「パンドラの果実」主演のディーン・フジオカが欲しい技術は?「とにかく“どこでもドア”を作りたい」2022/04/12
日本テレビ系で4月23日にスタートする連続ドラマ「パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~」(土曜午後10:00)の制作発表記者会見が行われ、主演を務めるディーン・フジオカをはじめ、岸井ゆきの、ユースケ・サンタマリア、佐藤隆太、本仮屋ユイカ、板尾創路、石野真子、羽住英一郎監督が出席した。
ドラマの原作は、中村啓氏の「SCIS 科学犯罪捜査班 天才科学者・最上友紀子の挑戦」(光文社文庫)。最愛の妻を亡くした警察官僚・小比類巻祐一(ディーン)と、科学界を離れた天才科学者・最上友紀子(岸井)が、最先端科学にまつわる事件の捜査を担当し、科学犯罪対策室に託された法整備や警察機構の対応が追いついていない“不思議で不可解な事件”を、科学捜査ではなく、事件の裏に隠された科学そのものを捜査によって解き明かしていく。本作は、日本テレビ×Huluの共同製作ドラマとして、4月の地上波放送はSeason1・全10話で完結。その後、HuluオリジナルのSeason2・全6話が独占配信される。
ディーンは「禁断の究極の選択みたいなところを突きつけられながら、日々自分の職務である科学犯罪を捜査していく。そこには人間関係があり、家に帰れば家庭があり、1人の人間が揺れ動いている。やっぱり科学が発達することで生まれる新しい可能性というものの、『光と闇』っていうものを抱えながら、突きつけられながら、前に進んでいくその姿が、このキャラクターを演じる上での魅力かなと理解しております」と演じる小比類巻の魅力を力説。
「海猿 ウミザル」シリーズや「MOZU」シリーズ、映画「暗殺教室」シリーズ、「太陽は動かない」シリーズなど、大ヒット作を次々と手掛ける羽住監督が演出を務める作品としても話題の本作だが、羽住監督は「科学の話ですが、実際に起きていることというか、世の中に存在することをベースにしていますし、そういう意味では、科学がここまで進んでいるんだという部分も面白いです。とはいえ難しい話じゃなくて、人間がどうしてそういう行動をとるのかとか、そういうことも楽しめるドラマになっていますので、撮影が始まってひと月以上経っていて、編集も始まっているんですが、撮っていても、編集していても手応えを感じています」と内容を紹介した上で、作品への自信をのぞかせた。
会見では、ドラマの主題歌がディーン書き下ろしによる新曲「Apple」となることが初解禁。ディーンは「究極の選択を突きつけられている。そんな瞬間を感じていただけるといいなと思ってこの曲を作りました。ドラマ本編の方で描かれている、科学の『光と闇』。それを利用するのか、自分たちの運命を選択し続けなければならない。その究極の選択を突きつけられながら、われわれは日々生きているのではないのか? そんな思いを音の物語で、感じていただけたら。本編が光の物語だとすると、本編の方にも楽曲以外でもいろんな音ありますけど、光と音の物語として、感動が伝わったらいいなと思って作りました」と楽曲に込めた思いを明かす。
初めて楽曲を聴いたという岸井は「本当にこの作品にぴったりで、感動しました。映像と音楽のマッチ、“科学反応”が素晴らしいなと思いました。これからドラマで1話ずつ、また新しい主題歌の鳴り方をするんだなと思うと、とても楽しみです」と声を弾ませた。
さらに、物語にちなんで、劇中にも登場する「最先端AIロボット」のほか、「VR/メタバース」「能力向上チップ」「不老不死」の四つのトピックのどれを手に入れたいかを質問。最初は「最先端AIロボット」を選んでいたディーンだったが、元警視庁捜査一課のたたき上げの刑事・長谷部勉役のユースケが二つ選択していたことから、「最先端AIロボット」と「能力向上チップ」を選択。「とにかく“どこでもドア”を作りたくて。AIロボットに作ってもらうか、自分の能力を上げて作るかどっちかかなと思って。だからもし、5枚目のカードに“どこでもドア”があったらそれを選んでましたね」と説明。どこでもドアがあったらどこに行きたいかを尋ねられると、「(海外の自宅に)帰宅したい(笑)。(コロナがあって)もう3年くらい帰ってなくて…」と切実な悩みを明かした。
一方、「最先端AIロボット」と回答した岸井は、「SFが大好きなんですけど、自分ではあまり必要としてないんですよね。できれば今の生活のまま、死んでいきたいっていうのがあって。でも、友人が少なめなところがあるので、AIロボットにお話相手になってもらえたら」と話し、さらに「ペガサスみたいに乗ってどこか行けたりしたらいいなと思います。AIロボットペガサスだったら外国のおうちにも帰れるかもしれない」とディーンに話を振ると、「何時間かかるの?」などとディーンは現実的な質問を返し、ユースケに「飛行機に乗って行った方がいいから!」とツッコまれていた。
また、小比類巻の上司で警察庁刑事局長・警視監の島崎博也役を務める板尾も「最先端AIロボット」を挙げ、お掃除ロボットを1台持っているものの、自分の留守中にセットをして出かけたら、セキュリティーが反応して、警備員が来てしまい困ったことがあると告白。「だからセキュリティーをかいくぐって掃除をするロボットがほしいなと思っていました(笑)」と話した。
会見の最後には、ディーンが「パンドラの箱っていうものは開けてしまうと、たくさんの災難も飛び出てくるわけですが、必ず最後に一つの希望が残るっていう、そういうエピソードだと自分は理解していますので、この『パンドラの果実』というドラマを通じて、今、われわれがどういう現代社会の中で生きていて、明日、どんな未来を自分たちが迎えるのか、そこで自分たちはどういうふうに生きていくべきなのか。そんなことを希望とともに、お届けできたらいいなと思って日々、撮影に向き合っております。とにかく見ていただきたいですね。素晴らしい脚本、撮影チーム、演出…羽住監督率いる本当に、こんなに早い、こんなに美しい、そしてこんなにハードコアな作品。自分もびっくりしています。まだ、いろんなことを言えない状況ではありますが、1本、太い線が通っているので、その部分も、楽しみにしていただければ、希望とともにお送りできるんじゃないかなと思っております」と真摯(しんし)に語り、作品をアピールした。
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