「シッコウ!!〜犬と私と執行官〜」完成披露試写会に伊藤沙莉らキャストが登壇！ 中島健人は“全力ものまね”で赤面!?2023/06/28
テレビ朝日系で7月4日にスタートする連続ドラマ「シッコウ!!～犬と私と執行官～」（火曜午後9：00。初回は拡大スペシャル）の完成披露試写会＆キャスト登壇イベントが東京・TOHOシネマズ六本木で行われ、主演の伊藤沙莉、共演の中島健人、笠松将、織田裕二、脚本を手掛ける大森美香氏が登壇。高倍率の抽選を経て集まった観客を前に、初回放送に向けて作品への思いなどを語った。
「シッコウ!!～犬と私と執行官～」は、小川潤平氏の小説「執行官物語」を原案としたリーガルエンターテインメント。執行官という職業をテーマに、ある事情からその世界に飛び込んだ主人公が、“犬担当”の執行補助者としてさまざまな事件や人々に関わりながら、彼らの人生のリスタートを目撃していく痛快なお仕事エンターテインメント。
司会を務めた久保田直子アナウンサーから呼び込まれて、キャスト4人が壇上へ。まず、動物好きで、イヌに関わる仕事をしていたのに、ひょんなことから執行官という仕事に関わっていく主人公・吉野ひかりを演じる伊藤が「知識などにおいても、視聴者さんに近いところの位置にいる人なんじゃないかと思う」とひかりのキャラクターに触れながらあいさつ。続けて、執行官にさまざまな仕事を振り分ける事務員・栗橋祐介に扮（ふん）する中島は、「執行官室にいるおじさま方のオアシス的な存在とになっています。全編通して、僕の役が癒やしみたいな空気感を皆さんに伝えることができたら」と自信をのぞかせた。
運送会社の執行補助部門担当・長窪桂十郎役の笠松は「伊藤沙莉ちゃん演じるひかりのいろいろな手伝いをしながら、なんでも運ぶっていう役です（笑）」と説明して笑いを誘うと、続く織田が新米執行官・小原樹を演じるにあたって「執行官と聞いても皆さんピンと来ないでしょう。『死刑執行ですか？』とだいぶ言われましたが、違います（笑）」と周囲の反応を明かしながら、「この年にして1年生という役だったので、非常に楽しく演じさせていただきました。これからどんどんエンジンがかかって面白くなっていきますので、ぜひ最後までお付き合いください」と期待を込めた。
脚本家の大森氏は「私事ですが、大河ドラマ（NHK『青天を衝け』）を書き終わって、終わった後に“今”が書きたいと思いまして。今を切り取れるような題材は何かないかと思って、いろいろなお仕事を探している中で、執行官というお仕事を見つけ、『このお仕事を通してだったら、今の日本のいろいろなところが見えてくるんじゃないか』と思い、この仕事を選びました。伊藤さんがおっしゃっていただいた通り、ひかりちゃんは視聴者と同じ目線で見られる立場で、この世界に入っていく姿を描かさせていただきました」と、作品を手掛けた経緯を伝えた。
すると、ここで大森氏は降壇することに。突然の展開に、中島が「大森さん、最後までいてくださいよ！」、笠松も「寂しいな」と言う中、惜しまれながらも大森氏を拍手とともに見送りながら、ここから4人でのトークが始まった。
伊藤は、今作でゴールデン帯の連続ドラマ初主演となるが、「不思議な気持ちですね」と率直な気持ちを口にしながら、「お芝居という現場でやることはいつもとあまり変わらないんですけれど、こうやって舞台上に立たせていただくと責任は感じます」と“主演”としての責任をあらためて感じたことを告白。
そんな記念すべき主演作での見どころは、織田とバディを組むシーン。織田とも初共演となったが、「本当に楽しかったです！」と伊藤は喜びをかみ締める。「撮影に入る前の自分に、『あ、意外と緊張しなくても大丈夫かも』と言ってあげたい。ずっと小さい頃から家族で見ていた方なので、やっぱりすごく緊張していましたし、オンでもオフでも緊張していました。だけど、意外と会ってみるとすごく優しくて、お話がお好きな方でよかったなとも思います。すごくホッとして現場に臨めましたね」と織田の存在に感謝。同じく中島も「常に“大捜査線”にいたレジェンドで、われわれはあのエンドロールを見て育ってきているから、最初はどうなってしまうのかと。でも実際にお会いして、すごくお話をしてくれて、なんなら僕らの方が懐柔されたというか。織田さんの和気あいあいとした空気に包んでいただけたのは、本当に感謝です」と織田の人柄に感銘を受けたことを明かす。
