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「トラウマコード」チュ・ジフン【今月のSPOTLIGHT】2025/02/18

「トラウマコード」チュ・ジフン【今月のSPOTLIGHT】

“俺様”な天才外科医役で視聴者を魅了

 1月24日の配信開始以来、世界的な大ヒットを記録している医療ドラマ「トラウマコード」。「イカゲーム」シーズン2を抑えてNetflixの週間グローバル視聴ランキング首位に立つなど、勢いはますます加速するばかり。その立役者の1人が、主人公の天才外科医であるペク・ガンヒョクを演じるチュ・ジフンだ。

 「トラウマコード」の舞台となるのは、患者数に対して人手が足りずに混乱する一方、医師たちの権力争いも盛んな韓国大学病院。その重症外傷チームは最も過酷な科で、利益も出ないことから病院のお荷物になっていた。そんな韓国大学病院重症外傷チームの責任者に、教授のガンヒョクが着任。過去には国境なき医師団のメンバーとして紛争地域の救命活動にあたり、優れた判断力と圧巻の技術で大勢の患者を救ってきたガンヒョクが、病院の現状にメスを入れることになる。

 医師による病院改革は医療ドラマによく見られる光景であり、どの医療ドラマの医師たちも多かれ少なかれ、ままならない医療システムや厄介な争い事と無縁ではない。ガンヒョクもそうで、機能不全に陥っていた重症外傷チームを生まれ変わらせることが彼の命題となっていく。

 そんな中、物語を面白くしているのはガンヒョクの頼もしすぎるキャラクター! 外科スキルの素晴らしさは自他共に認めるところで、「その手術は俺にしかできない」などと言い切ることもしばしばだが、本人のおっしゃる通り。難しい症例にも迷いなくメスを入れ、時には戦場仕込みの型破りな方法も用いながら、鮮やかに手術を成功させる姿に爽快感がある。となると自信家っぷりが加速せざるを得ない上にもともとの性格もそうなのか(?)、このガンヒョク先生はかなりの俺様。院長をはじめとする権力者に食ってかかるのはもちろん、気に入らない輩(やから)は端からバッタバッタとなぎ倒していく。

「トラウマコード」チュ・ジフン【今月のSPOTLIGHT】

 けれど、その根幹にあるのが「患者の命を救いたい」というシンプルな思いである以上、どんなに俺様でも好きになってしまうのは当然。視聴者はもちろん、ドラマ内の登場人物たちもガンヒョクの魅力にあらがえなくなっていく。その筆頭が肛門外科を専攻していた若手エリート医師のヤン・ジェウォンで、超強引なペク先生に振り回されながらもいつしか愛弟子状態に。ガンヒョクのスキルや熱意に影響を受け、医師としての自分とあらためて向き合うことにもなる。そんなジェウォンを演じるチュ・ヨンウも、本作や「オク氏夫人伝 -偽りの身分 真実の人生-」を経て、最も注目すべき俳優の1人になっている。白衣で奮闘するチュ・ジフン&チュ・ヨンウのケミストリーに魅了された人は多い。

 大ヒットを受け、すでにシーズン2を望む声も大きくなってきた「トラウマコード」。医療ドラマのニューヒーローに、そして彼の下で成長していく若き相棒に再び会える日を今から切に願う。

【プロフィール】

「トラウマコード」チュ・ジフン【今月のSPOTLIGHT】

チュ・ジフン(Ju Ji-Hoon)
1982年5月16日生まれ。韓国出身。モデルとして活躍した後、「宮 -Love in Palace-」(2006年)でブレーク。Netflixシリーズ「キングダム」(19年)、「智異山〜君へのシグナル〜」(21年)、「照明店の客人たち」(24年)などでも人気を博す。映画出演作も多く、2月28日に「プロジェクト・サイレンス」(24年)が日本公開される。

【コンテンツ情報】

「トラウマコード」チュ・ジフン【今月のSPOTLIGHT】

Netflixシリーズ「トラウマコード」(全8話)
Netflix
独占配信中

文/渡邉ひかる

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