「不適切にもほどがある!」阿部サダヲ、宮藤官九郎作品に10年ぶり出演で「最初のセリフにびっくり。さすが」2024/01/19
TBS系で1月26日にスタートする連続ドラマ「不適切にもほどがある!」(金曜午後10:00)のプレミア試写会&制作発表会が東京・TBS社屋前の赤坂サカス広場で行われ、主演の阿部サダヲをはじめ、共演の仲里依紗、磯村勇斗、河合優実、坂元愛登、吉田羊、脚本を手掛ける宮藤官九郎が登壇した。
「不適切にもほどがある!」は、主人公・小川市郎(阿部)が、ひょんなことから1986年から2024年の現代へタイムスリップし、令和では“不適切”なコンプライアンス度外視の発言をさく裂させる、コンプラで縛られた令和の人々に考えるきっかけを与えていく意識低い系タイムスリップコメディー。妻を亡くした市郎とその一人娘、そしてタイムスリップしたことで出会う人々との絆を描く、ヒューマンコメディーとしての要素も持つ完全オリジナルストーリーだ。
市郎がタイムスリップした令和で出会うシングルマザー・犬島渚を仲、あるアイドルに心酔するあまり、その身なり言動をすべて完コピする男“ムッチ先輩”こと86年に生きる秋津睦実を磯村、86年に息子と共にタイムスリップする令和の社会学者・向坂サカエを吉田が担当。さらに、市郎の一人娘・小川純子を河井、サカエの息子・向坂キヨシを坂元が演じる。
劇中に登場するバスに乗って会場に到着した6人は、それぞれが80年代ファッションに身を包み、集まった観客に向け笑顔を向けた。なかでも、一番派手なファッションだった仲は「皆さんと足並みそろえています。ヒョウ柄で肩パットは控え目に二つ。ピンヒールです」とアピールした。坂元は、本人は知らなったという映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でマイケル・J・フォックスをイメージした赤のダウンベスト姿。「チェッカーズの大ファンだった」という吉田は、自身も持っていたという赤のタータンチェック柄のコーディネート、宮藤は「僕の衣装はよく分からないですけど、シャツは(パンツに)絶対にインをして、ズボンのケミカルウォッシュを見せるように言われました」などと、それぞれ紹介した。
作品について「楽しいドラマが出来上がったんじゃないかな」と自信を見せた阿部。宮藤作品のドラマで主演を務めるのは意外にも初めてだが、「宮藤くんの作品に出るのは10年ぶりぐらいで、それを主演でやらせていただけるのがすごくうれしかったし、台本を読んだら、すごいなと。最初のセリフでびっくりして、さすがだなと思いましたね」と絶賛。役づくりとして「小指の爪を残していたものの、ドラマ上は必要ないなと思ってもうやめました(笑)」と語り、当時のおじさんは「小指を伸ばして耳をほじったりと便利に使っていた」と宮藤と共に話した。
「1話ではサプライズもあるし、金曜日にこの作品を見て、来週から仕事を頑張ろうと思えるドラマです」と話した仲は、「(演じる)渚はシングルマザーで、私は共働きですが、1人でやることも多いので、渚と同じように負けないぞー!という気持ちで働いています。昭和と比べると、今は周囲と協力しながら育児をするのがベターだけど、昭和は母親が中心にやっていた。私は子育てはみんなでするものだと思っているので、スカッとしました」と晴れ晴れとした表情。阿部とは同局の「恋する母たち」以来約3年ぶりの共演となるが、「阿部さんのお芝居を至近距離で見られてうれしい。本番とテストで違うことをされるので、それも楽しみですね」とうれしそうにするも、阿部は「また恋もしたいな」と、ポツリとつぶやいた。