そんな2人のベタ褒めに「たぶんいろいろな情報に惑わされていたんでしょうね」と織田も思わずにっこり。「執行官室ではおじさんたちがたくさんいまして、 そういう意味では自然と争いの空気が出ないんです。芝居のぶつかり合いがどうのこうのじゃなく、相手がカーブを投げるか、シュートを投げるか、どっちが来るか楽しみで。やられても気持ちいいぐらいの現場だったんで、本当に楽しかったです」と現場を楽しんでいた様子。
笠松も撮影について「楽しかったですね」と笑顔を見せながら、「僕の役は執行官のお仕事ではないんですけど、たまに執行官室に行かせてもらえるんです。そうしたら、ベテランの先輩方がいらして、みんなもうもみくちゃにやってくださるから楽しくて！」と、渡辺いっけいや勝村政信らの存在の大きさも述べながら「作品の画にもきっと出ているだろうし、どんどんこのエンジンがかかっていく感じが楽しみで。早く見たいです」と充実度の高さを感じさせる話を披露した。
伊藤と中島は、今作で3度目の共演となるが、中島から「今回、大森美香さんにお声がけいただき、チャンスをいただいて、沙莉のことを支える役としてこのドラマに出演できたことがうれしかったです。何より自分のドラマデビュー作で共演している仲なので、時を経て沙莉が主演のドラマに出演することができて、本当にうれしかった」と語ると、伊藤も「1日に2、3回は『感慨深いね』と言ってました！（笑）」と話した。
そんな2人のエピソードに「若いのに、そんなおじいちゃんとおばあちゃんみたいな会話を…」と口にしたのは織田。すると、笠松から「織田さんもいっけいさんとずっとお話されていましたよ。僕、それ見てめっちゃ楽しかったですもん」と暴露され、思わず織田も「いっけいさんと僕とは長いから！」とベテラン同士の仲のよさも垣間見えることに。
織田と渡辺の様子を見ていた笠松だが、撮影中に織田のことが好きになった出来事があったとのことで「僕、肌がすごく弱いんですよ。メークさんとかがいろいろやってくれている時に、（織田から）『肌弱いの？ 俺も弱いんだよ』と言われた時には、めっちゃ好きになって。そこからずっとスキンケアの話をしていました」とカミングアウトすると、これには中島も「織田裕二さんとスキンケアのお話できるんだ！」と驚きの声が。「現場では織田さんにお芝居のこともたくさん勉強させてもらいましたし、それ以外のこともいろいろ教えてもらって。昔の話とかもたくさん聞かせてもらって、楽しかったです」と、笠松も織田の存在に大きな影響を受けていたようだ。
織田は、執行官という今までにない役を演じるにあたって、現場では学びの連続だったようで「最初にこの話聞いた時に、『執行官って国家公務員ですよね。え、給料ないんですか？』というのがびっくりで。国家公務員といえば安定した人生というイメージが強い中で、執行していかないと生活できない、そんな職業があったのかと。さまざまな国家公務員役をやらせていただいた中で、『これは知らなきゃいかんだろう。ぜひ深く聞きたいです』というのが始まりだったんです」と告白。「いろいろな役柄を通して、勉強させていただいて、なんとなく想像がつく職業が多い中で『え!?』という毎日でした。楽しくてしょうがなかったです」という貴重なエピソードが飛び出した。
織田の話を聞いた伊藤も「私はどちらかというとこの3人より専門的なセリフがなかったので、皆さんと同じ立ち位置になれたけど、頭の中ではぐちゃぐちゃになるセリフがありましたね。知識としても聞いていて楽しいですけど、シンプルに『大変そう』と思って、いつも現場にいましたね」と、間近でその大変さを感じていたよう。
