監督・北野武×主演・ビートたけし「Broken Rage」“暴力”と“笑い”が生まれた撮影の裏側2025/02/02
Amazon MGMスタジオ製作のAmazon Original映画「Broken Rage(ブロークンレイジ)」が、2月14日からPrime Videoで240以上の国や地域で世界独占配信。このほど、監督・脚本・主演を務める北野武の演出の下、浅野忠信、大森南朋、中村獅童ら実力派俳優たちが“暴力”と“笑い”の二面性を体現すべく臨んだ撮影の裏側を映したメーキング画像が公開された。
「Broken Rage」は、日本の配信映画として初めてベネチア国際映画祭に正式出品され、高い評価を受けた話題作。約60分の本作の前半では、警察に捕われたすご腕の殺し屋・ねずみ(ビートたけし)が、釈放を条件に刑事・井上(浅野)と福田(大森)と手を組み、覆面捜査官として裏社会に潜入する骨太のクライムアクションを描き、後半は前半と同じ物語がセルフパロディという手法を使ってコメディタッチで映し出される。
メーキング画像では、殺し屋役のたけしや、麻薬売買を取り仕切るヤクザの親分・金城役の獅童、その若頭・富田役の白竜らが集結した撮影現場で、北野作品らしいアウトローな雰囲気が垣間見える。一方で、笑いをこらえきれずに役者陣が笑顔を見せる1枚や、北野組常連の浅野が白目をむいた衝撃的なカットは撮影現場で“笑い”が生まれる瞬間が切り取られ、北野監督が後半のセルフパロディでコメディアンとしての手腕を遺憾なく発揮していることがうかがえる。
北野監督は、これまでの映画の概念を覆す作品に関して、「パロディ映画を作る時は、基本的にみんながよく知っている映画が元にならないといけない。でも、それだと自分の作品にならないので、たたき台となる作品から自分で作ってみた。すごい冒険的で、とても苦労したけど、実験映画だと思って楽しんだから今は『まあいいか』って思っている」と長年キャリアを重ねたなかでも、新たな試みであることを明かしている。
また、浅野は「現場に行くと何が正解か分からないような状態だったし、現場で新しい空気が生まれるんです。それが面白いと同時に恐怖でした」と挑戦的な「Broken Rage」ならではの緊張感を伝えつつ、「常に新しいことにチャレンジされている監督の姿を見ると俳優として学ぶことが多かったです」と北野監督への敬意を表している。
「首」(2023年)に続き5度目の北野作品への出演となり、浅野と共に体当たりの演技を披露した大森も「現場での緊張感がほかの現場と比べて全然違う。特にこの作品では”お笑い”的な要素を担ったので、それに対する緊張感を浅野くんと共に日々感じていました」と、“暴力”と“笑い”が入り混じる衝撃作の裏側を告白。さらに、「生意気ながらも『武さんにもちょっと笑ってほしい』という気持ちで撮影に挑んだんですけど、なかなかできなくて苦労しました」と語った。
同じく「首」にも出演した獅童は、「予想外の展開が起きたシーンも北野監督が『面白いからいいか』って演出を変えるので、現場でハプニングが起きても演技をやめちゃいけない。北野監督もどういうアドリブを入れてくるのか分からないので、いつでもアドリブに対応できるように自分で考えておかなければいけなかったです。本当に今の時代に切り込んでいったある種危険な作品です」と表現した。
俳優陣も口をそろえて「挑戦的」と話す本作は、世界中の人々の映画体験を一変させ、見る者をとりこにするだろう。今もなお新たな取り組みに挑み続ける日本を代表する巨匠・北野監督が手掛けた「Broken Rage」にますます期待が高まる。
【コンテンツ情報】
Amazon Original映画「Broken Rage」
Prime Video
2月14日から世界独占配信
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