松本若菜が「わたしの宝物」でフジ系連ドラ初主演。“托卵”をテーマに悪女の物語描く2024/08/30
フジテレビ系で、木曜劇場「わたしの宝物」(木曜午後10:00、初回15分拡大)が10月17日スタート。主演を松本若菜が務め、「托卵(たくらん)」という禁断の決断を下す悪女の物語を描く。
本作は、夫以外の男性との子どもを、夫との子と偽って産んで育てる「托卵」を題材に、“大切な宝物”を守るために悪女になることを決意した一人の女性とその夫、そして彼女が愛した彼、3人のもつれあう感情を完全オリジナル脚本で描く、ひりつく大人の恋愛ドラマ。この秋、めざましい活躍を見せる松本を主演に迎え、「托卵」という禁断の決断を下す悪女の物語が幕を開ける。
プロデュースを務めるのは、“昼顔妻”を描いた「昼顔~平日午後3時の恋人たち~」(14年/フジテレビ系)と、“セックスレス”をテーマにした「あなたがしてくれなくても」(23年/フジテレビ系)を手掛けた三竿玲子プロデューサー。本作は、踏み越えてはいけない一線で葛藤する女性を描いた「昼顔」「あなして」の流れをくむ、夫婦のタブーを扱ったドラマの第3弾となる。
テーマである「托卵」とは、動物の習性の一つであり、自分の卵と誕生したひなの世話を他の個体に托す行為のこと。カッコウなどの鳥類は他の鳥の巣に卵を産み付け、その鳥に孵化したひな鳥を育てさせている。しかし、それはカッコウに限った話ではない。周囲の人間に決して言い出せないことから明るみにはならないが、夫以外の男性との子を産み、「夫との子である」と偽って夫に育てさせる女性が実際にいるという。「わたしの宝物」は、そんな「托卵」という禁断の決断を下した主人公と、その真実に翻弄されていく2人の男性の運命を描いた愛憎劇だ。
主人公は、専業主婦の神崎美羽(松本)。以前は大企業に勤めバリバリ働いていたものの、「子どもがほしい」と苦渋の決断をし、仕事をやめて家庭に入った女性だ。しかし、多忙な日々の中で夫の宏樹との愛はすでに冷め切っており、妊活をするどころかモラハラまがいの厳しい言葉を受けるように。外では“理想の夫”を演じて、家ではつらく当たる宏樹に耐えながら、美羽はかごの中の鳥のように毎日を送っていた。
そんな時、かつてひそかに思い続けていた幼なじみ・冬月稜と偶然再会する。彼は、美羽が苦しい時に必ず助けてくれるヒーローのような存在で、最愛の人でもあった。「彼が救いにきてくれた…」と感じた美羽は再び冬月に思いを募らせていく。最初は心のつながりだけで十分と思っていた美羽だったが、宏樹のある行動がきっかけでついに冬月と一夜を共にしてしまい、彼の子どもを宿す。仕事を辞めた美羽には離婚してシングルマザーになる道は残されておらず、もし宏樹が真実を知れば、子どもがどうなるか分からない。追い詰められた美羽は、愛する人の残した宝物を守るために、悪女になる決断をする。冬月との子どもを、宏樹の子どもであると偽り、彼に育てさせるのだ。しかし、この「托卵」という禁断の決断が、美羽、宏樹、冬月、3人の運命を激しく狂わせていく。
美羽を演じる松本はくしくも2年前の木曜劇場「やんごとなき一族」(22年/フジテレビ系)で、“松本劇場”とも呼ばれた怪演をきっかけにブレークを果たすと、その後も大河ドラマ「どうする家康」(23年/NHK総合ほか)など話題作に続々と出演。現在放送中のドラマ「西園寺さんは家事をしない」(TBS系)で、ゴールデン・プライム帯連続ドラマ初主演。徹底して家事をしない主人公・西園寺さんを演じ、その真っすぐでキュートなキャラクターに大きな注目が集まっている。なお、松本は本作で3クール連続で民放連ドラ主演を務め、本作でフジテレビの連続ドラマ初主演となる。
そして、情報解禁に合わせて本作のイメージビジュアルも公開。愛と罪のはざまでもがき苦しむ美羽の姿を、白と黒、そしてタイトルにあしらわれた毒々しい赤色で象徴的に表現したビジュアルとなっている。さらに、美羽の両隣には2人の男性の姿が…。本作において重要な役どころとなる夫・宏樹と幼なじみの冬月を演じるキャストも近日公開予定といい、続報にも注目だ。
