岸井ゆきの&松山ケンイチ共演で療養病棟を舞台にしたコミック「お別れホスピタル」をドラマ化2023/10/25
岸井ゆきのと松山ケンイチが、NHK総合で2024年2月23日スタートの連続ドラマ「お別れホスピタル」(土曜午後10:00)に出演することが分かった。
「お別れホスピタル」は、「透明なゆりかご」の原作者・沖田×華氏氏が、療養病棟を舞台に描く傑作コミックが原作。高齢化が進行し、がんが国民病と化した現在の日本では、7割以上の人が病院で最期を迎える。そんな病院の中でも、末期がんなど重度の医療ケアが必要な人や、在宅の望めない人を受け入れるのが療養病棟だ。医療のセーフティーネットとして、死の一番そばにある療養病棟で繰り広げられる、壮絶で、しかし愛にあふれた人間ドラマが展開される。
物語の舞台は、ある街の病院にある療養病棟。そこは、余命数カ月と判断される人や、病状に加えて認知症などで日常生活が困難な人がたどり着く場所だ。その最前線に立つ看護師・辺見歩(岸井)は、意思表示の難しい患者さんのわずかな変化も見逃さず、そこでの日々が最善であるよう努める。非常勤で一般病棟からやって来た医師・広野誠二(松山)も戸惑いながら、辺見と共に患者さんや、その家族の事情に巻き込まれ、関わっていく。ただ苦痛を取り除くだけでなく、その人らしい“限りある生の形”を求めて日々奮闘し、訪れた最期から、その人なりに“生き切った命”を見届ける証人となる。
患者や、その家族、そして彼らと関わる医師や看護師の、葛藤・怒り・悲しみ・小さな喜びや、笑顔や素顔の先にあるドラマを通して、死を迎えることと、生きることの意味を問いかける。
岸井は「ここ最近は、どう生きて、どう死んでいくのか、生物としての人間の変化を受け入れるのか、あるいは見て見ぬふりをするのか。いくつかの作品を通して考えていました。そして今回、最期まで最善を尽くし、その人生を見届ける役をいただいたことは自分にとってとても大きなことだと思っています。計り知れない“生き切る”ということを、物語を通して感じたいです」と、作品に臨む心境を伝える。
一方、松山も「今回、演出の柴田岳志さんと大河ドラマ『平清盛』(NHK)以来またご一緒できることとてもうれしく思います。岸井さんも何度かやらせていただいてますが、また一緒に演技させていただけること、とても楽しみにしています」と撮影を心待ちにし、「生と死は誰もが必ず向き合わなくてはいけないテーマだと思いますが、僕は生も、死も、さまざまな作品を通してどちらも大事なものだと考えています。死は避けるべきものではなく、認めていくもの。このような38歳の僕の考えが、この作品を通してどんな変化が、生まれてくるのか。とても楽しみにしています」と語っている。
原作の沖田氏は「『お別れホスピタル』のドラマ化が決まった時、うれしさと同時に終末期(ターミナル)という難しいテーマを映像化することに、驚きを隠せませんでした。高齢者の7割以上が認知症を含むさまざまな病気を持つ現在、1人死を待つだけの患者たちが最後に関わることのできる身近な人間――それは療養病棟の看護師ではないかと思うのです。果たして孤独の死で終わるのか? 慌ただしくも静かな終末期の日常を、ドラマを通して何か感じていただけたら幸いです」とメッセージを寄せている。
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