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【東京パラリンピックを振り返って】“できることをする”――パリ大会、さらにその先の共生社会へとつながっていく“アクション”を2021/09/06

2020東京パラリンピック 閉会式 写真:AP/アフロ

 日本は今大会に254人の選手団で臨み、51個のメダルを獲得した。オリンピック東京大会は583人で58個、もちろん単純に比較はできないが、日本のパラリンピアンたちが素晴らしい成績を挙げたのは間違いない。

 一方、国別メダルランキングではオリンピックの3位に対し、パラリンピックは11位。こちらも単純に比較すべきものではないし、メダルの数がすべてでもないのだが、もの足りなさは感じる。国のスポーツ文化、環境を豊かにしていくためには、裾野の拡大とともにトップの競技力向上が必要であり、メダルの数はその指標になるからだ。今大会は自国開催のアドバンテージがあったため、次回2024年パリ大会で同等の成績を残すのは簡単ではないだろう。

 また、日本は2004年アテネ大会で過去最多52個のメダルを獲得したが、次の2008年北京大会は27個、その次のロンドン大会は16個と成績を落とした。他国も独自の強化に取り組み、競技力を上げているなかで獲得メダル数を維持することがそもそも簡単ではない。まして国別ランキングを上げることは困難なミッションだろう。しかし、自らの限界に挑むのがアスリートである以上、選手たちは今大会以上の成績を目標に競技に打ち込んでもらいたいし、周囲はそのためのサポートを続けてほしい。

 そして、今後もパラリンピック、パラスポーツを観戦者として楽しみたいと感じた人も、アクションを起こすべきだろう。コロナ禍の現状では難しい面もあるが、機会があったらパラスポーツの環境整備に手を貸し、裾野の拡大に協力する。あるいは生で観戦し、選手たちに声援を送ることで競技の盛り上げ役になる。できることをする。当たり前のことだが、それがパリとその次の大会、さらにその先の共生社会へとつながっていくはずだ。


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