東京パラリンピックの競技を解説【アーチェリー】多種多様なスタイルで的を狙うハイレベルな戦いに注目2021/08/14

パラリンピックのアーチェリー競技は、肢体不自由の選手を対象として、1960年の第1回ローマ大会から継続して行われれている。種目はオリンピックでも使用される弓=リカーブを使う「リカーブオープン」と、上下の両先端に滑車がついた弓=コンパウンドを使う「コンパウンドオープン」、そしてW1クラス(四肢に障がいがあり、車いすを使用)限定の「W1」の3部門に大別される。リカーブオープンとコンパウンドオープンは、ともにW2クラス(下半身の障がいにより車いすを使用)とSTクラス(平衡機能障がいがあり、立つか、いすに座って競技を行う)を含み、W1はリカーブ、コンパウンドどちらの弓を使ってもOK。3部門とも男女別の個人戦と、男女各1人によるミックス(混合)戦が行われる。
的までの距離と的のサイズは部門ごとに異なり、リカーブオープンは距離70mで直径は122cm、リカーブオープンは50mで48cm、W1は50mで80cm。障がいの内容や程度に応じて補助用具の使用が認められており、選手たちは足で弓を固定したり、口で弦を引くなど、多種多様なスタイルで的を狙う。ちなみに、コンパウンドは、滑車の働きにより少ない力で弓を引くことができ、引ききった時に保持力が軽くなる仕組みがあるため狙いを安定させやすい。この機能が、より競技スタイルの幅を広げている。
予選ラウンドで1人が72射を放ち、合計得点で順位とトーナメントの組み合わせが決まるという点はオリンピックと同じだが、試合形式は部門によって異なる。リカーブの個人戦は5セットマッチで行われ、セットごとに勝者2、引き分け1、敗者0のポイントが加算され、合計6ポイント以上先取すると勝利。ミックス戦は4セットマッチで行われ、個人戦と同様にポイントが加算され、ペアの合計で5ポイント以上先取すると勝ちになる。一方、コンパウンドとW1の個人戦は1エンドにつき3射(30点満点)し、5エンドの合計得点の高い選手の勝ちに。ミックス戦は、1エンドにつき4射(1人2射・40点満点)し、4エンドの合計得点の高いチームが勝利する。
オリンピックのアーチェリーは韓国が圧倒的な強さを誇っているが、パラリンピックの強豪国は、前回2016年リオデジャネイロ大会・W1女子で表彰台を独占したイギリスをはじめ、中国、イランなど。日本は1964年東京大会に初めてエントリーして以来、常に選手を送り続け、多くのメダルを獲得してきた。リオ大会では上山友裕の男子リカーブ個人7位入賞が最高成績という結界に終わったが、自国開催に向けて強化を進めてきた今大会は、リオ大会の雪辱を誓う上山や、大山晃司、岡崎愛子などの活躍に期待したい。
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