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「ブギウギ」趣里の歌の才能に、“父”柳葉敏郎が紅白出場を期待。服部隆之も「ちゃんとした1人の歌手として戦力」と絶賛2023/09/12

「ブギウギ」趣里の歌の才能に、“父”柳葉敏郎が紅白出場を期待。服部隆之も「ちゃんとした1人の歌手として戦力」と絶賛

 NHK総合ほかで10月2日にスタートする連続テレビ小説「ブギウギ」(月~土曜午前8:00ほか)の記者会見が開催され、ヒロイン・花田鈴子役を務める趣里をはじめ、鈴子の父・梅吉役の柳葉敏郎、鈴子の少女時代を演じる澤井梨丘、脚本の足立紳氏、音楽担当の服部隆之氏が出席した。

 「ブギウギ」は、戦後の大スター・笠置シヅ子さんをモデルに、その人生を再構築。満面の笑みと底抜けに明るい鈴子が、多くの困難を乗り越え、歌手の道を突き進み、人々に勇気と希望を与えていく姿を紡ぐ物語だ。

 第1週を見た感想を問われた趣里は、「足立さんの脚本と服部さんの音楽、そして梨丘ちゃん演じる鈴子と、お父ちゃんお母ちゃんが作り上げてくれた第1週には、本当に鈴子の原点が詰まっていて、テンポもよくて、早く第2週が見たくなりました。まさしく『ブギウギ』っていうタイトルがぴったりな第1週になっているなと思いました」と絶賛。柳葉は「第1週は、鈴子が大スターになっていく土台となる部分。楽しかったでしょ? この先も半端ないですから」と自信を見せつつ、鈴子の母・ツヤ役を演じた水川あさみが会見の場にいないことを残念がり、「お母さんが中心となって家をしっかり仕切ってもらったというのが、ダメおやじとしての本音ですね」と、水川を中心に撮影はにぎやかな雰囲気で進んだことを伝えた。

 「ブギウギ」がドラマ初出演で、緊張しながら撮影に臨んでいたという澤井は、「つながった作品を見て、すごく感動しました。ニヤニヤが止まらなくて、気付いたら笑顔になっていて、でも泣きのシーンもあったりしたので、感情が揺さぶられました」と感想を述べた。本作への出演は、自身が修学旅行中に決定。帰ってきた際に母と姉からサプライズで知らされたことを告白。「私も泣いて、お母さんとお姉ちゃんも『頑張ろう!』とみんなで号泣して、その後、帰って来たお父さんも泣いて、家族みんなで大変でした」と振り返った。 

 これまであまりテレビドラマの脚本を担当したことがなく、いきなり朝ドラの話が来た時はびっくりしたという足立氏。普段から自分の作品はなかなか冷静に見られないため、まずは先に家族に見てもらったそうで、「息子と娘が『朝ドラっぽくなっていたよ』と言ってくれたので安心できて。そのあと3回目ぐらいでようやく冷静に見ることができて、まず趣里さんの歌で始まるところで、相当ワクワクするなと思いました。そして、澤井さんが本読みの時から素晴らしい子がいるなと思ってびっくりしていましたが、それがそのまま映っていて感動しましたね。加えて、柳葉さんと水川さんの子どもたちへの愛があふれる姿にも本当に感激しました」と出来栄えを称賛した。

 ドラマのモデルとなる笠置さんについては「ほとんど知らなかった」と明かした足立氏。「『東京ブギウギ』はもちろん知っていましたが、今回主人公として描くこととなり、評伝や自伝を読みながら勉強していきました。その中で一番ひかれた部分は、朝ドラの主人公として描くぐらいなので、人生において厳しい局面が相当あって、大切な人をどんどん失っていかれてしまうのですが、笠置さんの根底にはずっとユーモアというか、ある種の明るさのようなものが流れている。それが笠置さんが歌う表情にもリンクしていて、そういったエネルギーや力みたいなものが描けるといいなと思っています」と、物語を通じて届けたいメッセージを明かした。

 趣里も「笠置シヅ子さんの舞台からもらえるものすごいエネルギーと、それに相反するプライベートや家族のことなどいろいろなことがある中での、あのエネルギーと明るさっていうのは今、自分にとっても大切なことだなって感じています。“前を向いて明るく生きていく人生は楽しい”ということを、音楽を通して教えてくれる気がしていて。鈴子も羽鳥(善一)先生(草彅剛)と音楽でつながってるように、皆さまとも音楽を通じて繋がっていて、それで前に進んでいっているんだなっていうことを今撮影しながら日々感じております。そしてそれが笠置さんと鈴子がつながる瞬間であったらいいなと思っております」と、笠置さんの“陽のエネルギー”を感じながら撮影に励んでいることを伝えた。

「ブギウギ」趣里の歌の才能に、“父”柳葉敏郎が紅白出場を期待。服部隆之も「ちゃんとした1人の歌手として戦力」と絶賛

 また、趣里は、服部氏が作詞・作曲したドラマの主題歌「ハッピー☆ブギ」を、EGO-WRAPPIN’のボーカル・中納良恵、シンガー・ソングライターのさかいゆうと共に歌唱する。今回の主演が決まり、「歌を頑張らなければいけない」とボーカルレッスンに力を入れてはいたものの、まさか自分が主題歌を歌うとは思ってもいなかったそうで、「いまだにちょっと本当に?と思ってるんですけど、どうやら本当のようで…」と笑いつつ、「中野さんとさかいさんの歌声を聞いて、服部先生のディレクションでとっても楽しくレコーディングができたので、それが音楽に乗って皆さんに届けばいいなと思っております。まだちょっと実感はないんですけれども、すごく貴重な経験でした」とコメント。すると柳葉が「『(NHK)紅白歌合戦』狙ってるんだもんな」とひやかすと、「これ(記者が)書いちゃうから!(笑)」と趣里は動揺。「目標にするのは自由なのでは?」との声に、「いやいや、撮影を頑張ります」と切り抜けた。

 趣里の主題歌への起用に関して、服部は「最初は趣里さんに歌ってもらう予定はなかったんです。でも歌のレッスンを始めてみると、趣里さんは本当に感がいいんですよ。そしてレッスンが進む中で、歌がうまくなっていって、劇中歌を録音していく中で、女優さんから歌手になっていったんです。そういう感じがすごくあったので、これはもう『趣里さんに歌ってもらおう!』ということになりました」と説明。続けて「中納さんとさかいさんはもちろん素晴らしいボーカリストですが、趣里さんもちゃんとした1人の歌手として戦力になっています。歌っていただいてよかったなと思っています」と太鼓判を押した。

 さらに、久々に会ったという趣里に対して「少しほっそりされたようで、朝ドラの主役はやはり大変なんだなと実感した」とコメント。これには趣里は「今ちょうど、30歳ぐらいの鈴子を演じているのですが、鈴子の周りではいろいろなことが起きて、楽しいだけじゃないシーンもたくさん、たくさん、たくさんあるので、そういったことが全部出てるのかもしれないなと。撮影を通して鈴子も大人になっていってるなという感覚はあります。最初の子ども時代の時のワッ!としたエネルギーだけではなく、大人としての地に足をつけて、周りのことを気にするみたいな、そういうところもちゃんと出てくるので、そういった変化を感じております」と、自身が痩せたという自覚はないものの、鈴子の変化の表れかもしれないと語った。


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