「義母と娘のブルース」ファイナルにキャストが寂しさを吐露。綾瀬はるかの「麦田にそっくり」発言に佐藤健は…!?2023/12/21
TBS系で2024年1月2日放送の「義母と娘のブルースFINAL2024年謹賀新年スペシャル」(午後9:00)の制作発表会見が行われ、主演の綾瀬はるかをはじめ、共演の竹野内豊、佐藤健、上白石萌歌、井之脇海が登壇した。
「義母と娘のブルース」は、桜沢鈴氏による同名4コマ漫画を原作に、2018年7月期に「火曜ドラマ」枠で連続ドラマをオンエア。主人公のキャリアウーマン・岩木亜希子(綾瀬)が、8歳の娘を持つ宮本良一(竹野内豊)に突然プロポーズされ結婚し、畑違いの家事やママ友の世界に足を踏み入れ、娘の母親になろうと一生懸命に奔走し、家族と過ごす日々を紡ぐヒューマンドラマ。
義母と娘、そして娘の実父という三つのコードがブルースを奏でるかのように、愛すべきキャラクターたちが繰り広げる、少しおかしな日常と小さな奇跡を描き、笑って泣けると幅広い層から高い評価を得た。2020年、22年の正月には連ドラのその後を映し出したスペシャル版を放送。今回、3度目のお正月スペシャルで、ファイナルとなる「義母と娘のブルースFINAL2024年謹賀新年スペシャル」では、娘・みゆき(上白石)の結婚宣言から、宮本家に大騒動が巻き起こる。
綾瀬は「いよいよファイナルということで、足掛け5年半。私も亜希子さんと共に、自分の人生を一緒に寄り添って歩いてきた、そんな自分にとっても大きな役なので、宝物のような作品です。ファイナルらしい、『ぎぼむす』らしい、優しくて温かくて、笑って泣ける作品になってると思います。楽しみにしていてください」とかみ締めるようにあいさつ。
佐藤は「続編が楽しみでありながらも、この物語がどうやって終わったら納得いく終わり方になるのかと少し不安になりましたが、『なるほどな、これしかないな』という終わり方で、久々に作品を終えて、手応えを感じています。期待していただいて大丈夫だと思います」と、作品の仕上がりに自信を見せる。
「この作品の会見の日は、毎回、晴れているような気がして、気持ちよく会見に参加しています。(綾瀬に手を向けながら)晴れ女のお母さんのおかげかなと思っています」と笑顔を見せた上白石も、「物語は大きく変わりましたが、登場人物たちに流れるものは何も変わっていなくて、このキャラクターが大切にしているものも何も変わっていない。変わらないものってすごく尊いなと思った撮影期間でした」としみじみ。さらに、「毎年『ぎぼむす』と一緒に迎えるお正月が個人的に楽しみなので、今回がラストとなってしまうのですごく寂しいですが、今までのシリーズの中で一番グッときて、ホロリと泣けるすてきなファイナルになったと思うので、皆さんぜひ放送を楽しみにしていただけるとうれしいです」とアピール。
みゆきの幼なじみで、今回の最新作では、いよいよ結婚することとなる黒田大樹を演じる井之脇は、寂しさを口にしながら「台本を読んでみたらとても面白くて、いろいろ凝縮された、各登場人物たちの思いが詰め込まれているファイナルになっていると思いますので、最後、皆さんにも受け取っていただけたら」と思いを伝えた。
そして、竹野内は「ドラマの中盤でここにいるみんなとお別れしなければならないという役どころで。その後に、姿を変えたり、俯瞰(ふかん)でみんなを見守ることしかできない中で、5年半という長きにわたって、最後まで参加できると思っていなかったものですから、本当に最後まで皆さんとご一緒できてうれしかったです。この作品は本当に多くの方に愛されるドラマだと思いますので、ぜひともファイナルを楽しみにご覧ただきたいと思います」と力を込めた。
物語は今回でファイナルとなるが「あと1、2回ぐらいあるのかと思っていた」という綾瀬は、ファイナルと知り、「えっ、ファイナル?」と驚いたそう。「何も知らずに台本をいただいて、台本の最後にファイナルと書いてあって、それまで終わると知らずに読んでいて、『えっ、終わるの?って』。とても寂しかったのと、クランクアップで全員が泣いたりしていて、すごい思い入れのある作品なので、終わってからも寂しさを感じています」と明かす。
