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高橋克典が「舞いあがれ!」で福原遥の父役を熱演中。「娘ってこんな感じか!と分かった」2022/11/11

高橋克典が「舞いあがれ!」で福原遥の父役を熱演中。「娘ってこんな感じか!と分かった」

 NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「舞いあがれ!」(月~土曜午前8:00ほか)で、ヒロイン・岩倉舞(福原遥)の父・岩倉浩太役を務める高橋克典が、役柄への思いや撮影エピソードなどを語った。

 連続テレビ小説107作目となる「舞いあがれ!」の舞台は、1990年代から現在。舞がものづくりの町・大阪の東大阪と自然豊かな長崎・五島列島でさまざまな人との絆を育みながら、空を飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生の物語だ。2020年に同局の「心の傷を癒(いや)すということ」で、第46回放送文化基金賞番組部門テレビドラマ番組最優秀賞を受賞した桑原亮子氏によるオリジナル作品となっている。

 浩太は、東大阪の町工場を経営する2代目社長。元は重工メーカーに勤めて飛行機を製作する夢を抱いていたが、父親が病死したため退職し、ネジを作る工場を継いだ。娘の舞とは、互いに飛行機好きで、同志のような間柄になっていく役どころだ。

 本作への出演について、「役者として『“朝ドラ”の表現』をできる機会は一生に一回だと思っているので、毎日すごくうれしく撮影に通わせていただいています。僕は粋がっているような役をずいぶんやってきましたけど、自分が実生活で父となって見つけた『心』があり、自らも驚きの連続の中で育ってきた『感情』がある。このタイミングで、そして家族を見つめ直すような時代の流れの中で、ヒロインの父親を演じることがすごくうれしいです」と喜びを伝える。そして、「偶然ですが、僕が子どもの頃に初めて全部見た“朝ドラ”『雲のじゅうたん』も、飛行機にまつわる作品だったんですよ。『舞いあがれ!』も、飛びたい!という人たちの物語。ご縁を感じています」と明かす。

 演じる浩太に関しては、「僕は実年齢の割に若く見えすぎるから、浩太を演じるために少しふっくらして作品に入りました。でも、貫禄が出過ぎてしまって。浩太が若いうちは周囲の東大阪の皆さんと違う雰囲気の、少し線の細いノーブルな感じがいいかなと、体重を絞ることにしたんです。食事制限中で大阪のおいしいものがあまり食べられないので、劇中で食べた『うめづ』のお好み焼きが本当においしかったです」と役作りを伝える。

 加えて、「浩太は、どこにでもいるような優しいお父さん。子を持つ親だったら大概分かち合えるような気持ちが描かれています。撮影していて印象的だったのは、舞の初めての反抗期のシーンですね。過干渉気味の親に今まで反抗してこなかった娘が、閉じ込めていた自分を出してくる場面です。僕は反抗されている側だけど、涙が出そうになるほど娘の成長がうれしくなってしまって。でも、監督からは違う演出がきました(笑)。何より、ヒロインの福原遥さんが本当に素晴らしくて、とてもいいシーンになったと思います。息子の悠人(横山裕)とは、まあ…あんなもんでしょう(笑)。父と息子はあれでいいんじゃないかな。僕、刃向かわれるのが嫌いじゃないんですよ。自分の若い時だってそうだったし。親に反抗して後に引けなくなるのも悪いことじゃないし、親が飲み込んだ言葉や思いはそのうち自分も知ることになる、と脚本で巧妙に描かれています」と劇中で描かれる親子関係について納得の様子。

 また、「実生活で僕は男の子の父なんですが、娘さんを持つパパ友達の気持ちをこの現場で疑似体験しましたね。娘ってこんな感じか!と分かったので、娘さんのかわいさに気苦労が絶えないパパ友と東京で飲みました」と笑う高橋。ヒロイン役の福原は「すごく透明感がある方。常に水や空気のように自然で柔らかくてみずみずしくて、共演が楽しい」と目じりを下げ、「2022年4月期にNHKで放送した『正直不動産』でも共演しているのですが、実はその撮影中に『舞いあがれ!』の台本をいただいていたんですよ。だから、『正直不動産』では敵対関係にありながらもすでにかわいい娘のようで…面白い体験をさせていただきました」とエピソードを披露。

 さらに、「妻・めぐみ役の永作博美さんとは、20年ぶりくらいの共演です。ご結婚されてお子さんも産んでいて、親として経験しているものが共通するから非常にやりやすいですね」と相性もいいようで、「大阪言葉はただの記号じゃなく、大阪の人の優しさや人懐っこさ、人との距離感などを含んで成立しているものだと気付きました。すごくチャーミングだし、正直で、救ってくれる感じもある。東京にはない温かさに、心打たれています」と語った。

 あらためて作品の見どころを尋ねると、「全編通してすべて見どころです!と言うと困るかもしれませんけど」と前置きし、「うつむくことや、足元を見たり、がっかりすることばかりの時代に『舞いあがれ!』というタイトルがいいですよね。空をあおぐことをちょっと忘れていたからこその、タイトルだと思います。うまくいくこともいかないこともあるけど、すごくいいドラマに仕上がっていると思うので、隅から隅までご覧ください。登場人物の若者たちも爽やかで、とても気持ちのいい時間が流れるんじゃないかなと思います」とアピールしている。


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