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安達祐実が青木崇高に「イライラ…」。「3000万」で夫婦の複雑な感情をリアルに表現2024/09/14

安達祐実が青木崇高に「イライラ…」。「3000万」で夫婦の複雑な感情をリアルに表現

 NHK総合・NHK BS4Kにて10月5日から放送スタートする土曜ドラマ「3000万」(NHK総合 土曜午後10:00、BS4K 土曜午前9:25)の会見が行われ、主演の安達祐実、共演の青木崇高、脚本を手掛けた弥重早希子氏、名嘉友美氏、山口智之氏、松井周氏、演出の保坂慶太氏が出席した。

安達祐実が青木崇高に「イライラ…」。「3000万」で夫婦の複雑な感情をリアルに表現

 本作は、2022年にNHKが立ち上げた脚本開発特化チーム「WDRプロジェクト」から生まれたクライムサスペンス。佐々木家を中心に、日々の生活や子育て、社会の閉塞(へいそく)感といった現実的な問題が描かれ、ふとした出来事をきっかけに、彼らの平穏な日常が崩れ、泥沼へと進んでいく。安達はコールセンターの派遣社員として働く佐々木祐子を、青木はその夫・義光を演じている。

 安達は、今回の役柄について「最初に企画をいただいた時から脚本がとても面白く、こういった形のドラマに出演するのが初めてだったので、とてもワクワクしました。ドラマの中で起こることは非日常的なものですが、私が演じた佐々木祐子は、あくまでも普通の主婦。こういう役を演じることがなかなかないので、その点が新鮮でうれしかったです」と、期待を抱きながら撮影に参加したことを伝える。

安達祐実が青木崇高に「イライラ…」。「3000万」で夫婦の複雑な感情をリアルに表現

 さらに、「NHKで主演を務める機会なんて、これが人生最後かもしれないと思って(笑)。そういう思いもあって、非常に意気込んで撮影に臨みました」と冗談を交えながら語り、作品に対する特別な感情をのぞかせつつ、「撮影現場では、スタッフやキャストみんなで一つの作品を作り上げていく感覚が強く、非常に楽しかったです。出来上がった作品にも大いに自信を持っていて、間違いなく面白いドラマになっていますので、ぜひご覧いただきたいです」と視聴を呼び掛けた。

 青木は、「僕自身、これまでのキャリアの中でNHKの作品に多く出演してきましたが、今回の作品はこれまでのNHK作品とは一線を画す、非常に挑戦的で挑発的な内容です」と、作品の独自性を強調。「台本を読んだ段階から、この作品は日本のドラマらしくないと思いました。良い意味で、これまでの日本のドラマの枠を超えた作品だと感じました。挑戦的で、視聴者が驚くような展開が多く、演じていても新しい発見がたくさんありました。作品を面白いと感じてもらえたら、それ以上の喜びはありません」と、新鮮味にあふれた作品が多くの人に愛されることを願った。

 演出を務めた保坂氏は、「これまでの日本のドラマにはない新しいテイストを取り入れ、スタッフやキャスト一同、試行錯誤を重ねて作り上げました。NHKは大河ドラマや朝ドラに注目が集まりがちですが、この作品も多くの方に見ていただきたい」とアピール。

 第1話の脚本をメインで手掛けた弥重氏は、「完成した作品を初めて見たとき、自分でも没頭して見られる作品になったと感じました」とコラボレーションによって生まれた作品の完成度に満足している様子。また、名嘉氏は、「一人では絶対に書けなかったような、4人でのコラボレーションだからこそ生まれた物語です。ハラハラドキドキの展開を楽しんでいただければ」とコメント。

 山口氏は「役者の安達さんや青木さん、スタッフの皆さんの力が加わって、想像以上の作品になりました」と自信を見せ、松井周氏は「『面白いものを作る』という目標を最後まで貫いてきたプロジェクトです。二転三転していくドラマを楽しんでいただけたら」と作品に対する特別な思いを語った。

安達祐実が青木崇高に「イライラ…」。「3000万」で夫婦の複雑な感情をリアルに表現

 「日本のドラマらしくない部分」とはどんな部分か尋ねられた青木は、「NHKのドラマはコマーシャルが挟まらないため、没頭して見られるのが特徴の一つです。この作品も、展開が頻繁に変わるので読んでいて非常に面白いと感じました」とコメント。また、「日本のドラマにはない、挑戦的で挑発的な内容ですが、特に海外ドラマを意識したわけではなく、良質なドラマを追求した結果だと思います。家庭内のささいな問題やお金にまつわる感情など、普遍的なテーマを描いているので、グローバルにも通じる部分があると思います。台本を読みながら、予想外の展開にワクワクし、良いプレッシャーを感じながら撮影に臨みました」と振り返った。

