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小池栄子&仲野太賀、宮藤官九郎の初の医療ドラマ「新宿野戦病院」でダブル主演2024/05/21

小池栄子&仲野太賀、宮藤官九郎の初の医療ドラマ「新宿野戦病院」でダブル主演

 小池栄子仲野太賀が、フジテレビ系で7月スタートする連続ドラマ「新宿野戦病院」(水曜午後10:00、開始日未定)でダブル主演を務めることが分かった。初めて医療ドラマを手掛ける宮藤官九郎のオリジナル脚本で、2人は異色のドクター役で登場する。

 「新宿野戦病院」の舞台は、東京都新宿区歌舞伎町にたたずむ病院。ホストやキャバクラ嬢、ホームレス、トー横キッズ(新宿東宝ビル周辺の路地裏でたむろをする若者の集団)、外国人難民など、さまざまなバックボーンを持つ訳ありな登場人物たちが交錯する社会の構図をテーマに、命の尊さを投げ掛ける新たな救急医療エンターテインメント。さまざまな悩みや問題を抱えながらも、強く生きる人たち・仲間・家族を通して、時にユーモアを織り交ぜながら描いていく。

 聖まごころ病院は、歌舞伎町の路地にひっそりと建つ。その土地柄、救急外来を訪れる患者の多くは、貧しい路上生活者や在留外国人、ホストや風俗嬢など、一般の病院と違い、その特殊な背景を持った患者たちが集う。そこに、突如としてアメリカ国籍の元軍医である謎の女性、ヨウコ・ニシ・フリーマン(小池)が降臨する。やがてヨウコは、歌舞伎町で繰り広げられるさまざまな闇を明るく照らし出す存在となっていく。そして、年老いた叔父の病院に勤務する美容皮膚科医の高峰享(中野)がヨウコと出会い、歯車が動き始める。時代とともに大きな変貌を遂げていく街の中で、ポツリと小さく存在し、取り残されたぼろい病院。ネオンを光らせ、人々の欲がうごめく夜の街・歌舞伎町の中で生きる人たちに、小さな病院の光が、一つの心のよりどころとして、病院にいる個性豊かな医師たちとともに街に明かりをともしていく。

 小池が演じるヨウコは、アメリカのニューオーリンズに生まれ、14歳で母親と2人でカリフォルニアへ移り、その後、医大に合格。28歳で医師免許を取得し、13年間軍隊病院で働いていた過去を持つ。岡山弁や英語交じりのその口調に独特の個性がにじみ出た、明るく芯の通った性格。親の影響で、軍医を志望する中、いきなり戦地に配属され、銃弾が飛び交う野戦病院において、兵士や住民の救急活動を行うことになった。ある戦地で、ヨウコは瀕死(ひんし)状態の兵士と遭遇。その兵士が死に際、ヨウコに大切な物と、あるメッセージを自らの最後の力を振り絞って託す。兵士との約束を果たすため、ヨウコは日本に向かう。

 小池は「小さい頃から宮藤さんのドラマを見て育ってきました! こんなにワクワクする作品に呼んでいただき、うれしさと驚きで胸がいっぱいです」と声を弾ませ、「ヨウコ役、大変光栄であります。素晴らしいキャスト、スタッフがそろいました。絶対に期待を裏切らない作品にしますので、楽しみにしていてください!」と気合十分。

 演じるヨウコについては「アメリカで生まれ育ち、軍医として生きてきたヨウコは、どんな命も平等であり、1人でも多くの人を自分が救うんだという信念を持っている強い女性」と説明。「彼女のわが道を行く自由さとたくましさを、時にチャーミングに演じたいと思っています。私が英語をしゃべっていることすらも、視聴者の皆さまには笑いながら楽しんで見ていただければうれしいです。もちろんネイティブな発音に近づけるように頑張ってますが、ネイティブな人から見たら違うなというところはたくさん出てくると思うんです。でも、それももうドヤ顔で、突っ走ろうと思っています!」と、あっけらかんと話す。

 脚本を読んでみて「『さすが!』の一言しかありません」と絶賛。加えて「いろいろな意味で注目されている歌舞伎町という街を舞台に、そこで生きている人間たちの叫びがうごめいています。やり場のない思いや社会問題を、宮藤さんならではの笑いと鋭さで描かれていて、見事な群像劇になっています。そしてまた、医療がテーマなので、作品を通してあらためて医療に携わる方々への感謝の気持ちが深まりました」と心境を伝えている。

