水谷豊×岸部一徳×檀れい「無用庵隠居修行」第7弾が決定!円熟味を増した3人が江戸を襲う火事から人々を守る2023/08/07
BS朝日では、9月28日に、水谷豊が主演を務め、岸部一徳、檀れいが共演する痛快エンターテインメント時代劇「4K時代劇スペシャル 無用庵隠居修行7」(午後7:00)を放送することが分かった。
「無用庵隠居修行」シリーズは、直木賞受賞作家・海老沢泰久氏の短編時代小説が原作。「だましゑ歌麿」(テレビ朝日系)シリーズの主演・水谷と監督・吉川一義氏のタッグで送る、笑いとサスペンスあり、感動ありの時代劇だ。武士の日常をコミカルに描きつつ、武家社会に潜む人間模様をサスペンスフルに映し出す。2017年に初放送して以来、年に1回、これまでに6作品の制作を重ねた人気シリーズは、今回、第7弾となる。
格式ばった時代劇とは一線を画した3人のコミカルで軽快な絡みはそのままに、日向半兵衛(水谷)と奈津(檀)夫婦の同居生活がスタート。そんな2人に、用人の勝谷彦之助(岸部)がやきもち!? 3人が挑む江戸の難事件とは? 弱者に寄り添う半兵衛が巨悪を一刀両断する。
さらに、おなじみのメンバーも続投が決定。半兵衛の悪行退治に力を貸す元御庭番衆・藤兵衛に田山涼成、半兵衛なじみの料亭おかみのお咲に中山忍、半兵衛の息子で使い番・日向新太郎に田中偉登、新太郎の妻・おふみに松風理咲、奈津の父・松田清四郎に橋爪淳、その妻・郁に市毛良枝、半兵衛の理解者でもある火付盗賊改・長谷川平蔵に榎木孝明、半兵衛を高く評価している老中・松平定信に杉本哲太が扮(ふん)する。
加えて、ゲストとして、大友花恋がある事情を抱えた町娘・花枝役で登場。前田吟が半兵衛の“隠居の師匠”幸之助を演じ、河相我聞は新太郎の部下・定火消の平九郎役を担う。さらに、金田明夫が材木問屋の商人・茂蔵役を務めるほか、小川菜摘、山口良一、橋本マナミの出演も明かされた。
水谷は、7作目となった「無用庵隠居修行」のこれまでを振り返り、「確か『無用庵』が始まった頃、時代劇がテレビで見られなくなってきた時代となり、寂しかったんです。面白くて楽しい時代劇ができないものかと、吉川監督とお話をしていたところ、この作品が実現しました」と明かす。加えて「それがここまで続いたということは、面白い時代劇ができているのかなと思います」と自信も見せる。
長い付き合いとなる吉川監督については、「ある時、(岸部)一徳兄さんにぜひ次にやる時は吉川監督なので、なんとかスケジュールをあけてご一緒してくれないかと言ったんです。吉川監督に会ってほしいというお話をして。そういう経緯で出ていただくことになったんですが、1作目を終えた時に一徳さんが本当に喜んでくださった。それが吉川監督のすごいところなんです。僕の思いが伝わってうれしかったですね」と述べた。
今作で印象に残ったことを聞かれると、「最近は鏡で見るよりも撮影しながらモニター越しに自分の顔を見た方がカッコいいなと思えてきて(笑)」と冗談交じりに回答。7作目にしてそんな余裕が出てきたことを明かし、「これは映像にするスタッフがいかに素晴らしいかということだと思いますね。それが言いたかったんです(笑)」と言及。半兵衛と奈津との関係性の変化には「実は僕、半兵衛が結婚していたことをすっかり忘れていたんですよ。檀さんに『半兵衛さんひどいですね』と言われました」と苦笑し、「僕も檀さんもお互いに落ち着きが出てきたような気がします」と信頼感の深さもうかがわせた。
一方、岸部は「面白い時代劇がなにか一つちゃんと残って、それが続いていくということは大事なこと。もちろん、皆さんが面白いと思っていただいて初めて続けていけることなんですが」とシリーズのが長く続いていることに感謝。そして、「時代劇というジャンルではなくドラマという捉え方をすると、『無用庵』にはドラマづくりのものすごく大事なものが満載されているような気がして参加しています。ここの現場に入るといい仕事に出合っているなという実感が常にあるんです。だから、これも続いてくれればいいなと思っています」と役者魂が垣間見える言葉も。
