「第59回上方漫才大賞」笑い飯が2度目の大賞受賞! 奨励賞は見取り図、新人賞は天才ピアニストが獲得2024/04/15
4月13日に関西テレビ・ラジオ大阪で「第59回上方漫才大賞」が生放送され、上方演芸界で最も長い歴史を持ち、数々の実力派漫才師が受賞してきた「上方漫才大賞」に、笑い飯(哲夫、西田幸治)が輝いた。
2003年(第38回)に新人賞を受賞し、10年(第45回)には奨励賞に選ばれ、大賞を受賞するのは14年(第49回)以来2度目となる笑い飯。
2人とも大いに喜び、哲夫は「2回とりたいというのは最近の目標でもあったので、率直にすごくうれしいです。マネジャーが全国ツアーの企画を立ててくれて、コロナでなかなかやりにくい時期もあったんですけど、たくさんのお客さんが来てくださって。そんな中、漫才でこれだけ皆さんに笑ってもらって、この流れで『上方漫才大賞』で2回目の受賞ができたらすごく気持ちいいな、うれしいなと夢見ていたので、それがかなった感覚です」とコメント。
相方の西田も「1回目は本当に欲しかったので、自分たちで動いてとりにいった感じなんですけど、今回は周りの人たちにいろいろ協力してもらったのが大きいかなと思います。2回、3回獲っている方は本当にすごい先輩方ばかりで、そこに自分が至っているのかなと思うと自信がない部分も多いので、『今回は慎んでお断りしようか…』ということにこそならなかったんですけど(笑)。中学1年生が今後大きくなるのを考慮して大きめの学生服を着ているみたいな、まだちょっとぶかぶかの感じですね。今からジャストサイズになるように、いろいろ頑張って精進したいなと思います」と新年度にふさわしい言葉で心境を伝えた。
10年ぶりの大賞受賞ということで、この間にあった漫才の変化を聞かれると、西田は「基本的には変わっていないんですけど、年齢を重ねるとどうしても環境や体調が変わってくるので、それを受け入れてやるしかなくて。もう昔ほどのキレはないと思うんですけど、その分、年がいってきたのに、まだこんな幼稚なことをしてる“バカバカしさ”が出ているんじゃかなと思います」と分析。一方の哲夫は「ツッコミ方とか漫才の進め方に若さがなくなった分、年を重ねたことでいい落ち着き、いい言葉選び、いい間、その辺は積み重ねてこられたのかなと思います」と年輪を感じさせた。
さらに大賞の数を更新していくことについては、西田は「後輩で大賞を受賞してもおかしくないなみたいなコンビがいっぱいいるので、その中で3回目を狙いに行くのは考えさせられるところがありますね。いただけるものなら全然いただきますが!」と意欲的。哲夫も「もし90歳になっても現役でやっていたら、3回目をいただきたいですね。89歳くらいからモーションかけだします!」とやる気満々に答えた。
続けて、新たに挑戦してみたいことを聞かれると「ツアーとかいろいろやってきましたが、若いところと一緒にライブをやってみても面白いかなと思いますね」と西田が提案。すると哲夫は「博多華丸・大吉さんが地元のドームで大きなイベントをされていたように、2人とも奈良県出身のわれわれは、『なら100年会館』でイベントができたらいいなと思います」と願望を語った。
また、当日の審査を経て決定した奨励賞には、すゑひろがりず、チキチキジョニー、ヘンダーソン、見取り図、ロングコートダディの5組がノミネート。その中から、5年連続出場の見取り図(盛山晋太郎、リリー)が受賞。新人賞には、ぐろう、豪快キャプテン、ダブルヒガシ、天才ピアニスト、ドーナツ・ピーナツ、バッテリィズ、フースーヤの7組がノミネート。その中から、3年連続出場の天才ピアニスト(竹内知咲、ますみ)が選出され、受賞直後に喜びをあらわにした。
悲願の奨励賞受賞した見取り図は、今の心境を聞かれ「ノミネートは、新人賞2回と、奨励賞5回。昨年、奨励賞をとれなかった時は、終わってから若手の頃みたいに審査員さんの楽屋を探し回っていました(笑)。今まで大阪で漫才をさせてもらってきて、賞レースをとれてなかったことがすごくコンプレックスだったので喜びもひとしおですね」とうれしそうな盛山。リリーも「初めて賞をとったので、漫才師として認められた感がやっぱりうれしいです。ようやく認められたなと、初めての感覚です」と表情を緩ませた。
