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超特急が4万⼈の“8号車”と美しきレールの先に輝く夢の実現を誓う!【後編】2024/09/01

超特急が4万⼈の“8号車”と美しきレールの先に輝く夢の実現を誓う!【後編】

 今年4月より全国9都市を回るホールツアー『Rail is Beautiful』を行っていた9人組ダンス&ボーカルグループ超特急が、そのファイナルとなる追加公演を8月27、28日にKアリーナ横浜で開催した。その公演の模様をおくる後編。(※前編はこちら)

 最新EP『Just like超特急』の収録曲であり、数々の歌番組でもパフォーマンスしてきた「Steal a Kiss」では、頬に、口に、首筋にキスを求め、曲中の「こっち向けよ」(アロハ)、「素直になれよ」(タクヤ)という生声セリフには黄色い悲鳴が。燃え上がる8号車の心を表すかのようにスパークラーの火花も熱く打ちあがり、クライマックスで「好きなんだろ」と笑って舌を出すユーキがトドメを刺す。“ヤバい予感”を歌う「MORA MORA」では獣が食らいつくような表情をアロハが見せたり、シューヤはマイクを逆手で持って歓声を浴びたりと、しぐさ、振り、表情のすべてが“ヤバい”そのもの。曲中にスリリングなダンスパートも盛り込まれ、楽曲の誘惑度をさらに上げていった。

 そこにマサヒロがチェアを持ちこみ、シューヤのウィスパーにタカシがフェイクを乗せて「Body Rock」へ。全英詞の粋なムードと暗がりのなかで、チェアを愛おしみ、もてあそぶようなダンスで腰を揺らす彼らは、黒い衣装を身に着けた細身のシルエットだけでも抜群に美しい。ゆったりとしたうねるビートは、しかしおなじみの人気曲「We Can Do It!」でアッパーに炸裂。レーザーが派手に飛び交うステージの上、メンバー同士で顔を寄せ合い、頭を抱き、身体をなぞって8号車を狂喜乱舞させた。ちなみに「Body Rock」も新体制となって今回のツアーが初披露だったが、回を増すごとにセクシーのメーターは振り切れ、ブロック自体の魅力を引き上げ。ボーカル面でもフェイクやファルセットの自由度が増し、感情のとばしりが声になって現れる場面も多く、ツインボーカルの醍醐味(だいごみ)を華やかに花開かせていった。

超特急が4万⼈の“8号車”と美しきレールの先に輝く夢の実現を誓う!【後編】

 広大なKアリーナの場内温度が明らかに上昇したところで、メンバー名を順にコールする「Call My Name」からは、ダメ押しとばかりアッパー曲のメドレーで8号車をアゲまくる。「My Buddy」では9人と一緒に踊る8号車のペンライトが壮観な光の海を作り、その光景にタクヤも“超特急!”“最高!”とコール。「Secret Express」のイントロが鳴れば客席は“Tic Tac Tic Tac”の大合唱となり、「超えてアバンチュール」では「ヘドバンタイム!」というリョウガのあおりで光の海が大揺れする。

 打ちあがるファイヤーボールを背に9人でセンターステージへと駆け出すと、タクヤはカメラに顔を押しつけて「盛り上がれ!」と「SAY NO」で過激にチアアップ。さらにマサヒロが「ラストまで盛り上がれ!」があおってからは、なんと2桁号車がアリーナ通路に下りて、楽曲のエキセントリックなパワーを客席内から爆発させる。ステージに戻った彼らを囲んでスパークラーの火花が噴き上がり、続く「Burn!」では今度は1桁号車がアリーナ席へ。8号車のど真ん中でバッテンダンスを先導し、曲中の落ちサビを初日はタカシとシューヤが、2日目は9人全員で歌って、2万人の8号車がペンライトの光を捧げるという絶景を作り上げた。必死になってペンライトを振り、コールする8号車の懸命な姿は間違いなく美しく、これこそ超特急の最も伝えたかった“美”ではないかと気付かせる。

超特急が4万⼈の“8号車”と美しきレールの先に輝く夢の実現を誓う!【後編】

 Kアリーナ公演の初日となった27日には、ユーキが「1曲目に、この景色を見て泣きそうになった。初めて見た景色で、すごく綺麗で幸せいっぱいでした」と明かすと、ハルも「僕も1曲目から危なかったんです。すごく幸せだなって思える瞬間の一つでした」と同意。そして翌日の最終公演で、ユーキは熱い思いの丈をぶちまけた。

