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「祈今朝」で1人2役を演じたシュー・カイ――「演じ分けることに必死だった」2024/12/25

「祈今朝」で1人2役を演じたシュー・カイ――「演じ分けることに必死だった」

 シュー・カイが、タイプが正反対の二つのイケメンキャラクターを演じ分け、1人2役に挑戦した「祈今朝<ききんちょう>~失われた記憶、共鳴する愛~」。演じる越今朝(えつきんちょう)と扁絡桓(へんらっかん)、そしてユー・シューシンが扮(ふん)する越祈(えつき)のトライアングルロマンスと、冒険ストーリーが壮大な世界観で描かれる本作。今や中国ドラマには欠かせない存在となったシュー・カイが作品の魅力や、役柄について語った。

――まず、演じた2役、越今朝と扁絡桓を紹介してください。

「越今朝というのは過去のない人間で人生の先行きも見えない。普段はおちゃめでやんちゃだけど、それは自分を守る鎧(よろい)で扁絡桓とは真逆。つまり2人は両極端な性格だね。扁絡桓は未来がなく、とても悲惨。自分の死期が近いと知っている。だからこそ未練が生じる。越祈と会うたびに最後の別れに近づくからです」

――二つの役は全く異なりますか?

「そうですね。最初は新鮮で面白いと思ったけど、いざ撮影が始まったら頭を抱えたよ。撮影しながら、みんなで作品を洗練させていったんだ」

――人気RPGゲーム「仙剣奇侠伝」シリーズの6番目をドラマ化した本作ですが、「仙剣」シリーズのプロデューサーも扁絡桓役に“いいね”をつけていましたね。

「僕と兄は昔から『仙剣』のファン。僕はそのキャプチャーを兄に送った。まさに“念願成就”だ。兄は『すげえ』って(笑)。子どもの頃はまだネットがなくてソフトを買って遊んでた。まずは『仙剣98柔情編』。それからシリーズ2~5。この話題ならいつ振られても大丈夫。ストーリーも覚えてる。これは僕にとってとても大切な思い出なんだ」

――「仙剣」のファンとして、この役を受けた時の気持ちは?

「すごい重圧だった。これは偽らざる本音です。子ども時代に夢見た思い入れのある1作。どれほど難しくても全力で演じてみんなが納得する作品を目指しました」

「祈今朝」で1人2役を演じたシュー・カイ――「演じ分けることに必死だった」

――以前、「千古の愛、天上の詩」では3役を演じていましたね

「『千古の愛、天上の詩』では何度も転生するから、3役は別人とも言える。でも越今朝と扁絡桓は苦痛だよ。メンタル崩壊だ。例えば1日のうち3シーンは越今朝役でふざけたり、卵を奪ったり、嫉妬したりする。そのあとメークを変えて扁絡桓だ。けがをしたり、心を痛めたり、エモくなったりする。超つらいよ。気分の浮き沈みが激しい。つまり喜んだあと泣く。また喜んで泣く。ずっとこんな調子だった。まず越今朝役で空間に向かって演じる。それから扁絡桓になり、越今朝がいると想像して演じるんだ」

――この作品で、演じがいのあったシーンは?

「前半の越今朝は気楽に演じられた。騒いだり卵を奪ったりね。扁絡桓は内向的で、演じがいがある。よりリアルに演じられた。僕は比較的、扁絡桓に似ているんだ」

――ファンから見ると、あなたは越今朝に似ている印象だそうですが…。

「僕は内に秘めるタイプなんだ」

――越祈の顔をつねるシーンの中で一番印象的なのは?

「多すぎて忘れた。毎回思い切りやったよ。お遊びだからね。僕はつねられた時、『よくも力を入れたな、次のシーンでやり返す』と言ってた。自分でも思ったよ、これこそまさに仲よし兄妹のじゃれ合いだと。2人は記憶がないから支え合ってきた関係なんだ」

――越祈のどんな点が一番好きですか?

「越祈には過去の記憶がなく、心は子どものまま。無邪気でかわいいと思う」

――自分の恋敵を演じた感想は?

「撮影の時はさほど意識しなかった。2役を演じ分けることに必死だったからだと思う。もう一度機会があれば、嫉妬バトルを掘り下げたい。あとで自分が自分の恋敵だと気付いて、本当に滑稽だと思った。視聴者いわく『シュー・カイが自分自身をにらんでる』って。撮影の時は考えもしなかったよ」

――1人複数役を選びがちだとファンに言われてるそうですね。

「いろんな役に挑みたいと思ってる。だから1人2役を演じられて幸運です。今回は2人の感情のギャップが大きかった。これは役者の醍醐味(だいごみ)だね。つらいけど楽しいよ」

――最後に、あらためてメッセージをお願いします。

「『祈今朝』をお見逃しなく。越今朝と扁絡桓と越祈を応援してください。視聴者の皆さんに満足してほしいです」

【プロフィール】

「祈今朝」で1人2役を演じたシュー・カイ――「演じ分けることに必死だった」

シュー・カイ(許凱)
1995年3月5日生まれ。中国出身。2016年から俳優活動開始。18年のドラマ「瓔珞〜紫禁城に燃ゆる逆襲の王妃〜」で注目を集め、19年の「招揺」で初主演。近作に「尚食 〜美味なる恋は紫禁城で〜」(22年)、「雪華の炎〜揺るぎない誓い〜」(23年)など。19年から横店影視城のイメージキャラクターを務めている。

【コンテンツ情報】

「祈今朝」で1人2役を演じたシュー・カイ――「演じ分けることに必死だった」

祈今朝<ききんちょう>~失われた記憶、共鳴する愛~(全36話)
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記憶をすべて失った状態で目覚めた越今朝(シュー・カイ)と越祈(ユー・シューシン)は、自分たちの素性と過去を知るために放浪していた。苦楽を共にするうちに、越祈への恋心に気付く越今朝。しかし、旅の途中、自分と顔がうり二つの医師・扁絡桓と出会ったことで、運命が大きく動き始める。

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