80年代アイドルに憧れるムッチ先輩役の磯村は、「あっという間に時間が過ぎる本当に楽しい作品になっています。絶対に名前は言うなって言われていますが、あるアイドルに寄せたビジュアルをしています。そのアイドルの動画を見て、こういう口をするんだな、こういう目をするんだなと日々研究しています」と役づくりに触れ、1話では阿部と共に歌唱にも挑戦していることを告白した。「歌の練習を苦情が来るぐらいしたらしい」と阿部にばらされると、「ほかの人に迷惑をかけるぐらい練習をし過ぎてしまって…。でもそれぐらい気合が入ったシーンでもあるし、民放のドラマでは珍しいシーンになっています」と胸を張った。歌のシーンは仲や吉田にもあるそうで、仲は「昨日お風呂に入りながら練習していたら、旦那さんから『また歌っているの?』と言われました」と、自主練習に励んでいることを打ち明けた。
ドラマに登場する80年代の知らない言葉に関して「全部ググり(検索)しました」という河合は、「すっきりしながら見てもらえる作品だと思います。私は令和らしくエゴサーチするので、皆さんつぶやいてくださいね」と観客に呼び掛けた。現在中学3年生の坂元は「(80年代にあった)ケツバットをされたり、丸刈りを強要されたりするのは嫌だけど、娯楽が少ない分、みんなで同じ話題で盛り上がれるのはいいなと思いました。今はそれぞれに好きなものがあるという感じなので」と、演じながら感じている80年代のいい部分についても言及した。
宮藤作品に初出演となる吉田は、脚本の魅力について「とにかく面白くて魅力的。登場人物がちょっとずつへんてこなんですが、ゲラゲラ笑いながら読んでいると、グッとくるセリフがあって、ハッと気付かされる言葉があったりして。市郎と純子が言い合っている言葉は乱暴だけど、お互いを大切に思っているのが伝わってくるのがいいなと思います」と力説。演じるサカエは頭の回転が早く、まくしたてるようなセリフが多いそうで、「完璧にセリフを覚えていても、現場に入ると飛んじゃうことがあって、緊張感を持って撮影に臨んでいます。相手を論破するセリフが多くて、相手がおびえた子犬みたいな顔をしているのが申し訳ないなと思っています」と、セリフに苦労しながら撮影に奮闘していることを報告した。
1年前ぐらいから本作の構想練っていたという宮藤。「いろんなことが駄目って言われるようになった今の時代。駄目って言葉だけで終わりにして、なんで駄目なのか考えなくなっているなと思って。1話のタイトルは『頑張れって言っちゃダメですか?』で、各話に『ダメですか?』が付いています。僕らは『頑張れ』と言われて育ってきた時代で、なんで今は『頑張れ』って言っちゃ駄目なのかって。『かわいい』も言ってはいけないムードの場があったり、なんで言っちゃ、やっちゃ駄目なのか、それを考えるドラマにしたいなっていう思いがありました」と、作品のテーマについて説明。「ドラマを見て、いろんな人で語り合ってほしいです。続きをみんなで話し合ってもらえたら、新しいドラマの楽しみ方になると思います」と発信した。
また、出演者が、SNSで募集した質問に答えるコーナーも。「職場に不適切発言する人がいるのですがうまくかわす方法はありますか?」という問いに、「ボイスレコーダーをちらつかせたら?」(阿部)、「ハラスメント講習を受けてもらうのが手っ取り早いと思う」(磯村)、「サカエのように『その発言が不適切だと分かりますか!』とまくしたてる」(吉田)とそれぞれ回答。その中で仲が、逆に相手が使わないような言葉で「えー、まじやばい。ちょーうけるんですけど。今そういうことないから初めて聞いたんですけどーとか、反論したらいいのでは?」と提案すると、一同その答えにうなずいていた。
さらに、「冬休みの宿題は計画的にやるか、最後に一気にやるか」という質問には、「最後にやって、終わらないまま学校が始まるタイプ」(磯村)、「今はその面影もないものの、当時は早く遊びたいので先にやっていた」(河合)と回顧。坂元は「休みの初日に一気にやります。そのことを友達に伝えた時の驚いた顔を見るのが楽しいんですよ」と独特のコメント。宮藤は「宿題のことは忘れてしまったけど、締め切りはいまだに守ります。後になると憂鬱(ゆううつ)になってくるので、どうせだったら早い方がいいでしょう」と、きちんと締め切りを守っていることをアピールしていた。
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