「M-1グランプリ」令和ロマンが19代王者に! 戦友・ヤーレンズとの大接戦は「あれが僕たちの目指した世界」2023/12/25
過去最多となる8540組もの漫才師が参加した「M-1グランプリ2023」(テレビ朝日系)の決勝戦が12月24日に行われ、結成5年目で初の決勝進出を果たした令和ロマンが、19代王者となった。
決勝戦終了後に行われた記者会見では、舞台袖から松井ケムリがトロフィーを抱えて登場する一方で、髙比良くるまはなぜかスマートフォンで電話をしながら現れた。「誰と電話してたの?」という松井の質問に「マネジャーさんに連絡してた」という髙比良。予想外の答えに会場からは早くも笑いが起こった。
まず、優勝した率直な感想を聞かれると、髙比良は「うれしいです。最高です」とボソリ。松井から「スポーツ選手じゃん(笑)」というツッコミを受けながらも「最後も3対3でどっちになるか分からなかったので、『これはいい勝負だな』と思いましたね。よかったです。ホッとしました。僕らがトップバッターでしたけど、皆さんのネタがめちゃくちゃ面白くて、本当だったら普段はめっちゃウケるんですけど、今日は順番が悪くて。それでも僕らが生き残ったので、逆にその責任を果たさなきゃなっていうのは思ってたんです。ウケてよかったです」と安堵した様子。
8月から予選がスタートした「M-1グランプリ」だが、2人はシード権もあり2回戦からの登場となった。約3カ月間の戦いを「あっという間」と表しながら、髙比良は「でも今年は(決勝戦が)24日で例年よりも遅かったので結構ストレスがたまりましたね(笑)」と本音も。「だって『キングオブコント』が終わったコント師がみんな飲みに行っていて、『いいな』と思いながら、そこはさすがに我慢したんですよ。昨日もやさしいズのタイさんが二日酔いになっててマジでうらやましかったですもん」とエピソードを明かしながら、「まあ、でもよかったです。今日はお酒を飲みたいと思います」と笑顔を見せた。
2020年の「NHK新人お笑い大賞」で優勝するなど、注目を集め続けてきた令和ロマン。記者からは「ここ数年でくるまさんのキレが増したのでは?」と聞かれると、髙比良は「NHKの時も最終決戦はさや香だったんです。コロナ禍だったんで、会場におじいちゃん、おばあちゃんしかいなかったのですが、その環境でさや香に勝った」と回顧しながら、「(今回で)2回目だよ。俺ら賞レースでのさや香勝率100%だよ。“さや香キラー”だ! 1年で“さや香キラー”って呼ばれてぇ!」と言って笑いを誘った。
一方で「でもコロナで僕らがテレビに出られなかったので、やっぱりしんどかったんですよ。やめちゃった同期もたくさんいますし、ほかの方に比べたら歴史は短いし、見えづらいと思いますけど、そういう思いはありました」と髙比良が話すと、松井もうなずきながら「8539組の分の思いを背負って頑張ろうと思ってやってました。(昨年決勝に進んだ)ヨネダ2000とかが同期で、同期2組が『M-1』の決勝に行くってかなりすごいことなんで、やっぱり少しでも箔(はく)の付いた同期でいられるように、そういう思いもありましたね」と2人のお笑いに懸ける熱い思いが垣間見える場面も。
ここで、事前インタビューで話していた「松井が高比良に優勝賞金1000万円を全額渡す」という話が上がると、「来たよ…!」と目を輝かせる髙比良を横に、松井は「ラジオで1回相方(高比良)が『1000万全部くれたらめっちゃ頑張る。くれないと頑張らない』となって、僕がその場で1000万あげると約束したんです。正直、それって優勝できると思ってないから言っている部分もちょっとあるわけで。だから『どうせ1000万(全額渡し)はそうなんないだろうな』と思って、僕は『1000万あげる』と言ったんですよ」と裏側を暴露。すると、「その賭けに負けた僕が悪いんで、1000万全額あげます」とキッパリと宣言。この話を聞いた高比良は拳を天高く上げて「よっしゃあ! すげえ!」とガッツポーズ。