亜希子に思いを寄せながら、かみ合わないやりとりを続けてきた「ベーカリー麦田」の麦田を演じる佐藤は、「スタッフもほとんど一緒で、今までは終わって、次に会う約束はしなくても、次作で会えるんだろうなという感じでお別れしていたのが、今回はもしかしたらもうこのメンバーで集まることはないのかもとか、もしかしたらもう出会うこともないのかもと考えちゃうと寂しかったです」と語りつつ、「でも、キャラクターたちは、相変わらず愛すべき人たちだったので、このキャラクターたちが幸せそうにしていたことで、救われたなと思いました」と、複雑な心境を抱いていることを告白。
上白石は、これまでは台本の最後に“続く”と描かれていたが、今回ははじめて“終わり”と書いてあったことで、「本当に終わるんだと実感した」とし、「でも台本を読むと、終わってもまだまだキャラクターたちの生活は続いていくんだろうなという、いとおしさがあるなと思ったので、“寂しさはあるのものの幸せ”のような新しい感情が生まれました」とコメント。
クランクアップ時には出演者みんなが涙をこぼしていたそうで、「こんなに泣いたクランクアップは初めてというぐらい、私も嗚咽(おえつ)するくらい泣いてしまって。実感するつもりはなかったんですが、本当に終わってしまうんだという気持ちを最後の撮影の日に感じたので、みんなで寂しさを分かち合って終わったという感じです」と振り返った。
そんな出演者の中でもひときわ泣いていたと上白石から名前を挙げられた井之脇は、「めちゃくちゃ泣きました。僕、ちょっと強がりなので、人前で泣くことが嫌で。上白石さんはもう10年ぐらいの仲ですが、これまで一度も泣いてる姿を見せたことがなかったくらいで…。あいさつも考えていたんですが、何もしゃべられないくらいで、『ありがとうございました』の一言で終わりました」と恥ずかしそうにうつむき、「本当にこれまでで一番泣きました。それだけ自分の中でこの作品が、深いところでつながっていた。まだあるんじゃないかとどこかで思っていたのが、『オールアップです』と言われて、頭が真っ白になってしまいました」と自身にとって、とても大切な作品であったことをうかがわせた。
今回の撮影でのエピソードをたずねられた佐藤は、番組宣伝でバラエティー番組に一緒に出演した井之脇の様子に触れ、「ゲーム対決があった時に、控えめな人なのかなと思っていたんですが、意外と一番危ないところに『俺、行くっす』と言っていて、熱い一面を見ました。カッコよかったです」と話し、井之脇は「負けず嫌いなところがあって…。行けるんじゃないかなって、僕にやらせてくださいという場面がありました。映像が使われているといいですね」と応じた。反対に、井之脇が佐藤について「曲に合わせて踊る時に、健さんが横で踊りを分かってなくて、きょとんとしている顔がかわいかったです」と言うと、佐藤は「決してやる気がないわけではなく、分からないから踊れなかったんだということを先に言っておきます。スカしているわけではないです(笑)」と弁解していた。
続いて上白石が、「連ドラの時に橋をはさんで遠くにいる私の自転車のかごにかばんを投げ入れるシーンがあって、普通そういうシーンの時は助監督さんが入れたりするんですが、綾瀬さんは一発で自分で入れちゃって。そういうミラクルを起こす方。今回もそれは健在で、同じようなシーンがあったんですが、それもバシッと決めていらっしゃって、『ぎぼむす』は小さな奇跡がテーマの作品ですが、私が一番現場でもミラクルを感じました」とエピソードを披露。すると綾瀬が、「前回一発で入ってしまったので、それなりのプレッシャーがあって。スタッフさんが『今回も頼んだよ』みたいな雰囲気を出していて。前回は普通のバッグで、今回は着物のバッグでサイズ感と重さが難しかったんですが、決まりましたね。入ると思ったら入りますね!」と、プレッシャーはあったものの、本番での強さを誇っていた。
井之脇は「2人で一つというような役柄だった」という上白石との関係について言及。「5年半前や別の作品でも、お互いにまだ若くて目の前の状況にいっぱいいっぱいのところがあって。よく2人で話すんですが、『一緒に戦ってきたよね』って分からないことに挑戦してきた5年間でした。でもファイナルで、上白石さんが監督に意見を伝えたりする姿を隣で見ていると、『成長したな』というとおこがましいですが、立派な役者さんになられて。それに僕も感化されて、自分も負けないように頑張らなきゃなと思いました。結婚式でみゆきがバージンロードを歩くシーンでは、待っている僕が、お客さんよりも一番の特等席で成長したみゆきを迎えることができて感無量でしたね」と感慨深げ。
