【北京オリンピック・2/19◆本日の見どころをピックアップ】スピードスケート・マススタートの初代女王・髙木菜那の連覇なるか2022/02/19
大会も残すところ2日。多くの競技で最終種目が行われ、最後のメダリストが決まる。
フリースタイルスキーの最終種目は男子ハーフパイプ決勝。予選上位12人がメダルをかけて空に舞い上がる、予選1位はアーロン・ブランク、3位はバーク・アービング、4位は2014年ソチ大会、2018年平昌大会金メダルのデービッド・ワイズとアメリカ勢が上位を占め、2位に平昌大会銅メダルで2021年世界選手権優勝のニコ・ポーティアス(ニュージーランド)が割って入った。決勝もアメリカ勢VSポーティアスという図式になるだろう。3連覇なるかが注目されるワイズは、過去2大会ともわずかな差で金メダルをつかんでおり、今回も勝負強さを発揮するか。
アルペンスキーの最終種目は混合団体。平昌大会から採用された種目で、開催国を含めたW杯国別ランク上位16チームが出場し、トーナメント形式で対戦する。1チームは最大6人編成で、出場するのは男女2人ずつ。並行するコースを1対1で滑走するパラレル回転を男女各2レース行い、勝者が1ポイントが入り、同着の場合は両チームに1ポイント獲得。4人の合計ポイントで勝敗を決め、勝者が勝ち上がっていく。各チームともエース級が出場するとは限らず混戦模様だが、平昌大会金メダルのスイス、層の厚いオーストリアなどが勝ち上がりそう。
クロスカントリーは男子50kmフリーが行われる。男女を通じて最長距離の種目であり、優勝タイムは2時間前後。まさに雪上のマラソンだ。走法はフリーとクラシカルが交互に採用され、クラシカルで行われた平昌大会はイーボ・ニスカネン(フィンランド)が金メダル、アレクサンドル・ボリシュノフ(OAR)が銀メダル。ニスカネンは今大会の15kmクラシカルで金メダル、スキーアスロン(クラシカル15km+フリー15km)で銅メダル、ボリシュノフ(今大会はROCの選手として出場)はスキーアスロンで金メダル、15kmクラシカルで銀メダルをそれぞれ獲得している。この種目でもメダルを争いを繰り広げそうだ。日本勢は馬場直人が出場する。
カーリングは男子の最終試合、決勝と女子の3位決定戦が行われる。男子の金メダルを争うのはスウェーデンとイギリス。予選リーグ1位と2位の対決だ。予選リーグではイギリスが第8エンドまでに4点リードを奪い、第9、10エンドで得点されたものの7-6で逃げ切るという展開だった。今回も接戦必至だろう。なお、スウェーデンが勝った場合は初めて、イギリスが勝てば1924年の第1回シャモニー・モンブラン大会以来、約100年ぶりの金メダルとなる。
女子3位決定戦はスイスとスウェーデンが対戦する。スイスは予選リーグ1位で2021年世界選手権優勝チーム、スウェーデンは予選2位で平昌大会金メダルチーム。両チームとも決勝に進めなかったのは不本意であり、その分、なんとしてもメダルを持ち帰りたいところだろう。予選リーグ勝負はがスウェーデンが最終10エンドに1点を挙げて6-5で競り勝ったが、今回は?
スピードスケートは男女のマススタートの1回戦(準決勝)、決勝が競技を締めくくる。タイムではなく出場選手が同時にスタートして着順を競う種目で、リンクを16周(6400m)する。4周通過ごとに上位3人に与えられる中間ポイントと、ゴール順位の最終ポイントの合計で順位が決まるが、最終ポイントの割合が高いため、1~3着でゴールした選手がそのまま1~3位に。駆け引き、戦略が見ものであり、同じチームの選手がレース展開に応じて協力することもあり、団体戦の要素もある。平昌大会から採用され、女子は髙木菜那が初代金メダリストとなった。髙木菜那は今大会1500mで8位。妹の髙木美帆と共に出場した団体パシュートは決勝で転倒し、金メダルに届かなかった。その悔しさを晴らすためためにも連覇を果たしたい。豊富な経験を生かし、しっかりレース展開を見極めてメダル争いに加わってほしいもの。1500m4位で団体メンバーの佐藤綾乃も出場。平昌大会はほかの選手の転倒に巻き込まれて転倒して棄権しただけに、その無念をレースにぶつけ、個人種目初のメダルを勝ち取りたい。日本勢のライバルは今季W杯で好調のイバニー・ブロンディン(カナダ)、フランチェスカ・ロロブリジーダ(イタリア)ら。男子はW杯で何度も表彰台に立っているバート・スウィングス(ベルギー)らがメダル候補。日本からは一戸誠太郎が出場する。
フィギュアスケートはペアフリーが行われ、ショートプログラム(SP)上位16組がメダリストの座を争う。SPでは開催国中国の隋文静&韓聰が、自らが持つ世界最高得点を塗り替えて1位。気迫とスピード感にあふれた演技は圧巻だった、。SP2位は、エフゲニア・タラソワ&ウラジーミル・モロゾフ(ROC)。隋&韓に迫る世界歴代2位の得点を叩き出し、ポテンシャルの高さを十分感じさせた。隋&韓と並ぶ金メダル候補のアナスタシヤ・ミーシナ&アレクサンドル・ガリアモフ(ROC)はSP3位だったが、フリーで巻き返してくるのは間違いく、SP4位もROCのアレクサンドラ・ボイコワ&ドミトリー・コズロフスキー。隋&韓はROC勢の包囲網のなかで、金メダルを望む地元の期待に応えられるか。日本の三浦璃来&木原龍一はジャンプでミスがあり、自己ベストに及ばなかったが8位でフリーに進出。日本人ペア初の入賞(8位以内)がはっきり見えている。歴史的な瞬間が目撃できそうだ。
ボブスレーは最終種目男子4人乗りの1、2回目と、女子2人乗りの3、4回目が行われる。男子4人乗りは、2人乗りの表彰台を独占したドイツ勢がトップを争いそう。女子2人乗りは2回目を終えてトップのラウラア・ノルテ&デボラ・レビ、2位のマリアマ・ヤマンカ&アレクサンドラ・ブルガルトらドイツを勢、3位エラナ・マイヤーズテーラー&シルビア・ホフマンらアメリカ勢が追う展開か。
アイスホッケーは男子3位決定戦が行われる。
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