オファーを受けた際の心境について、松本は「美羽のような、等身大の女性を演じられることに喜びを感じました。その中でも、女性としての悩みと言いますか、もしも自分の知り合いに美羽のような女性がいたら、私はなんて言えるのか、どういう風に接することができるのか。そう考えた時に、もしかしたら私は背中を押してあげられないかもしれないと思いました。ですが、その女性は一体どんなものを背負って生きていくんだろうとか、誰か助けてくれるのだろうかということを思った時に、その女性像の厚みというものが私の中でどんどん膨らんでいって、美羽という女性を演じることは、私にとっても挑戦だと思うようになり、ぜひともやらせていただきたいとオファーを受けさせていただきました」と告白。
台本は「あっという間に読み終わりました」といい、「美羽と夫の宏樹は、理想的な夫婦と周りには見えているけれど、お互いが抱えているストレスだったり、日常の不満だったり、そういうものが家庭でぶつかって、擦れ違っていきます。そんな時に幼なじみだった冬月さんと出会い、そこから美羽の人生が変わっていく…というお話なのですが、第1話から本当に展開がめまぐるしいんです。人生で何かが起こる時って、いろいろなパズルのピースが偶然ぴったり重なり起きたりするよなって思って、何かこの話が人ごとには思えないし、もしかしたら自分にも降りかかってくることかもしれないと思いました。第1話は怒とうのように過ぎるのですが、その1話の中で美羽という女性、そして周りの人間たちの関係性がうまく重なり合ったら、とんでもないドラマができてしまうのではないかと思っています」と語った。
なお、本作でフジテレビ系連続ドラマ初主演となる松本は「フジテレビさんには、ここ数年でもいろいろな作品に出させていただいています。視聴者の皆さんには、『やんごとなき一族』が私のことを知っていただくきっかけになったドラマだという方もいるかと思うのですが、今回のチームは、その時のスタッフさんも多くいらっしゃって、また声をかけていただいたということがすごくうれしかったですし、私の女優人生としてもかなりの挑戦となる、この美羽を演じる機会を作っていただいたということにとても感謝しています」と思いを述べた。
美羽を演じるに当たっては「悲劇のヒロインには見えないようにしたいと思っています。美羽に起こった出来事は、もしかしたら誰にでも起こりえることなのかもしれないですし、“実はそういうことってあるんだよね”と、私も周りから聞いて、“ドラマだけの世界じゃないんだ!”と驚きました。実は知られていないだけで、実際にも起こっているということを考えた時に、この作品をただのフィクションとして楽しむこともできますが、もしかしたら、ラブストーリーの先に、ちょっと怖い身近に潜む人間の業や欲といったものを感じることができる、奥深いドラマになるのではないかと思っています」とコメントした。
さらに、三竿プロデューサーも「若菜さんは、何度か番組をご一緒していて、いつも現場を明るく楽しくしてくれる気遣いの人ですが、お芝居が始まると、雰囲気も変わり、役としてそこに生きていて、見ている人を惹きつける魅力のある方です。いろんな役を経験されていて、その作品ごとに違った顔が見られる若菜さんだからこそ、美羽という役をどう生きてくださるのか、とても楽しみにしています。もし、明日、自分が同じ立場に置かれたら、皆さんはどんな選択をするのか…。もしかしたら、美羽と同じ選択をしてしまうかも…。そんな、“もしも…”を感じながら、ひりつく大人の恋愛ドラマを楽しんでいただけたら幸いです」と視聴者に呼び掛けている。
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