渋沢栄一の生涯描く2021年大河「青天を衝け」主演の吉沢亮「愛される人物を作っていきたい」2019/09/10
2021年放送のNHK大河ドラマ第60作が、吉沢亮の主演で“日本資本主義の父”とされる渋沢栄一の生涯を描く「青天を衝け」に決まった。制作発表会見に出席した吉沢は「歴史ある大河ドラマの主演をやらせていただくことはとても光栄です。歴代の主演は名実ともにトップクラスの役者の方ばかりなので、光栄な反面、プレッシャーも尋常じゃないくらいにあります。力不足な面もあるかと思いますが、精いっぱい頑張らせていただきたい。全力でフレッシュに駆け抜けたい」と意気込みを語った。
ドラマでは、幕末に武蔵国の血洗島(現在の埼玉県深谷市)の農民に生まれた渋沢栄一が、倒幕の志士を目指しながら幕臣となり、維新後は新政府に仕官。のちに下野し、実業家として銀行などさまざまな産業を興し、近代日本の礎を築く姿が描かれる。脚本は連続テレビ小説「あさが来た」などで知られる大森美香氏が手掛ける。
渋沢は2024年に発行される新一万円紙幣の顔になることが決まっており、吉沢は「このお話をいただくまでは、次のお札の人というイメージが強かったのですが、調べていくと本当にいろんなことをされている方で、印象的なエピソードがたくさんある」と意外な人生を知って驚いたようで、「中でも道徳を大切にされていて、『公益を考えた上でなければ、本当の私利ではない』というようなことも言っていて、人生観が素晴らしい。愛される人物を作っていきたい」と意欲をにじませた。
また、連続テレビ小説「なつぞら」で吉沢が演じるヒロインの幼なじみ・山田天陽が劇中で死去した際に、視聴者から“天陽ロス”が巻き起こったことが話題になっているが、「僕の元にも“天陽ロス”という言葉が届いていました。天陽役で僕のことを知ってくださった方もたくさんいると思う。天陽とはまた違う面白さもお届けできたら」と天陽ファンにもアピールした。
ドラマを制作統括する菓子浩氏は「2021年は五輪が終わり、日本が新しいあるべき姿を目指して歩み始める年になるはず。そんな時代だから幕末から明治にかけて一つの時代が終わり、新しい時代が生まれたうねりをダイナミックに描きたい」と制作意図を明かし、「その時代に渋沢はたくさんの会社を作り、福祉や公共事業にも貢献しましたが、順風満帆ではなく、逆境ばかりの本当に面白い波瀾(はらん)万丈の人生です。91歳まで生きますが、晩年までずっと若き心でチャレンジを続けた生涯青春の人として描きます。吉沢さんが演じることで新しい、若々しい、みずみずしい渋沢栄一が生まれると期待しています」と見どころを訴えた。
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