隣でうなずきながら話を聞いていた上白石は、「真っすぐ歩いた先に大樹くんが待っているのですが、その大樹くんの顔が、新郎というよりは、お父さんみたいな、『よく成長したな』という顔をして、私を見てくれていてダブルで感激しました」と撮影時の様子を報告。井之脇とはこれまでも1年に2回ぐらいほかの作品で一緒になってきたそうで、「今後もご縁が続いていくと思う。これからも海くんにいいところを見せられるように頑張りたいなと思います」とほほ笑むと、井之脇も「こちらこそ。僕も頑張ります」とうなずいた。
そんな2人を「本当に大人っぽくなったと感じる」という竹野内。さらに綾瀬に関しては「亜希子さんが全くぶれなくてすごい」と称賛し、「最初にクランクインした時に、『まさかこう来るか!』という役づくりをされていた。それがこのドラマに合っていたし、台本からは想像できないお芝居をされていて驚きの連続だった」と述べ、佐藤に対しても「健くんも麦田にしか見えない(笑)。現場にいる時の健くんと麦田にスイッチを入れ替えた時の姿が全然違うので、客観的に見ていて楽しませていただきました」と敬意を表した。
佐藤も「自分で気合を入れて、『今から麦田だ! スイッチをオンだ』と思いながら演じていた」そうだが、綾瀬から今まで佐藤がやってきた役柄の中で「一番麦田が似ている」と言われたとのことで「心外です!(笑)」と語気を強める。その話を聞きながら笑っていた綾瀬は、「現場ではそう言っている人が多かった。実は麦田そっくりだって! でも(本人は)嫌みたい」といたずらっぽく発言。佐藤は「もちろん麦田はかわいいし、大好きですが、あんなかね? 俺は? いやいやうれしいです!」と喜びをうかがわせた。
今作のみゆきの結婚式のシーンが心に響いたという綾瀬は、「長く愛されてきた作品で、亜希子さんを演じている期間も長い分、みゆきのスピーチの時は、連ドラの幼いみゆきからのいろんなシーンが走馬灯のように頭を巡って、感慨深いものがありました。良一さんの写真もあったんですが、それを見た時も、感謝や、結婚を節目に亜希子さんがホッと胸をなで下ろせる瞬間を感じて、亜希子さんの人生がすごく身に染みました」と役柄への愛情を感じさせた。
麦田と亜希子の恋の結末について質問が及ぶと、佐藤は「麦田が大好きなので、麦田ひいきで見ると、ぜひ恋が成就してほしいなと思うのですが、客観的にこの作品を見ると、皆さんもうすうす感じていると思いますが、なかなかかなわぬ恋ですよね。亜希子さんには良一さんがいるから。続編が、あと10年ぐらい続いたら、もしかしたら麦田にもチャンスがあるかもと思っていたのですが、そんな時にファイナルということだったので、失恋モードで台本を読み出したんです。(しかし、実際に読んでみると)『こうきたか、なるほど』と。ちょっと報われた気持ちになりました。ぜひ楽しみに見ていただきたいです」と、2人の展開に期待を持たせた。
そして、最後に視聴者に向けて、綾瀬が「『ぎぼむす』のすべてが詰まったファイナルとなっています。亜希子さんのみゆきへの大きな愛と、それを見守る、愛嬌(あいきょう)あるいとおしい周りの人たちの人情、そして亜希子さんの愛に包まれて、おっとりと成長したみゆきを見ながら、新年ほっこりと優しく温かい気持ちになっていただけたらと思います。1月2日、ぜひご覧ください」とメッセージをおくった。
その後、正月の放送に合わせた晴れやかな着物姿のキャスト一同が、青空の下で鏡開きを行い、会見を締めくくった。
関連リンク
この記事をシェアする
ドラマガイド(最新シーズン)Drama Guide Season
【2025年冬】TVドラマガイド
2025年の冬(1月・2月・3月)にスタートする連続ドラマを曜日別で特集!
大河ドラマ「べらぼう」、奈緒×松田龍平W主演「東京サラダボウル」、黒木華や佐藤大樹らが出演する「風のふく島」、山田杏奈主演「リラの花咲くけものみち」のほか、深夜ドラマやBS放送の新着ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポート情報などを順次公開!
【2024年秋】TVドラマガイド
2024年の秋(10月・11月・12月)にスタートする連続ドラマを曜日別の一覧で大特集!
朝ドラ「おむすび」、月9「嘘解きレトリック」、柳楽優弥×坂東龍汰「ライオンの隠れ家」、松本若菜×田中圭×深澤辰哉「わたしの宝物」、菊池風磨主演「私たちが恋する理由」、現代版「若草物語」や「ザ・トラベルナース」など注目作のほか、深夜ドラマやBS放送の新ドラマを含め、出演者、主題歌、あらすじ、記者会見リポートなど、最新情報を随時更新☆