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「弱いヒーロー:Class2」パク・ジフン【今月のSPOTLIGHT】2025/04/21

「弱いヒーロー:Class2」パク・ジフン【今月のSPOTLIGHT】

 執拗(しつよう)な校内暴力に悩まされる優等生の主人公が、頭脳と友情を武器に反撃に出る学園ドラマ「弱いヒーロー」。2022年に韓国、アメリカなどで配信されると高い評価を集め、米・Forbes誌が選ぶ「2022年最高の韓国ドラマ20」にも選出された同作のシーズン2が、Netflixで4月25日から配信開始。シーズン1があらためて注目されるとともに、シーズン2への期待が高まっている。

クラスメートに鉄槌を下す、冷えた瞳が印象的

 作品の立役者は、何と言っても主人公・シウンを演じるパク・ジフン。アイドルグループ・Wanna Oneのメンバーとして活躍した経歴を持ち、グループ活動終了後はソロのアーティスト活動や俳優業に専念。「恋愛革命」「遠くから見ると青い春」などに主演してきたパク・ジフンが、「弱いヒーロ―」では目の離せない主人公像を作り上げ、作品の中心にいる。

 シーズン1は、頭脳明晰(めいせき)なシウンの冷え切った高校生活から始まった。特定の友達をつくらず、ただ粛々と勉強する毎日を送るシウンにとって学校は単なる空間。だが、厄介なクラスメートがシウンの存在を目の敵にし、執拗に絡んでくる。それでも冷静にやり過ごそうとするシウンだったが、我慢の限界とともに反撃の道へ。持ち前の頭脳と洞察力を駆使しながら、クラスメートに鉄槌を下していく。そんな彼の良き理解者となり、次第に友情を深めることになるのが、運動神経抜群でけんかも強いスホ(チェ・ヒョヌク)と気弱な転校生・ボムソク(ホン・ギョン)だ。

「弱いヒーロー:Class2」パク・ジフン【今月のSPOTLIGHT】

 演出を手掛けたハン・ジュニ監督は、軍隊のいじめ問題を真っ向から扱った「D.P. -脱走兵追跡官-」でも知られる人物。この「弱いヒーロー」でも、凄惨(せいさん)な校内暴力の現実を迫力のアクションとともに表現し、その中で見せる登場人物たちの心の動きを繊細にキャッチしている。

 シウンと化したパク・ジフンのすごさが感じられるのはまさにそこで、学園生活を送るシウンの冷えた瞳が印象的。失望と達観が入り混じったような瞳はもちろん、瞳を覆う長いまつ毛まで寒々としており、いじめっ子たちを一瞥する姿にゾクッとさせられつつ、どこか切ない気持ちにもさせられる。また、そんなシウンが戦いを決意するまでの変化はカッコよく、痛快。かと思えば、心を許し始めたスホやボムソクとの時間を過ごす時の男子高校生らしい姿はかわいらしく、シウンの物語にいつの間にか魅了されてしまう。

 シウンの戦いに終わりは来るのか。その中でスホやボムソクとの友情がどう作用していくのか。ぜひシーズン1を見て体感してほしいし、シーズン1を見終えてシーズン2が待ち遠しくない人はおそらくいないと思う。パク・ジフンへの賛辞とともに、「シウン、頑張れ!」の声もいよいよ大きくなってきている。

「弱いヒーロー:Class2」パク・ジフン【今月のSPOTLIGHT】

【コンテンツ情報】
Netflixシリーズ「弱いヒーロー:Class2」
Netflix
4月25日から独占配信

「弱いヒーロー:Class2」パク・ジフン【今月のSPOTLIGHT】

【プロフィール】
パク・ジフン(Park Ji-Hoon)
1999年5月29日生まれ。韓国出身。子役として活躍した後、Mnetのオーディション番組「PRODUCE101 シーズン2」に参加。デビューメンバーとなり、Wanna Oneとして活動する。グループ活動終了後、「コッパダン 〜恋する仲人〜」(2019年)に出演。以降の出演作に「恋愛革命」(20年)、「遠くから見ると青い春」(21年)がある。

文/渡邉ひかる

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