趣里が橋部敦子作品の主演。“非”常識なリーガルドラマでモンスター弁護士役2024/08/20
趣里が、フジテレビ系の10月期ドラマ「モンスター」(月曜午後10:00=関西テレビ制作、開始日未定)で主演を務めることが分かった。“非”常識なリーガルドラマで、モンスター弁護士役を担い、ゴールデンタイムの連続ドラマで初主演を果たす。
「モンスター」は、常識にとらわれず、感情を排除して相手と向き合う得体の知れないモンスター弁護士・神波亮子(趣里)が、時に法が追いついていない令和ならではのさまざまな問題と向き合い、まるでゲームのように法廷闘争に立ち向かう、異色のリーガル・エンターテインメント。物事の本質を見抜き、独自の解釈のもと裁判をかき回す型破りな“モンスター”だからこそ、人間がワケもなく悪意に満ちてしまう、モンスターになる瞬間を見逃さず、冷静に事件を解決に導き、周囲の価値観を覆しながら影響を与えていく。
趣里が演じる亮子は、幼い時に母親を亡くして以来、父親と2人で暮らしてきた。ずば抜けた才能と、裁判傍聴による莫大な知識を備えていた彼女は高校3年生で司法試験に一発合格。しかしその後、父が突然の失踪。亮子はその理由をなぜか追求することはなく、法曹界にも進まず、一人で暮らしてきた。
そんな時を経た彼女は、2024年にひょんなことから、弁護士として働くことを決め、とある法律事務所へ。ゲーム好きであった彼女は裁判もゲーム感覚で、勝つことは当たり前。勝つためなら手段を選ばず、一見不可解な行動をとったり、相手が目を背けたくなる真実も躊躇(ちゅうちょ)することなく突き付ける。そして、ハラスメントやルッキズム、生殖医療など、現代が抱えるさまざまな問題にも臆することなく挑み、彼女独自の答えを導き出していく。
法律はゲームの道具にすぎず、ただ法律を俯瞰(ふかん)して、勝利のために利用するだけ。このドラマは、型破りなモンスターの主人公が、人間誰しもが持つ、自分でも理解しがたい闇やモンスターな部分を見逃さずに捉え、物事の真実を突き止めていく物語。最強モンスター弁護士は、現代社会にはびこるさまざまな課題をどう捉え、そのゲームにどう勝利していくのか? そして、彼女はなぜ法曹界のモンスターとなったのか? 回を重ねるごとに本当のモンスターの意味が明らかになる。
脚本を手掛けるのは、長きにわたり脚本家として第一線で活躍を続ける人気脚本家・橋部敦子氏。近年では、21年「モコミ~彼女ちょっとヘンだけど~」、23年「ゆりあ先生の赤い糸」、23~24年「6秒間の軌跡」シリーズ(全てテレビ朝日系)などの話題作を送り出してきた。そんな彼女によるオリジナル作品である今作では、登場人物たちによる丁々発止のセリフの応酬はもちろん、見るものの心を揺さぶる人間ドラマ・会話劇を期待せずにはいられない。
橋部氏の代表作の一つ、03年放送の「僕の生きる道」(カンテレ・フジテレビ系)ほか、“僕シリーズ”と呼ばれている三部作は社会現象にまでなった。今回、「僕の生きる道」で監督を務めた三宅喜重氏と橋部氏が再びタッグを組む。“橋部作品”の魅力は、大きな事件こそ起きないものの、登場するキャラクターが魅力的で、そのセリフの一つ一つに力がある。心地よい会話劇の中で、不意に心を打たれるシーンも少なくない。
なお、“橋部脚本×カンテレドラマ”は、「僕の生きる道」、04年「僕と彼女と彼女の生きる道」、08年「僕の歩く道」、18年「僕らは奇跡でできている」に続き、本作が5作目となる。
趣里が演じる、主人公・亮子の不思議な魅力とともに、人間を描く奇才の脚本家・橋部氏が描く、一話完結の弁護士ドラマに期待が高まる。
本作のオファーを受けて「最初に、『ワッ!弁護士!』と思いました(笑)」とチャーミングに語った趣里。「演じる亮子について、「少し変わったキャラクターの弁護士です。楽しみでもあり、すごく身が引き締まる思いでもあり…。心して演じさせていただこうと思いました」と、感想を述べた。
そして「脚本を読んでみて、『えっ…?』となる瞬間があって衝撃でした。エンターテインメントとしてとても面白く、最後の1秒まで見逃せないと思います。タイトルにもあるように、人間は誰しもモンスターになる可能性がある。毎話考えさせられる深いテーマも魅力的です。また、純粋にゲーム感覚で裁判を楽しんでいく、亮子の姿、あぶり出される人間模様をぜひ味わっていただきたいなと思います」とメッセージを寄せている。
一方、橋部氏は「私にとって今回が初めてとなるリーガルドラマの執筆は、一直線には進まず、蛇行しながら進めて来ました。現実世界で、人間には、得体の知れない何かが潜んでいます。その何かは、不気味に大きく姿を現すこともあれば、ほんの一瞬姿を現し、ほとんどの人に気づかれないまま通り過ぎてしまうこともあります。そんな何かを捉える主人公・神波亮子の目には何が視(み)えているのか、何を見させるのか、ひたすら考える毎日です。そして、神波亮子を趣里さんに演じていただけることはこの上ない喜びとなっています」とコメントしている。さらに「趣里さんをはじめとするすてきなキャストの皆さん、三宅監督率いる力強いスタッフの皆さんとともに、このチームならではのリーガルドラマをお届けします!」と、力強くアピールした。
番組を手掛ける加藤春佳プロデューサーは「『亮子は法律を上から見ているんです』と、脚本の橋部敦子さんがそう主人公を語った時、自分にはなかった角度の思考に『ほう!』と驚いたことを今でも鮮明に覚えています」と、企画段階を振り返った。続けて、「昨今、数々の弁護士ドラマがある中で、このドラマで描かれるのは勝利を勝ち取るだけでなく、勝利のその先を見つめている一見不可解な弁護士です。そんな主人公・神波亮子を演じてくださるのは趣里さん。クランクインを迎えるまでの日々の中で、亮子という難解な役を着実にご自身の中に落とし込んでくださっており、趣里さんが亮子になる瞬間が楽しみでなりません」と、期待を寄せている。さらに「毎話、私たちの中にある価値観や概念を問答無用で覆し、目からウロコな答えを導き出す亮子に、いつのまにか皆さんがとりこになってしまうのではないかとワクワクしています。毎週月曜10時から、亮子に心揺さぶられる夜を共に過ごしましょう!」と呼び掛けている。
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