松坂桃李の妄想が現実に！ 「月刊 松坂桃李」で齊藤工ら3人の監督が描く3つの世界観2024/09/10
松坂桃李が長年温めてきた原案をもとに、松居大悟、沖田修一、齊藤工の3人の監督を迎え、松坂主演で映像化が実現した。10月20日からWOWOWで、これら3作品を特集する番組「月刊 松坂桃李」（午後9：00）が放送・配信されることが決定した。
映像化される作品は、10月20日放送、松居監督の「横★須★賀 探偵事務所」（午後9：00）、11月17日放送、沖田監督の「ダンディ・ボーイ。」（午後9：00）、12月15日放送、齊藤監督の「何もきこえない。」（午後9：00）の3作である。これらすべての作品で、松坂が主演を務めることも決まっている。松坂はそれぞれ、探偵・龍哉、漫画家志望の青年・吉男、AI・Ho-1という役柄を演じる。
松坂は、映画「孤狼の血」（2018年）で第42回日本アカデミー最優秀助演男優賞を受賞し、翌年の映画「新聞記者」（19年）では最優秀主演男優賞も受賞している。映画、ドラマ、舞台で幅広い役を演じ分けるトップ俳優であり、彼の意外な趣味の一つは、架空の映画を妄想し、そのイメージを膨らませることである。この趣味が長年温められ、ついに映像化という夢の実現に至った。
「月刊 松坂桃李」では、本編映像に加え、メーキングやインタビューなど、制作の裏側も紹介される。松坂桃李の妄想から生まれた3作品が、今後発表される豪華共演陣とともに、どのように描かれるのかが見どころだ。
放送に先立ち、松坂と3人の監督からコメントが到着した。
松坂は「知っている方もいるかもしれませんが、数年前まで『＋act』の連載で『妄想・松坂桃李』というページがありました。僕の妄想を映画のフライヤー風に作り、実在する作品かのように紹介する、という趣旨で、10年ほど続いていました。WOWOWのプロデューサーさんから『この中の何本か本当に撮りませんか？』とオファーがあった時は本当にビックリしました」と雑誌で連載していた妄想が制作のきっかけとなったことを明かすと共に、驚きも伝える。
続けて、「こんなふざけた企画に監督や各部署のスタッフ、そもそもキャストが集まってくれるのだろうか。とても心配でした。そんな僕の心配に反して、まさかのすてきな方々が集まって下さり、想像をはるかに超える作品が出来上がりました」と作品への思いを語る。
撮影した3人の監督について、「松居監督は面識はなかったのですが、ご一緒してみたかった監督の一人です。ご自身が俳優もやっているからか、一つ一つのシーンに対する答えが役者目線から来る演出だったりもして。すごく分かりやすく、その言葉から来る情熱に感化され、僕自身もいろんなものを引き出してもらいました。本作を松居大悟監督に撮ってもらってよかったと、心から思っています」と感謝を述べた。
また、沖田監督とは一度、雑誌で対談したことがあるといい、「本作ならではの温もりや、主人公のダメさ加減からくるほっこり感やヒューマンな物語を具現化できるのは沖田監督しかいないと連載当時から思っていました。沖田監督にしか撮れないようなカットがたくさんあり、やはり間違いはありませんでした」と改めて確信を持ったという。
そして、俳優として共演したことがある齊藤監督に対しては「監督として現場でご一緒するのは初めてで、監督の時の齊藤さんは物事を俯瞰（ふかん）で見ていて、常に冷静で新しいことをどんどん取り入れていく、新しいスタイルの監督だと実感する瞬間がたくさんありました。齊藤監督によって、僕の妄想は、よりアーティスティックな作品になったと思います」と魅力を語り、「それぞれの監督の色が濃く、鮮明に表されている3本の作品は、僕の妄想よりも想像力豊かな作品になっていますので、楽しみにしていて下さい」と呼び掛けた。
一方、撮影した3人の監督からもメッセージが。松居監督は「常に時代を代表する探偵映画があるなかで、今この時代にどんな探偵像を描くべきだろうか。松坂桃李さんと、令和の探偵ものを目指そうと挑みました。『横★須★賀 探偵事務所』というタイトルです。横須賀の空気を浴びながら、松坂さん演じる龍哉の背中を追いかけていきました。いや演じるとも違いますね、現場での松坂さんは龍哉そのものでした。龍哉というのが役だったのか、それとも松坂桃李役が龍哉だったのか、龍哉が松坂桃李だったのか。他の監督の皆さまがどのような作品なのか分からず緊張しますが、まったく違う雰囲気の作品のようでそちらも楽しみです」とチャレンジ作になったことを明かす。
次に、沖田監督が「松坂桃李さんと、以前、雑誌の対談をさせていただいたことがありました。その時から、何かお仕事をご一緒したいなと思い続けて、10年が経っていました。このような、ワクワクする企画に、声をかけていただき、とてもうれしかったです。そもそも、妄想・松坂桃李のような本を作っている時点で、かなり変わっていると思いますし、イタズラ心がある方だなと思いました。撮影中も、物腰柔らかで、いろいろと柔軟に受け止めてくださる松坂さんのおかげで、とても楽しい撮影になりました。三監督で三作品ということで、いろいろな松坂さんを、少しづつ楽しめる、とてもぜいたくな企画だと思います。どれが本当で、どれが妄想か、分からなくなってくるような、とても不思議な企画を、普段とはちょっと違う感じで、ぜひ楽しんで見ていただけたら幸いです」と松坂の印象を語りつつ、作品の見どころを紹介。
最後に、齊藤監督が「松坂さんは柔軟かつ表現はソリッドで、周りへのお気遣いを常にしてくださる、理想的な主演のたたずまいでした。さらには原案者でもあられるので、共に作品のゴール地点を定め、心強くまい進できました。せっかくの機会なので、松坂桃李ファンの私としても、見たことのない松坂桃李さんを見たい！ と言う一念でこのプロジェクト臨ませていただきました。素晴らしいキャスト、スタッフ方に恵まれて、絶妙な作品が誕生しました。皆さまに届きますように」と締めくくった。
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