 一方、仲野が扮(ふん)する高峰は、父譲りの金もうけ主義者で、叔父の古びた病院には麻酔医の勉強できているが、美容整形クリニックとしてリニューアルオープンするという夢を抱いている。チャラくていけすかない典型的な気取り屋タイプ。夜は、聖まごころ病院で麻酔の勉強をしながら、昼は週3で広尾のビューティークリニックで働き、アンチエイジング療法を学んでいる。趣味は港区女子とのギャラ飲み(飲み会の主催者が参加者に謝礼金を支払う飲み会)で、お金を使って派手ににぎやかな世界に生きている。しかし、ヨウコとのひょんな出会いから、享の生き方に変化がもたらされていく。

 宮藤作品への出演経験がある中野だが、「今回は主演と聞いて、とにかくうれしかったです。小学生の頃から、好きになる作品はどれも宮藤さんの脚本で、そんな方の作品で主演できるなんて、小さい頃の自分にも言ってやりたいです。また、今回は題材もチャレンジングですし、小池さんをはじめ、すてきな俳優の方々と、こういう作品に挑戦できることもとてもうれしいですし、撮影がとっても楽しみです」と喜びを表する。

 享というキャラクターに関しては「ちょっとチャラチャラしたお金持ちで、心(しん)もなく(笑)、いろいろなことに流されていくキャラクターです」と分析。「チャラさにもいろいろあると思うので、いいあんばい探りながら魅力的に演じていきたいと思います。ドラマの舞台である歌舞伎町は、今の日本の縮図のようで、いろいろな人たちが入り交じっていて、ヨウコのキャラクターに影響されて、違うカルチャーである享も感化されていきます。享がどう変化していくのかも気になりますし、皆さんにも注目してほしいです」とアピール。

 続けて「セリフのやりとりも面白くてユーモアにあふれていますが、根底にはとても社会的なメッセージが込められていると思います。先の読めない展開にワクワクしながら、今回も宮藤さんならではの鋭くも優しい視点で、歌舞伎町に暮らすさまざまな事情をもった人々を描いた、ヒューマンドラマになっています。『新宿野戦病院』と聞くと、なんだか緊張感のあるタイトルですが、安心してください、コメディーです(笑)。楽しんでもらえるよう一生懸命頑張りますので、気楽に見てもらいたいです」とコメントしている。

 ダブル主演にして初共演となる小池と仲野が、凸凹でかみ合わなくもどこか引き寄せ合い、互いに一つの目標に向かっていくストーリーラインに加え、今後解禁されていく個性豊かな豪華キャスト陣とともに、ユーモアあふれるエッセンスが散りばめられた新たな医療ドラマを執筆する宮藤。

 宮藤は、監督・河毛俊作氏のことを「誰よりも早く俳優としての僕を面白がってくれた方。25歳、まだ方向性の定まらない僕に『アナタは、なんか分かんないけど面白いから続けなさい』と暗示をかけてくれた恩人」と明かし、「2001年の『ロケット・ボーイ』以来23年ぶりのフジテレビ。河毛さんから『もう、あらゆるジャンルのドラマを書いたでしょうが…』と声をかけていただきました。『そんなことないですよ、医療ドラマとか、まだ書いてないですし”と返したら、間髪入れずに『新宿野戦病院』というタイトルが送られて来た。『え、用意していた?』と、そのレスポンスの早さに驚き、野戦病院というフレーズの今っぽくなさと力強さに驚き、同時に河毛監督の本気を感じました」と、作品誕生の経緯を報告。

 あらためて「舞台は新宿歌舞伎町。トー横、ホスト、反社、オーバーステイの外国人、ホームレス、コンセプトカフェ、ラーメン二郎。よく考えたら、まるで僕のために用意されたようなワクワクする設定。主人公は元軍医と美容皮膚科の医者。小池栄子さん、仲野太賀くんで描きたいとお願いしました。命を扱いながらも深刻になり過ぎず、かといって軽くなり過ぎない絶妙なあんばいを、お二人なら理解してくれるに違いないと思ったからです」と、キャスティングにまつわるエピソードも語っている。

 最後に「半分ほど書いてみて、『ん? 果たしてこれは…、医療ドラマなのか?』と。とりあえず、自分にとっては新鮮なので、立ち止まらず、このまま進もうと思います。はい。なんか分かんないけど面白いから続けます。どうか見守ってください」とメッセージを寄せている。


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