北野武監督・脚本・主演「Broken Rage」が2月14日から配信決定2025/01/21

　Prime Videoでは2月14日から、北野武が監督・脚本・主演を務めたAmazon MGMスタジオ製作のAmazon Original映画「Broken Rage（ブロークンレイジ）」を、240以上の国や地域で世界独占配信。このたび、本予告とキービジュアルが公開された。

　「Broken Rage」は、「暴力映画におけるお笑い」をテーマに製作。スタンダップコメディアンからキャリアを始め、お笑いの頂点に君臨しながら、世界有数の映画監督としても今なお活躍する北野が、型破りな演出と予測不能な展開で映画界の常識を打ち砕く意欲作だ。日本の配信映画として初めてベネチア国際映画祭に正式出品され、高い評価を受けた。約60分の映画を前半と後半のパートに分け、前半では、警察とヤクザの間で板ばさみになった殺し屋が生き残りを懸けて奮闘する骨太のクライムアクションを描き、後半は前半と同じ物語をセルフパロディという手法を使ってコメディタッチで映し出す。

　本予告では、そんな物語が垣間見える。殺人の容疑で警察に捕まった主人公の殺し屋・ねずみ（ビートたけし）。しかし、ねずみは警察から「お前の罪を見逃す代わりに警察に協力しろ」と、覆面捜査官として麻薬組織への潜入を強要される。男たちの欲望渦巻く裏社会の中で、殺し屋としてのずば抜けた能力を武器に暗躍するねずみ、そこに危険な捜査に挑む警察、麻薬売買を取り仕切るヤクザも加わってのスリリングな攻防戦が繰り広げられる。また、音楽を手掛けた日本屈指のピアニスト・清塚信也のオリジナル楽曲がさらなる彩りを加え、正に暴力と笑いが怒濤（どとう）のごとく押し寄せる映像となっている。

　先日の第82回ゴールデングローブ賞において「SHOGUN 将軍」で助演男優賞を受賞した浅野忠信をはじめ、名だたるキャストが集結。浅野と共にねずみに捜査協力を依頼する福田刑事を演じた大森南朋がハリウッド進出を果たした。「首」（2023年）で北野監督作品に初出演した中村獅童は、麻薬売買を取り仕切るヤクザの親分・金城役。その若頭・富田役を白竜、クスリの売人役を國本鍾建、精製工場の取り仕切り・田村役を宇野祥平が演じる。このほか、ねずみが出入りするカフェの店長役を仁科貴、ジムトレーナー役を佳久創、半グレの大黒役を矢野聖人、覆面捜査官役をプロレスラーの秋山準が担う。さらに、謎の司会者役に劇団ひとり、ヤクザの親分役に長谷川雅紀（錦鯉）、ホステス役に馬場園梓、眼科医役に鈴木もぐら（空気階段）、警察役に前田志良（ビコーン！）が配され、北野組初出演となる芸人たちが脇を固める。

　北野監督が「劇場向けではなく、テレビ画面で見る配信コンテンツとして新たにやってみたかったことをテストでやってみた。今まで作った映画の“間”じゃなくて、インターネットに慣れている現代風の“間”を探ることが自分にとって冒険になった」と語るように、新たな試みとなった「Broken Rage」。昨年行われた第81回ベネチア国際映画祭では、アウト・オブ・コンペティション部門（特別招待作品）に選出され、世界初上映された。鑑賞後の観客からは熱狂と共に惜しみない拍手と歓声が送られ、鳴り止まないスタンディングオベーションを北野自ら制止するほどに大絶賛を受けた。続報も期待して待ちたい。