なかなか賞レースでいい成績を収められなかった中、盛山は「今まで同期や後輩がとってきた時はめちゃくちゃテンションが落ちて、かむ下唇がなくなるくらいかみ潰しました。市役所とかで職業を書くことがあると思うんですけど、自分の中で漫才師って名乗っていいのかめっちゃ悩んでいた時期もありました。なので、やっととれたなと。もちろん大賞を目指してるんですけど、奨励賞でずっとつまずいていたので。何度も人が優勝する背中を見てきて。人が喜んでる姿を後ろから見るのはもう飽きました」と切実な心情を吐露。すると、リリーは「同期がとった時は泣いてた時もあるので。去年も同期の吉田たちに負けてめっちゃ悔しかったですし。同期には一番ライバル意識があるので、今回で少しは見返せたかなとは思います。負け癖じゃなくて、勝ち癖をつけたいです」とやる気を見せた。
大賞を目指すにあたって、盛山が「もちろん劇場には立ち続けたいんですけど、去年は全国ツアーもやらせていただいたので、いろいろなところで漫才をやりたいですね。結成15年までは『M-1 グランプリ』に出られる権利があったんですけど、これからは『NGK(なんばグランド花月)』や『ルミネtheよしもと』でいろいろな方に笑っていただけるような漫才をしていきたいです」と真摯に語り、リリーは「もう僕らも若くないので、逆にもっとおっさんになって作る漫才も楽しみです」と自然体。
ちなみに、賞金150万円の使い道を問われると、メルセデス・ベンツのローンにあてたいと答える盛山。すると「逆に、75万円ギリギリで買える車を買おうかな」とボケたリリーに、盛山が「ルパンみたいな壊れる車やん!」とツッコんでいた。
新人賞に輝いた天才ピアニストの2人は、3年連続ノミネートでようやく新人賞を手にして、喜びもひとしお。竹内は「漫才とコントの両方をやっているのですが、漫才で勝ちたくて力を入れてきたので、今回新人賞をいただけてすごくうれしいです。歴史がある賞で、歴代受賞者を見ても、あそこに自分たちの名前が入るというのは光栄なことなので、この賞はずっととりたかったです」と振り返り、ますみも「ノミネートはされるけど優勝できへんみたいなことになりそうって、自分たちの中で薄々感じていたので、ここでとれたのがうれしかったです。一緒にノミネートされたダブルヒガシさんとか同期のフースーヤとか、今劇場で強い人たちと戦えたことや、その中で一番おもろいみたいになれたこともうれしいです! まだ、これからずっと大阪にいるのか、東京に行くのかということは何も考えていないですけど、現段階で大阪にいる自分たちとしては、上方漫才に関わる賞をとれたのはめちゃくちゃアツいです。絶対とらんとあかんなと思っていたので!」と興奮気味。
漫才の魅力を問われると、「道具を一切使わず、マイク1本で2人だけで出ていくというカッコよさ。あとは、マイク1本だからこそなんでもできるという自由さ。今日のメンバーを見ても、みんなバラバラのことをやっていたと思うんですけど、出てきた2人によって全然違うことができるので。衣装も小道具もない分、逆にその自由な部分がいいところだと思います」(竹内)、「自分たち自身、“ますみ”と“竹内”で勝負できること。コントも大好きなジャンルなんですけど、しっかりネタの世界観とキャラクターに入りますし、そうなるともう自分たちの中だけで進められるので。漫才はお客さんの反応とか返り、お客さんと目線を合わせながら生のやりとりをするので。生身で勝負できるのが漫才ですね」(ますみ)と、それぞれが答えた。
最後に、賞金の使い道を聞かれると、竹内が「1回カニ食べにいきますか!」とますみに提案。すると、ますみも「カニも牛も置いてある、信じられへんくらいいいレストランがいいです! 竜宮城みたいな(笑)」と乗り気。そして竹内が「優勝したら毎回2人で打ち上げするんですけど、いつも焼肉なので今回は本当にそういうところに行ってもいいかもしれません。おいしいものを食べて、また頑張りたいです!」と説明し、声を弾ませた。
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