第33回向田邦子賞がついに決定! ドラマ「徒歩7分」の前田司郎氏が受賞2015/04/09
6月2日、「第33回向田邦子賞」(向田邦子賞委員会、株式会社東京ニュース通信社主催)の贈賞式が東京都千代田区の帝国ホテル「光の間」にて行われた。今年は、プレミアムよるドラマ「徒歩7分」(2015年1月6日~2月24日/NHKNHK BSプレミアム)の脚本を手がけた前田司郎氏が受賞。贈賞式では池端俊策選考委員から選考経過説明ののち、大石静選考委員から賞状が授与され、続いて本賞の特製万年筆と、副賞の300万円が東京ニュース通信社代表取締役社長・奥山卓から贈られた。
向田邦子賞委員会と株式会社東京ニュース通信社が主催する、優れた脚本作家に贈られる向田邦子賞の第33回選考会が4月7日に東京・渋谷で行われ、前田司郎(まえだ しろう)氏が受賞した。
受賞作は、NHKNHK BSプレミアムにて2015年1月6日~2月24日に放送されたプレミアムよるドラマ「徒歩7分」。
前田氏は劇団「五反田団」を主宰、作家であると同時に役者も務め、また小説家としても精力的に活動している。劇作家としては、「生きてるものはいないのか」で、第52回岸田國士戯曲賞を受賞、作家としては「夏の水の半魚人」で第22回三島由紀夫賞を受賞している。
授賞理由について、「『徒歩7分』は主人公の謂わばゆるめの悲劇的情況を饒舌で喜劇的とも思える会話劇に仕立てた作品であり、そのユーモアに満ちた世界観と筆力は賞讃に価します。現代を生きる意味を無限に相対化する作風は新鮮であり、今後の活躍を期待し、向田邦子賞を贈ります」というもの。
向田邦子賞選考委員を務める池端俊策氏(第3回向田邦子賞受賞)は、「オリジナルの作品が多くありその中で、前田さんの『徒歩7分』は頭抜けていると、全員一致の認識であり、前田さんの作品に決定いたしました。作品は、数人の人物たちが延々と会話を続けるというつくりで、限られた空間の中で、ある女性が自分の人生を告白していく話です。中身は悲劇的要素を含んでいますが、脚本は喜劇的と言えるくらい、ユーモラスな世界観が描かれています」と説明し、「悲劇性を帯びているのに、なぜかそれが笑えてしまう。絶対のない世界、非常に相対的な世界のなかで生きている若い女性の、ある断片をスパッと描いたという鮮やかな作品だった」と評した。
また、同委員の井上由美子氏(第25回向田邦子賞受賞)は、「独特の世界観がありました。小さな世界のようでとても大きな世界のことを書いている作品なので、また放送していただいて、私ももう一度、観なおしてみたいなと思っています」と語った。
第33回向田邦子賞贈賞式は、2015年6月2日18時より帝国ホテル「光の間」にて行われる。
【向田邦子賞】
故・向田邦子さんがテレビドラマの脚本家として、数々の作品を世に送り出し活躍してきた功績をたたえ、現在のテレビ界を支える優秀な脚本作家に贈られる賞として、1982年に制定。主催は「TVガイド」を発行する東京ニュース通信社で、選考は歴代受賞者らによる向田邦子委員会が担当。前年度に放送されたテレビドラマを対象に、選考委員がノミネート作品を選定。本選を含めて4回の討議を経て受賞作品を決定している。
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