「ネタ選びも『M-1グランプリ』戦略も全部くるまがやってくれてる。くるまがいなきゃ絶対優勝できなかったし、僕は本当に感謝してるんで。その代わり素晴らしい使い方をしてほしいですよね。無駄遣いはしないで」という松井が、「どうやって使うの?」とすかさず聞く。すると「さっきね、有馬記念で負けてるんで(笑)」とニヤつく髙比良は、「去年(ロングコートダディの)堂前さんが緊張をなくすために打ち込んでたんで、僕もまねしようと100万円ぶち込んだんですよ。ホントに散りますね。体からどんどん温度が消えてきました。そのおかげで優勝できたと言っても過言じゃない。だから無事この賞金900万は持って帰りたいと思います」と真っすぐな目で使い道を明かした。
続いてネタ選びに関して聞かれると、「去年敗者復活戦で2位までいったおかげで、今年は全国の劇場に出させてもらって、そこで、いろいろなことができて。今までだったら東京でずっとやるだけだったんですけど、いろいろな劇場で(ネタが)できたんで、その分幅広くいろいろ考えられてよかったと思いましたね」と今年の活動に手応えを明かす髙比良。「今年の『M-1』は何本か(ネタを)出しといて、『この順番だったら何やろうか』みたいなのはなんとなく決めていたんですけど、トップバッターだったので、『残ることはないだろうけど、少しでも後ろの人にいい勢いのつくような、お客さんに話しかけるようなしゃべくりをやろう』と決めていたので。結果として残れたのでよかったですね。(最終決戦に)残った時に難しいネタが入ってこないようなお客さんの空気があったので、本当にシンプルで優しいネタを選びました。一昨年の準々決勝とかでやったネタなので、ちょうどそのぐらいのお客さんだったという感じですね」と、審査員をもうならせたネタの裏側も披露した。
そんな最終決戦では、今年1年毎月ツーマンライブを欠かさず続けてきた戦友・ヤーレンズとの大接戦となった。決勝前のインタビューでも『ヤーレンズと最終決戦に残りたい」とコメントしていた2人は、ヤーレンズとの1年について「まず、去年の敗者復活戦の時に『来年ツーマンライブやろう』という話になって、1年間毎月やってきたんですけど、それで決勝に行けた時点でかなりすごいことだと僕は思っていて。『最終決戦の3組に残る』…これもライブの時に話していた目標で、ヤーレンズと令和ロマンのツーマンライブを略して“ヤレロマ”と言うんですけど、『実質ヤレロマ(のライブ)にしてやろうぜ』と約束していて。最後にヤーレンズと令和ロマンが交互に呼ばれて、あれが僕たちの目指した世界です」と、松井が2組で切磋琢磨(せっさたくま)してきたエピソードを告白。
続く髙比良も「ヤーレンズさんって、僕らが1年目の時から本当にお世話になっていて。僕らってありがたいことに『M-1』で早めに結果が出ていたので、出てるライブは先輩ばっかりで、ウエストランドさんだったり、錦鯉さん、モグライダーさん、吉本興業以外の事務所の先輩にずっとかわいがっていただいてたんですよ。そういう方と最後に戦いたいという気持ちは正直一番あったので、ヤーレンズさんがウケてる時にめっちゃ感動しましたね。『うわぁ、ヤレロマだ』と思って、その時が今日一番感動しました」と激戦の中で込み上げる思いもあったよう。
惜しくも優勝を逃したヤーレンズだが、審査員からの評価は文句なし。来年さらに磨きをかけてリベンジにやって来ると思われるが、そんな2人にエールを求められた髙比良は「えー『頂で待つ』。それだけです」とキッパリ。「かっこよ! お前そんなに王者だったの!?」と松井にツッコまれながら「でも、来年もツーマンはやりますよ。『M-1』にも怒られなかったら出たいんで」と会場をざわつかせる髙比良。「どうせ怒られるでしょうけど、出たいですよ。だって(ファーストラウンド)3位ですよ? 1位で終わってないですもん! 670点ぐらい出したいんですよ! また来年も“ヤレロマ”にしたいです」と会場を笑いに包み、会見を締めくくった。
なお、本日12月25日には「M-1グランプリ」の舞台裏を見せるスペシャル番組「速報!M-1ネクストデイ〜王者誕生までの舞台裏〜」(午後8:00。一部地域を除く)が生放送される。ファイナリストが集結し、優勝ネタやSNSなどで話題になったネタについて、決勝戦の映像や、密着取材映像、審査員のリアクションなどを織り交ぜ、視聴者が実は見たかった“あの時の瞬間”をつまびらかにしていく。
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