 「ホントに今、心から楽しいです。不安とかは一切なくて、メンバーと8号車とスタッフの皆さんと一緒に、こんなすてきな景色を迎えられたのが本当にうれしいです。だってさ、超特急、常に最高更新してるんだよ? それができているのも元からいた1桁号車の5人に、入ってくれた2桁号車の4人、新しく乗車してくれた8号車、昔からいる8号車。すべての皆さんがいたから、今こうしてこのステージに立てています! まだまだ夢に向かうから、その夢に向かって、最後にこの曲を贈ります」

 そうして贈られたのは、この9人での始まりの曲でもある「gr8est journey」。ステージ上段のLEDパネルが開いて再び現れた花のオブジェは満開に咲き誇り、彼らがこのツアーで果たした進化をハッキリと表していた。決意のこもったダンスは“次のステージへ さあ向かおう”の歌詞をかつてなくリアルに伝え、タカシとシューヤは見つめ合いながら“僕が君のこと 連れて行こう”と、声を高ぶらせながらユニゾンで歌い上げる。8号車とメンバー、スタッフとメンバー、そしてメンバー同士と、お互いに手を取り合い、美しきレールを走っていく超特急というグループの在り方が、そこから痛いほどに伝わってきた。

 最年少のハルで始まったカウントアップを、リーダーのリョウガが締めくくり、8号車と共に“エイト!”と声をそろえるのも、そんな人間味あるスタイルの表れ。気付けばメンバー全員で選んだという花の香りが、オープニングと同じように漂い、銀吹雪が舞うなか「一緒に歌おう!」と叫ぶタカシに応えて、客席は大きく揺れるペンライトと合唱の海になる。9人がオープニングと同じポジションに戻るとパネルが閉まり、LED上で花畑を疾走するBULLET TRAIN号は、やがて8号車カラーのピンク一色に。超特急が向かう先は、常に8号車の元――そんなうれしいメッセージを残して、本編は幕を閉じた。

超特急が4万⼈の“8号車”と美しきレールの先に輝く夢の実現を誓う!【後編】

 アンコールは舞台裏ではしゃぐ彼らの生中継で始まり、映像の中から飛び出すようにステージ中央に登場した9人は、そのまま「Summer love」でセンターステージとウイングに疾走。客席にサイン入りお手玉を投げ込みながら、表情豊かに夏の恋のときめきを描き出していく。超特急の鉄板サマーチューンでタクヤは指ハートやピースを飛ばし、「お前らツアー楽しかったか!」とあおったシューヤは、キメの“I love you…baby”で嫌がるリョウガとハートを作る。そんな楽しいひとときの後、9人は新体制史上最大キャパシティのステージに立てた喜びと感謝を口々に告げながら、4カ月にわたるツアーの最終日には思いをあふれさせた。

 アロハは2万人の前でパフォーマンスできていることに「“頑張ってよかったな”って思う」と告げ、「gr8est journey」前のユーキのMCに触れて「期待を超えるような、もっともっと応えられるような人間になって感謝を伝えたい」と宣言。同じくユーキの言葉について「メチャメチャきました! 『gr8est journey』前に泣かせるんじゃないよ! って」と言ったシューヤも、「マジで行けると思ってるんで、これからも俺ら9人についてきてください!」と強気を表しつつ、目を潤ませていた。当のユーキは「僕たち超特急が、8号車の生きる糧…生きる車両になれたら」と伝え、マサヒロは「みんなに追いかけ続けたいと思わせるアーティストであり続けるので、これからもビッグニュース楽しみにしててください」と胸を張る。

 さまざまな準備をして平日のライブを迎えてくれた8号車が2万人もいることに言及したカイは「2万人、それ以上の方々の2時間だけじゃなく、人生を背負ってパフォーマンスしないといけない」と、オーディエンスに対する責任を明言。タカシも「こうやってみんなを笑顔にしていくことが僕たちの一番求めていること、超特急の責任、任務だと思っています。だから、これからも明るい太陽のように8号車を照らして、笑顔にできるように、どんどん突っ走っていきます」と笑顔を見せる。