吉川監督に対しては「一言で言うと素晴らしい監督です。年齢とか、キャリアとか、そういうところを見られがちですけど、吉川監督はどの若い監督よりも勝っていますね。それはカットであったり、時代の中の家族構成のつくり方だったり、毎回驚かされます。よくこんな発想が出てくるなと。それぐらい素晴らしい監督だなと実感しています」と絶賛。また、半兵衛と奈津夫婦を見て「2人が仲良くしているところに僕が入っていくんですけど、そんなところに入りたくないですよ(笑)。でも、見ていていいシーンだなぁと思いました」としみじみ。水谷が老けた扮装をするシーンにも触れ、「衣装部屋の入り口のところに立っているおじいさんを見たんです。『水戸黄門みたいだけど、誰だろうな?』と思って。おじいさんが何をしに来ているんだろうと思ったら水谷さんでした(笑)」とエピソードを披露し、笑いを誘った。
毎年、「無用庵隠居修行」の撮影ができてうれしいという檀は、「大人の方から『楽しいね』という声はいくつも届いていたんですけど、まだ小学生のめいっ子が『あの時代劇大好きなんだ』と言ってくれたんです。この作品に出演できてよかったなと思いました。小さなお子さんから大人世代までが楽しめるドラマなんだと、あらためて認識しました」と目を輝かせ、幅広い層に時代劇の面白さが伝わっていることを喜ぶ。続けて、これまでの撮影を思い返し、「回を重ねるごとに、監督の吉川さんが本当に素晴らしい監督さんだなという思いが強くなります。メインのストーリーを追うだけではなくて、その世界に生きている人々の生活までもストーリーとともに描かれるんです」と、吉川監督へ尊敬のまなざしを向ける。
そんな吉川監督は、キャストの3人がいろいろな話をしている時でも、絶えず動いているそうで、「私がお茶碗を洗っているとか、お茶を入れているとか…。そうしながらもストーリーを追っていくようなセリフで会話劇が続いていく。それを長回しで撮るので、お芝居をしていてもとても楽しいですし、セリフを言っていない人の表情もテレビの前の皆さんはご覧になることができて、楽しんでくれるような画作りになっていると思います。吉川監督とご一緒すると、お芝居の面白さをしみじみ感じます」とありがたみを感じている様子。
さらに、岸部同様に、檀も水谷のおじいちゃん姿が印象に残ったととのことで、「『無用庵』では毎回誰かが変装するんですけど、今回は私と半兵衛様とで年の離れた貧しい夫婦をやらせていただいたんです。その時の半兵衛さまのおじいちゃんぶりがすごくて、水谷豊さんだと誰も気付かないぐらい変わりました」と笑い、「お芝居でもちょっとおじいちゃんっぽい表情をされたりして、そのシーンは私も一緒に出ていたんですけどオンエアが楽しみです」とコメント。
その半兵衛と奈津の関係性には「今までは、私が半兵衛さまに近づくと照れて嫌がられていたんですが、半兵衛さまが台から落ちそうになったところを私が抱きとめるシーンがあって、『もう離しません』と言ったら、逆に抱きしめてくれたんです!」と告白。「夫婦になったからこそ、嫌がらずにうれしそうな顔をしてギューッとしてくれました(笑)」と照れ笑いを浮かべた。
奈津をめとり、仲むつまじく暮らす半兵衛。その一方で勝谷は、半兵衛の身の回りの世話を奈津に取られたと、へそを曲げてしまう。その頃、半兵衛らが暮らす江戸では火事が頻発。老中・定信は焼け出された町人たちへ公儀から下される給付金・下付金に頭を痛めていたが、半兵衛の息子で使い番の新太郎は、部下の定火消・秋川の活躍もあり上役からの評価を上げていた。部下の活躍で株を上げている新太郎だが、誰よりも早く火事の現場に到着する秋川の手際のよさに疑問を抱いているという。
半兵衛はそれよりも焼け出された町民たちのことが気にかかっていた。かわら版の「火事場泥棒番付」によると、熊田屋が一番に儲けているらしい。店主の茂蔵は、焼け出された町民たちに甘い言葉で金を貸しているようだ。半兵衛は新太郎に熊田屋を野放しにすべきではないと強く進言。すると、また火事が発生。その翌日、火付盗賊改方同心の文蔵(山中崇史)が半兵衛を訪ねてきて、頻発する火事のことで気になることがあると言う。
江戸を脅かす火事にまつわる、ある奇妙な偶然とは? 江戸を脅かす火事の裏で暗躍する巨悪とは? ついに正体を現した巨悪に対して牙をむく、半兵衛たちの痛快な戦いがドラマをクライマックスへと導く。
なお、前作までの全6作は、9月に再放送が予定されている。
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