東京パラリンピックの競技を解説【5人制サッカー】音と声を頼りに繰り出す精度の高いプレーの数々。勝利の鍵はコミュニケーション2021/08/14

5人制サッカーは視覚障がいのある選手がプレーするサッカー。パラリンピックではB-1クラス(全盲、またはほぼ全盲)の男子のみが実施される。「ブラインドサッカー」とも呼ばれ、正式競技になったのは2004年アテネ大会から。ちなみに、弱視のB-2/B-3クラスもあり、こちらは「ロービションフットサル」と言われる。
1チームは4人のフィールドプレーヤーとゴールキーパーで構成される。ゴールキーパーは視覚障がいのない選手か弱視の選手が務め、フィールドプレーヤーは条件を同じくするため、目隠し(アイマスク)を着用し、視覚を遮断した状態でプレーする。使用するボールは転がると音が鳴る特製のもので、選手はその音でボールの位置やスピードを把握する。声も重要な役割を果たし、相手ゴールの裏に立ち、ゴールまでの距離や角度などを声や音で伝える「ガイド」、ゴールキーパー、監督の指示と、チームメート同士の声かけを頼りにプレーする。そのため観客はプレーの妨げとならないよう静かに観戦することが求められる。静寂の中、音と声を頼りに守備の隙間を見つけ、すり抜けていくドリブル、精度の高いパス、あえてボールを浮かして音を消してパスをつなぐ、練習での反復のみが可能にする連携など、驚きのプレーが連続する試合は息をのむこと請け合いだ。
ルールはサッカー連盟(FIFA)が定めたフットサルのルールをアレンジしたもの。試合時間はフットサルと同じ20分ハーフの40分、ピッチも40m×20mでフットサルと同じ。ただし、サイドライン上に高さ1mほどのフェンスが立てられる。選手やボールが飛び出さないようにするためのものだが、ボールをフェンスに当てて味方にパスをするなどプレーにも活用され、選手が自分の位置を把握する目安にもなる。
5人制独自のルールとしては、危険な衝突を避けるため、守備側がボールを奪いにいく際は「ボイ」と声をかけなければならない、というものがある。声を発しない場合はファウルになる。ファウルに対して与えられるペナルティーキック(PK)にも独自のルールがあり、ペナルティーエリア内でファウルがあった場合のPKは、ゴールから6mの位置にキッカーが立ち、ゴールキーパーと1対1で対決するが、これとは別に第2PKが存在する。前・後半それぞれで、チームの累積ファウル数・六つ目から相手チームに与えられるもので、ゴールから8mの位置にキッカーが立つ。
出場は8チーム。4チームずつ2組に分かれて総当たり戦を行い、各組2位までが準決勝に進む。金メダル候補筆頭は、過去4大会すべてを制しているブラジル。“サッカー王国”は5人制でも王座に君臨している。日本はこれまで出場を逃してきたが、今大会は開催国として初出場。念願だった晴れの舞台でどんなプレーを見せてくれるか。
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