超特急が4万⼈の“8号車”と美しきレールの先に輝く夢の実現を誓う!【後編】

 タクヤは、8号車それぞれの人生があることを踏まえて「僕たち超特急が、みんなの背もたれになりたいなと思ってます。しんどいときに寄りかかって、フッと息を抜ける場所になってほしい。だから、明日から元気にいってらっしゃい!」と語りかけ、8号車の心を震わせた。そして8号車の「頑張れ!」の声援を受けながら「当たり前じゃないことが…どれだけ大切なんだろうなってことが、すごく身に染みて分かって。こうやってライブができていることがすごく、すごく幸せです」と声を震わせたのはハル。「今回のツアーの中で驚くことがたくさんあった」と語るリョウガは、そんなハルの泣き顔について「ひどい顔になるはずが美しかった」とべた褒めし、「何より8号車の方々が、僕たちの美しさというものを感じ取って、きっとビックリしたんじゃないかなって思っています」とおどけてみせた。

 しかし、そう言う彼自身が超特急ならではの美しさを見せつけることとなり、続いて「ジュブナイラー」をコールするや、ド頭から“ばっちこいや!”のコールが場内にこだまする。センターで変顔とガヤを繰り出すリョウガを筆頭に、ブートキャンプ風の全力ダンスはかなりの消費カロリーだが、ツアー初日に比べると格段の余裕で歌いこなし、踊りこなしてみせるのはさすが。そこに“傷つくことを恐れずひたすら走れ!”と泣けるメッセージが仕込まれているのも超特急流で、さらに「8号車が俺たちのこと応援してるように、俺たちも8号車のこと応援してるから! 一緒に歌って一つになりましょう!」とユーキが「fanfare」への号令をかける。センターステージに出た9人は思いの丈を歌に、ダンスに込め、感無量の表情でユーキが手を差し出すと、キャノン砲から銀テープが! 「最高だよ!」と8号車の合唱を称賛したシューヤは、さらにタカシと繊細にフェイクをかけ合わせ、壮大な空気を作り出してライブのフィナーレを美しく飾っていった。

超特急が4万⼈の“8号車”と美しきレールの先に輝く夢の実現を誓う!【後編】

 ライブを終えると、8号車にあいさつすべく、メンバーはステージを端から端まで爆走し、センターに戻る際にはユーキが素晴らしく美しい連続宙返りも披露してみせた。また、最終公演では客席をバックに写真&動画撮影も。8号車と一緒にツアータイトルをコールして、ユーキは「皆さんと走ってきたこの道のりを振り返ってみたら、本当に美しい景色だと思います。超特急はまだまだ走り続けるので、皆さんの力で超特急を大きくしてやってください!」と普段よりも長く、深く、頭を下げる。その言葉を証明すべく、終演後には嬉しい新情報も告知。

 27日には21枚目のシングル『AwA AwA』(アワアワ)が11月6日にリリースされること、28日には全国4都市を回るアリーナツアー『BULLET TRAIN ARENA TOUR 2024-2025 “Joker”』が年をまたいで行われることが発表された。12月20、21日の大阪城ホールを皮切りに、結成記念日の12月25、26日には国立代々木競技場 第一体育館、年明けの1月4、5日にはAichi SKY Expo(愛知国際展示場 ホールA)、そして1月28、29日には横浜アリーナと、東名阪+横浜を全8公演で回るツアーは超特急史上最大規模のもの。黒一色に身を包み、グローブをはめて不敵な笑みを浮かべるティザー映像も、これまでの超特急とは一味違うイメージを提示して、期待をかき立てずにはおかない。

 “美しさ”とは何なのか?――ツアーが始まった当初から彼らが投げかけてきた問いに、彼ら自身のパフォーマンスが示した答えをひもとくならば、最も超特急らしい“美しさ”とは決してあきらめずに己の信じた道をひたむきに進むことだろう。事実、ツアー中にユーキは「困難の先に生まれる美があると思う」「きれいだけが美しいんじゃなくて、頑張ってる姿が美しく思える」とも語っていた。幾多の困難の果て、ようやく見いだした“Beautiful”のただ中にいる現在の超特急。その次のステージに“Joker”というワイルドカードを用意した彼らには、無敵の未来が広がっている。

取材・文/清水素子 撮影/米山三郎・笹森健一


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