TNC「第∞世代」の人気企画“太郎とわっしょい” 初のライブイベントをリポート!2021/11/15
九州一の人口を誇る街・福岡。福岡のテレビやラジオでも、多くのタレントやアイドル、芸人の活躍を目にするが、その中でも冠番組や、大きなイベントができるというのは限られた人だけ。いつかそんな“ステージ”に立ちたいと夢見る若手たちが奮闘している番組が、TNCテレビ西日本の「第∞世代(だいはちせだい)」(毎月第1水曜深夜0:25、福岡ローカル)だ。
若手タレントと制作陣とがタッグを組み、実験的な企画に挑戦。そのVTRを鑑賞しながらバイきんぐ・小峠英二が独自の視点で指摘し、その企画のレギュラー番組化、ゆくゆくはゴールデン番組を目指すということが番組の趣旨だ。番組開始の2020年10月から半年後にはテレビ西日本の公式YouTubeチャンネル(https://www.youtube.com/c/telebee8ch)で無料見逃し配信を開始。今では“全世界”で視聴が可能となった。
さまざまな企画の中で特に話題となっているのが「太郎とわっしょい」。共に丸刈りのピン芸人、かごしま太郎とわっしょい☆田中が共演している。年齢は同学年ながら芸歴は8年目と5年目、所属事務所も異なり、身長差も目立つ凸凹コンビだ。同行するのは同局の看板番組「ゴリパラ見聞録」(金曜深夜0:55)でもおなじみの阿部康之介ディレクター。「ゴリパラ~」同様、さまざまな“旅企画”で展開される3人の軽妙なやりとりも評判がいい。先日発表された21年日本民間放送連盟賞では「おみくじ鉄道 出雲大社への旅」(5月30日放送)が「テレビエンターテインメント」部門の優秀賞にも輝いた。
11月3日、2人の初のライブイベント「スタートライン~レギュラー獲得大作戦~」がよしもと福岡大和証券/CONNECT劇場(福岡市中央区)で開催。観客は300人を超えていた。盛大な拍手とともに登場した2人は、想像以上の客入りに驚きと緊張を隠せない。わっしょいは「人生でこんな大人数の人に拍手されたの初めてです!」と喜んだ。このイベントの趣旨は、企画のレギュラー化に向けて2人に足りない三つの“コト”を高めていこうというもの。事前収録したVTRの“前フリ”と舞台での“実施”という構成で進行する。
最初の“足りないコト”は「特技」。太郎は鹿児島ギャグ、わっしょいは逆立ち…と、確かに芸人としてもう少しインパクトが欲しいかも。ということで、2人は新たな特技として“こま回し”を身につけることに。イベント1カ月前に「日本こままわし協会」のある愛知県で強化合宿を実施。ライブ会場では、合宿やその後の様子がVTRで流された。
目標は、協会認定“こま技検定”の初段を取得すること。合格するには「お手玉」「ヒバリ返し」「ツバメ返し」「的入れ」「フォークボール」という五つの技を成功させなくてはならない。なお、クリアできなかった場合は、絶叫アトラクションに乗り自らがこまのように回るという、バラエティー的罰ゲームももちろん用意されている。大観衆が見守る中、緊張が見て取れる太郎と「いつも通り?」と思わせるほど飄々(ひょうひょう)とするわっしょい。チャレンジの結果はいかに…? 罰ゲームの執行は? この結果は22年1月12日に放送予定。お楽しみに。
“足りないコト”二つ目は「トーク力」。太郎は、19年に「人志松本のすべらない話」(フジテレビ系)への出演経歴を持つが、その後の反響などから本人の満足度は低い。一方のわっしょいは、同じ「~すべらない話」のオーディションで「ずっとダメ出しをされた」という過去を引きずっていた。そこでイベントでは自虐を含みながらトーク力を高めようと「すべらない話」ならぬ「すべるかもしれない話」を開催することに。
“本家”と同じBGMで、スーツを身にまとい登場。太郎が着ているのは、実際に「すべらない話」で着用したものだという。“プレーヤー”は2人だが、ルールは同じ。サイコロを振って、出た目に書いてある人が話す。星マークがでた場合は、どちらか好きな方が話すというもの。太郎は全部で三つの話を、わっしょいはとっておきの一つをそれぞれ披露した。太郎はさすがのトーク力で会場の笑いをさらい、全て「認定」! 一方のわっしょいは、“らしさ”さく裂で会場の「?」をさらい、認定ならず。だが、この1カ月の特訓はきっと生かされているはず。トーク力の向上に関しては、彼らの今後の活躍を見て判断してほしい。
三つ目の“足りないコト”は「ネタ」。芸人にとって最も大切な要素だけに、普段ピン芸人として活動する2人は覚悟を決め、それぞれ単独でステージに立つ。まずは、太郎がタンクトップに短パンという衣装で現れた。鹿児島県43市町村の特徴を挙げるネタを披露。VTRでは終始自信なさげだったが、その不安を裏切るように会場は大爆笑となった。続いて、胴着姿のわっしょいが登場。小学校の頃から6年間打ち込んだ空手の型に合わせて、なんと料理の手順を発していく。型のテンポと笑いの量が比例し、客席は大きな笑いに包まれた。
最後は、1年間タッグを組んできたコンビ“太郎とわっしょい”で漫才を披露することに。番組で人気なわっしょいのボケと太郎のツッコミは、こちらでも健在。2人“ならでは”の緩さとコンビネーションで会場を沸かせた。
無事にエンディングを迎えた2人はホッとした様子。そして表情には“自信”が現れているようにも感じた。決して知名度が高いとは言えない2人の初ライブだったが、300人を超える集客、そしてあれだけ多くの笑いを生んだことは大団円を迎えたと言っていいだろう。
番組では、現在レギュラーメンバー4組で撮り下ろしの冠番組を懸けて、総当たりのリーグ戦を行っている真っただ中。どのメンバーの企画も面白く、どこが勝ち残ってもおかしくないように思える。今後福岡のエンタメ界がより“にぎやか”になることは間違いないようだ。
【プロフィール】
かごしま太郎(かごしまたろう)
1995年3月20日生まれ。鹿児島県出身。身長174cm。ワタナベエンターテインメント所属。趣味はプロレス、落語、ジャズ。特技は鹿児島ギャグ、鹿児島弁、鹿児島オススメスポット紹介、実体験の怖い話、少林寺流錬心館空手(初段)。
わっしょい☆田中(わっしょいたなか)
1994年6月16日生まれ。福岡県小郡市出身。身長154cm。吉本興業所属。趣味はヒッチハイク、ママチャリ、野宿などの“旅”。特技は逆立ち。
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