東京パラリンピックの競技を解説【柔道】組んだ姿勢から始まり、試合開始直後から技の掛け合いが見もの2021/08/21
パラリンピックの柔道は視覚障がい者だけで行われる。正式競技になったのは、男子が1988年ソウル大会から、女子は2004年アテネ大会から。選手の視覚障がいの程度は全盲(B1)から弱視(B3)まで区分されるが、クラス分けはなく、男女とも体重別の階級制で行われる。今大会の実施階級は男子7、女子6。見え方の異なる選手同士でも、目隠しは着用せずそのまま対戦する。ただし、全盲の選手は試合中に場外に出てしまうと、場内中央へ戻る際の介助が必要になるため、主審が全盲であることを認識しやすいよう、道着の両袖外側に、直径7cmの赤い円形のマークを縫い付ける必要がある。
試合時間はオリンピック競技と同じ4分間。そのほかのルールもほぼ同じだが、試合の始め方が大きく異なる。両選手がお互いに相手の襟と袖をつかみ、組み合った状態で「はじめ」の声がかかる。柔道は自分の得意な形に持ち込むための組み手争いが繰り広げられ、なかなか組まないことも多いが、パラ競技では試合開始直後から技の掛け合いになり、それをしのぎ合う。道着から伝わる動きや、息遣いなどから相手の狙いを察知して攻めを封じ、自分の攻めに転じるタイミングを探り、機を見て技を繰り出す。それが決まらなかったらまた相手の出方をうかがい…と、高い集中力を保って試合を続けなけばならならない。もちろんスタミナも必要で、消耗戦を勝ち抜く心身のタフさが求められる。両手が離れると「待て」がかかり、組んだ姿勢に戻される。再開直後に技が決まることもあり、ポイントでリードしていても組まずに逃げることができないため、終了間際の一発逆転も起こる。逆に開始直後に一本で勝負が決まることも。最初から最後まで目を離せない競技だ。
柔道は日本のお家芸であり、オリンピックではメダルを量産してきたが、パラリンピックでも男子が正式競技になったソウル大会から連続出場し、毎大会1個以上のメダルを獲得してきた。前回2016年リオデジャネイロ大会でも男子60kg級の廣瀬誠が銀メダルを獲得し、66kg級と100kg超級で銅メダル。女子は57kg級の廣瀬順子が、日本女子史上初のメダルとなる銅メダルをつかみ取った。連続メダル獲得記録を伸ばしての複数メダルは上々の成績だったが、金メダルがなかったため、物足りなさがあったのも事実。先の東京オリンピックで日本は9個の金メダルを獲得し、パラリンピックでも複数の金メダルが期待される。それに各選手が応えることができるか。
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