そんな執行官だが、この4月に初の女性執行官が誕生。そのことについても発表されると、伊藤から「すごい！」と驚きの声が上がった。「うれしいですね。やっぱり（執行官に）なるのがとても大変で難しい職業なので、スタートでもあるけど、一度ゴールをして、そこから晴れて1年生としての女性が誕生したというのは、本当にうれしいです。応援しています！」とエールを送った。
会見では、ドラマスタッフからの“タレコミ情報”を紹介していくコーナーも。「織田のことを、親しみを込めて“あるあだ名”で呼んでいる』というタレコミには、中島から「織田さんにレジェンドと言ったら『それだと今この世にいないみたいじゃないか』とおっしゃっていただきまして。そこで僕と沙莉で、レジェンドの前にlivingをつけたLiving Legend（リビングレジェンド）、略して“リビレジェ”と言ったら、織田さんはまんざらでもない顔をされていて（笑）」と、時折織田のものまねを交えながら明かすとと、織田からは「記憶にないんですけど…」という返答が。すかさず「やりましたよ！ 裏とかで」と中島が言えば、「裏で言ったら、もうばかにしてるから！」と笠松がツッコみ、笑いの絶えない仲のいい雰囲気がうかがえた。
さらに、本作に欠かせないのイヌについてのタレコミも。「撮影の合間に笠松がイヌとたわむれている姿をよく見た」というタレコミに、笠松は「めちゃくちゃかわいかったですし、頼もしかった。中島さんとずっと『ワンちゃんの方がリアクションが変に作ったり狙ったりせず素直だな』と。学ぶこと多かった」と絶賛。中島も「難解なセリフが多い中でも、ワンちゃんと会える時間は非常に癒やしだから、ドラマを通してワンちゃんが出てくるシーンは視聴者の方にとっても癒やしになると思います」と作品の注目ポイントをアピール。
キャストからのタレコミでは、「伊藤さんと見つめ合う真剣なシーンの撮影で、伊藤さんが思わず吹き出してしまうことがありました。普段仲がよすぎて『真剣に見つめ合うとおかしいね』と伊藤さんは笑っていたのですが、実は僕は真剣にやっていたということは、その場では内緒にしました」と、中島から伊藤に関するタレコミが紹介された。「連続ドラマなので、徐々にいろいろなことが起きて人物関係も変わっていくんですよ。でもわれわれの幼なじみ的な仲で真面目なお芝居をすると、俺がめちゃくちゃ真面目なのに一旦鼻で笑われて…」と撮影中に感じていたことを吐露すると、伊藤は「少しの照れはありますよ。男女どうこうとかではなくて、普通に『健人くんとこういうシーン撮る日が来るとは思ってなかったな』と感じて」と感慨深く感じていたよう。それでも、中島は「内心、めちゃめちゃ寂しかった」と少し落ち込んだ様子を見せた。
会見も終盤に差し掛かったタイミングで、中島にあるリクエストが。実は、撮影現場でも頻繁に織田のものまねをしていたという中島に、この日も、会場で観客からリクエストされたのだ。
劇中のセリフをアレンジしていたというものまねに、期待が高まりハードルも上がる中、中島は「ハードルをくぐるタイプなので」と全力で披露。会場は笑いに包まれるが、これ見た織田本人からは「そんなセリフないだろ！」とツッコみながらも大爆笑。顔を赤らめる中島は「この後ちゃんと織田さんに怒られます。みんなで謝ろう！ 差し押さえてください！」と最後まで笑いを誘った。
会見の最後には、伊藤が「執行官という職業にスポットライトを当てた、ポップで痛快な新しいお仕事エンターテインメントです。皆さんが知らないこともたくさん詰め込まれていて、それでも全然難しくないヒューマンドラマになっていると思います。毎話かわいいワンちゃん、ネコちゃんも出てきますので、ぜひそこも癒やしにして楽しんでください。よろしくお願いします」と会見を締めくくった。
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