 安達は、「普段、役を作る時は道筋が見えることが多いのですが、今回の脚本は予想外の感情が次々に生まれる作りになっていて、新鮮でした」と、脚本の独自性について言及。加えて、「佐々木祐子というキャラクターも非常に複雑で、それが人間らしさを感じさせます。普段のキャラクターとは少し違っているので、演じていて面白かったです」と役柄の特異性にも触れ、さらに、「この作品作りでは、各人が自分の力を存分に発揮できる環境が整っていたことが大きかったと思います。自分が楽しいと思うもの、面白いものを追求するという衝動がしっかりと反映された作品。こういった作品を作る機会はなかなかないので、とても特別な作品になったと感じています」と、自身の満足感を語った。

 しっかりとした共演は今作が初という2人。夫婦役での共演について青木は、「言葉を選ばないといけないんですが、非常にやりやすかったです。ビジュアル的には大きいと小さいというでこぼこ感があって、それが面白かったですね。彼女はリーダーシップを発揮してくれて、夫婦としてのキャラクターの認識も早く、この距離感での演技がスムーズに進みました」と述べた。

安達祐実が青木崇高に「イライラ…」。「3000万」で夫婦の複雑な感情をリアルに表現

 安達も、「撮影の合間でも、男女の違いからくる夫婦のやり取りが面白かったです。特に口論やけんかのシーンでは、撮影中に『これってあるよね』なんて話しながら進めていました。でも、論点をずらされることがあって、それがイライラさせられるポイントでしたね。青木さんが絶妙に演じてくれたので、イライラしながらも楽しく撮影できました」と、夫婦役でのリアルなやり取りを回顧。

 また、青木は「役柄として共感できる部分が多かったですね。結局、男と女は違うんだな、ということが唯一一致した意見でした」と話し、安達も「撮影中、良いシーンが撮れたのに、なんとなくすっきりしない気持ちのまま、お互いにどんよりして帰ることもありました」と、夫婦役ならではの複雑な感情を抱えながら撮影に臨んでいたことを明かした。

 保坂氏の演出の特徴についての質問では、安達が、「たくさんありますが、特に印象的だったのはカメラワークとアングルですね」と語り、「普通なら顔のアップを映すようなシーンでも、あえて映さず、周りの空気感を重視したり、独特の視点でシーンを捉えていることが多くて。毎回新鮮な驚きがありました。保坂さんはあまり説明を多くするタイプではないのですが、カメラの使い方が非常に独特で、そこから自然に演技が引き出される感じがして、非常に楽しかったです」と、その演出に驚きと楽しさを感じた様子。

 青木も、「カメラワークや音楽の使い方が、この作品の世界観をよく表現していると思いました。(大河ドラマの)『鎌倉殿の13人』でもご一緒していて、そのときからまた一緒にやりたいと思っていました」と保坂氏との再会を喜び、「彼は役者に寄り添って、細かい提案をしてくれるので、非常に心地よく演技ができました」と、保坂氏への信頼を語った。

安達祐実が青木崇高に「イライラ…」。「3000万」で夫婦の複雑な感情をリアルに表現

 会見の終盤、作品の見どころについて問われた安達は、「とても面白い作品なのですが、やっぱりこの作品の一番の特徴は、展開が読めないところだと思います」と話し、「物語が90度の角度で急展開していく場面が多く、キャラクターたちがその瞬間ごとに最善の決断を下していく姿が描かれています。視聴者も共感できる部分が多いと思いますし、ワンシーンも気を抜けない展開が続くので、飽きずに楽しんでいただけるのではないかと思います」と作品のスリリングさを強調。

 青木も「すてきな脚本というのは、演者だけでなく、スタッフや関係者も楽しんで作れるものだと思います。この作品もその通りで、現場でのコミュニケーションが自然と増え、みんなで真剣に、でも楽しみながら制作しました」と、現場の雰囲気について触れた。「この作品は真面目に生きているけれど、どこかでつまづく人間の姿がリアルに描かれていて、共感を呼ぶと思います。最初の顔合わせの時に『伝説のドラマになる』と宣言しましたが、その思いは変わっていません(笑)。ぜひ最後まで楽しんでください」と、作品に対する熱い思いを伝えた。

安達祐実が青木崇高に「イライラ…」。「3000万」で夫婦の複雑な感情をリアルに表現

 さらに会見の最後には、安達演じる佐々木祐子が9月13日、安達本人が14日に43歳の誕生日を迎えることを祝い、ケーキが贈られるサプライズが! 安達は「43歳になりましたが、40代を楽しく過ごしています。これからもすてきな作品に巡り会えることを願いながら、楽しく生きていければと思っています。皆さま、ありがとうございました」と、感謝の言葉で会見を締めくくった。


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