロ事件だ。教祖の麻原彰晃は当初、犯行を否定。逮捕までの攻防戦は、57日間に及んだ。その陰にいたのが、科捜研の若手研究員で緊急結成された「科学班」だった。番組では、科学捜査研究所研究員として事件に関わった服藤恵三氏や、警視庁捜査幹部だった廣畑史朗氏といった、当時の関係者に取材。
さらに、今回の取材を通し、テレビ初公開となる新たな資料が見つかった。ベールに包まれてきたオウムの巨大化学工場の全貌を記録した映像、サリンの製造を企む過程を詳細に記した資料の数々。当時は刑事たちからの期待も薄かった科捜研の研究者たちは、かつてない事態を前にいかに科学の力を駆使し、麻原たちを追い詰めていったのか。段ボール数百個分の押収資料から見つけ出した証拠発見の手立てや、第七サティアン内部での調査。そして、取調室で繰り広げられた、化学者同士の心理戦。“科捜研の男たち”が、凶悪な化学テロの解明に挑んだ、頭脳と勇気の物語を届ける。
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