コリン・ウッデル「自分なりのウィンストンを自由に演じた」──「ザ・コンチネンタル:ジョン・ウィックの世界から」2023/10/24
キアヌ・リーブス主演の映画「ジョン・ウィック」シリーズの前日譚となる「ザ・コンチネンタル:ジョン・ウィックの世界から」が配信中。殺し屋たちの聖域、コンチネンタルホテル・ニューヨークの起源を描く本作で、後にホテル支配人となるウィンストン・スコットを演じたコリン・ウッデルが見どころを語った。
── 映画でウィンストン役を演じているイアン・マクシェーンには影響を受けましたか?
「最初、僕は映画を見ていないままシンプルな気持ちで引き受けたんだ。ワルでクレバーなキャラクターになれるというのは、僕にとってクールなことだったから、何の迷いもなかったよ。オファーを受けた後に映画3本を見て、彼の演技やニュアンスの一つ一つが勉強になったし、彼の演じるウィンストンをどれだけ再現できるかが論点になっていった。だけど実際には『僕が演じるのは30~40年前の彼だ。ほとんど別の人物だと思っていい』と分かって、自分なりのウィンストンを自由に演じることができた」
── アクションシーンで印象的だったことはありますか?
「このシリーズはアクションシーンの優美さが印象的だよね。特に、映画の主演を務めるキアヌ・リーブスがジョン・ウィックにもたらした影響は大きいと思うよ。僕も初めて見た時は、こんなアクション見たことないって驚いた。そういうところが、この作品の特別なところだと思う。本当にクールなのが、ジョン・ウィックのスタントマンを担当した87イレブンの目を疑うような素晴らしいパフォーマンスだね。彼らのパフォーマンスを見ていると、もうダンスみたいなもので、彼らのアクションをとても誇らしく思っているよ」
── アクションシーンの撮影はいかがでしたか?
「現場に入った時は『トレーニングしてアクションガイになるんだ』って興奮した。だけど、僕がやらなきゃいけないことはそんなにないって気付いたんだ。何かするとしても、ただ射線をかわして、かろうじて状況を切り抜けるだけ。僕は何もしていない。でも、ウィンストンのクールなところはそこだと思う。彼は賢く、それが彼のパワーであり、誰かの尻をけることではなく、相手を出し抜くことなんだ。だからトレーニングはとても面白くて、キャストのみんなは本当に大掛かりなことをやっていた。みんな体が痛いとかぼやいていて、僕も『そう、そう、首が痛くてたまらない』って言ってたんだ。でも実際は、大したことはしていないんだよ」
── ウィンストンはどんな人物だと思いますか?
「生い立ちから、彼には間違いなくけんかっ早さがある。多くの回想シーンで分かるように、ウィンストンは戦い方をすぐに身につけるような男ではなかったんだ。それでも、生き残るしかなかった。僕たちは、ウィンストンが自分自身で状況を打開できる人物だと思っている。彼は常にいい戦いをするけれど、その戦いに勝つとは限らない。それは彼という人間の本質を表している。彼はちょっとした詐欺師とも言えるけど、同時にとても現実的で、過去の過ちから、常に不安と隣り合わせで生きているんだ」
── ウィンストンはどのように成長していきますか?
「彼を演じるのは本当に楽しいよ。あらゆる物事が素早く展開し、それに対処できる時間がすごく短い。彼は、ロンドンで孤独に生きていたせいで、成功を収めなければならないという強いプレッシャーを感じていて、それが自分の幸せにつながると信じてきた。だけど、兄と再会したことから、自分に欠けていたものが家族と愛であることに少しずつ気付き始めるんだ」
── ウィンストンとシャロンの出会いのシーンはいかがでしたか?
「最初から映画で描かれていたような関係になるわけではないんだ。初めて出会った時は互いに敵意があり、2人の関係は重苦しい。その後、ウィンストンはこの青年に共感し、自分の鏡のような存在だと知り、洗脳され、自分がどのような世界に巻き込まれているのかすら理解していないのだと知っていく。個人的には、映画の中でイアン・マクシェーンとランス・レディック演じるウィンストンとシャロンの関係が大好きです。だから、本作でシャロンを演じるアヨミデ・アデグンと出会いのシーンを撮れたこと、そしてこの役柄に入り込み、化学反応を起こすことができて、とてもワクワクしたよ」
【プロフィール】
コリン・ウッデル Colin Woodell
1991年12月20日生まれ。米・カリフォルニア州出身。2018年の映画「アンフレンデッド:ダークウェブ」に主演。ドラマ出演作に「パージ」(18~19年)、「フライト・アテンダント」(20~22年)などがある。
【番組情報】
「ザ・コンチネンタル:ジョン・ウィックの世界から」(全3話)
Prime Videoで独占配信中
1970年代のニューヨーク。ロンドンにいたウィンストン(コリン・ウッデル)は、兄・フランキー(ベン・ロブソン)が暗殺者専用のホテル、コンチネンタルホテル・ニューヨークを襲撃したことから勃発した抗争に巻き込まれ、やがて過去に因縁のあるホテルの支配人・コーマック(メル・ギブソン)に立ち向かうため、仲間を集め始める。
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