立川晴の輔が「笑点」新メンバーに! 卒業した林家木久扇の紹介で登場2024/04/08
立川晴の輔が、日本テレビ系の演芸番組「笑点」(日曜午後5:30)の新メンバーとなることが、4月7日のオンエアで発表された。
番組冒頭から、新メンバーの登場を心待ちにしているメンバーたちからのあいさつが終わり、春風亭昇太から「それでは早速、新メンバーの方に登場していただきましょう! お願いします!」と声がかかった。そこに現れたのは、番組歴代最長出演者であり、番組を卒業したばかりの林家木久扇。55年間出演し続けた木久扇の「どうも新メンバーの木久扇です!」の言葉に、メンバー全員から総ツッコミ。自分から新メンバーを紹介したいということで、連れてきたのが、晴の輔だった。
1972年生まれの晴の輔は、97年に立川志の輔に入門した、落語立川流・立川志の輔一門の落語家。2013年に真打に昇進し、志の吉から晴の輔へ改名した。BS日テレ「笑点 特大号」(火曜午後8:00)の若手大喜利コーナーで活躍しており、19年には三遊亭円楽の代演として「笑点」にも登場したことがある。落語立川流のレギュラーメンバーは、初代司会者・立川談志以来、55年ぶりとなる。
晴の輔がレギュラーメンバーになったことで、「笑点」メンバーは、東京・江戸落語界に分かれている四つの団体、落語協会、落語芸術協会、落語立川流(立川流)、五代目円楽一門会(円楽党)すべての落語家がそろう「笑点」史上初めてのメンバー構成となった。
番組収録後には、新メンバーお披露目会見が行われ、まず、メンバーに選ばれた晴の輔が「ただただ驚きました。若手大喜利(BS日テレ『笑点 特大号』のコーナー)はやらせていただいていたんですけども、木久扇師匠の席は自分ではないと思っていたので、本当に驚きました」と率直な心境を語った。さらに、初の収録に関しては「もう覚えていないですね。なんだかずっと顔が引きつっていたと思うんですけど、気付いたら終わっていたぐらいです」と相当緊張していた様子。
そんな晴の輔を見守りつつ、収録を行ったメンバーもそれぞれ感想を述べた。
昇太は「僕は彼が前座の頃から知っているので、ここに一緒に並んでいるのがとても不思議な気はしているんですけど、昔からハツラツした人だったので、ほかのメンバーとは違う風を起こしてくれるんじゃないかなと感じました」と期待。
三遊亭好楽も「いや、つくづく思いましたね。やっと私と晴の輔の時代がやって来たと(笑)。若手大喜利の司会をよくやっていたのですが、この人(晴の輔)はスベったことがないんですよ。だから、この人は本当に天才だなと思った。やっぱり(『笑点』メンバー
に選ばれるわけですね。そして、私の隣に座ってくれて心強い。左(宮治)が邪魔です(笑)」と信頼を寄せる。
三遊亭小遊三は「聞いたら、若手大喜利を10年やっていたと言うんですよ。そこで技を磨いていたから、今回の収録でも安定した力で笑いを取っていましたよね。『笑点』という大きな川が流れていて、そこへ新しい風が吹いてきたので、ますますこの番組はよくなっていくと思います」と、進化していく番組をアピールした。
林家たい平は「晴の輔さんっていうキャラクターが入ることによって、僕たちにもどんな化学変化が起きるか楽しみ。新たな自分のポジションを確立していってほしいと思っています。大先輩たちがいた時から少しずつ変わって、一之輔さん、宮治さん、さらに、晴の輔さんが入ることによって、若いこれからの時代にどうやって『笑点』が変わっていくかっていうのを、中で見られる幸せを感じております」と声を弾ませた。
春風亭一之輔は「もう何年も先輩の兄さんなんですけど、所属協会が違うので、たぶん6年ぶりぐらいにお会いしたんですけどね、やっぱり若々しいですよね。また、立川流っていうのは本当にヤバイ組織なんです(笑)。でも、その中でもスマートな芸風を見せてくださる兄さんですね。落語を知らないけど『笑点』を見ている人ってたくさんいると思うのですが、いろんな噺家(はなしか)がいるんだなとか、流派があってしのぎを削っているんだなってことを分かっていただけたら、その窓口になってわれわれ頑張っていけたらなと思っております。」と気持ちを新たにした。
桂宮治は「たぶんこの中で一番長く、兄さん(晴の輔)と一緒に若手大喜利をやらせていただいていたので、ポジション争いというか勝負みたいなところがあったんですけど、『笑点』の先輩方に教えてもらったのは、メンバーはファミリー。みんなでパスを回しながら一つの番組を作っていくんだよということを教わってきたので、1人の戦いではなく、もっと家族になれるように1日も早く頑張っていきたいなと思っています。もう一つは、若手大喜利から来ると、今までの仲間だった人たちが仲間ではない感じになっていきます。何かは分からないですけど、冷たい目線にも頑張って耐えてください(笑)」と経験者ならではのアドバイスをした。
山田は「昔、立川談志師匠が、ちびっこ大喜利に出演していた私をかわいがってくれていました。談志師匠に『笑点』に出られるように頑張ってねって応援してもらった私が、今度はあなたに頑張ってください、という言葉を贈らせていただきます」と感慨深げにエールを送った。
そして、あらためて晴の輔が視聴者に向けて「今回は初回だったので、メンバーの皆さんが僕なんかに花を持たせてくださって、優しく包んでいただきました。これから自分なりの個性を出してやっていければと思いますので、一つよろしくお願いいたします」と意気込みを伝えた。
さらに、新メンバー発表の先導役を務めた木久扇からも「彼と話した時に、立川談志の命日と晴の輔が生まれた日(11月21日)が重なっていて、『笑点』のメンバーに選ばれたのは、談志師匠のお導きなのではと言っていて、びっくりした。『笑点』では、私の足跡をたどることはしないで、自分の感性で、焦らず、緊張せずに、段々と自分の芸風を(全国のお茶の間に)浸透させていってほしい」と、晴の輔への温かい応援の言葉が伝えられた。
新メンバーが入り、新しい風が吹き込まれた「笑点」に、今後も注目だ。
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