「刑事モース~オックスフォード事件簿~」のショーン・エヴァンスが撮影秘話を語る2022/12/16
イギリスの人気刑事ドラマ「主任警部モース」の主人公・モースの、若かりし頃を描いた「刑事モース~オックスフォード事件簿~」のシーズン7(Case28~30)の字幕版がテレビ初放送。2012年からモースを演じているショーン・エヴァンスに、シーズン7の見どころを聞いた。
── シーズン7になりましたが、モース役に戻るのはいかがですか?
「視聴者がこの作品に熱中してくれるのは本当にうれしいし、ありがたいです。今回は撮影に入る前に、原作本を何冊か読み返しました。最初に自分が感じたキャラクターの魅力を思い出し、それをできる限り取り入れたいと思ったからです。それで、今までとは少し違った方法で考えることができました」
── 第28話の冒頭、モースはどこにいるのでしょうか?
「1969年の大みそかから始まり、モースはオペラを見にベニスにいます。その後、彼は家を購入し、警察官としてオックスフォードに残るという非常に重大な決断を下しています。そしてある女性と恋に落ちたり、新しい友人ができたり、古い関係をこじらせたりと、多くの問題を抱えているのです」
── 演出も手掛けたベニスでのシーンは、どのように撮影されたのですか?
「ベニスでは私を含む4人だけで、いつもとは全く異なる機材と方法で撮影を行いました。それは、これまで伝統的な方法でストーリーを作り上げてきた後では、とても爽快な気分になりました。自分でカメラを持って、通行人を止めてシーンを撮るというのは、ゲリラ的な感じがして、これまでやったことがないことでした」
── 俳優と監督を同時にこなすためのバランスの取り方は?
「準備万端に、自分がそのシーンで何をしたいのか、何が必要なのかを正確に把握し、また、物事に対してオープンである必要があります。また、助けを求めることも重要で、キャストやスタッフに頼ることも多いです。でも、自分がそれぞれのシーンで何をしたいのかが明確であれば、どんなことでもできると思っています」
── 物語が60年代から70年代になることで、登場人物たちに変化はありますか?
「徐々にではありますが、時代の変化とともに、登場人物全員に進化があります。それはゆっくりしたものです」
── 社会的な変化も感じられますね。
「これは、脚本家のラッセル・ルイスの得意とするところですが、この時代はとても豊かで、今とあまり変わらないので、少し掘り下げて実際に何が起こったかを振り返れば、物語の素晴らしい背景になります。移民問題、女性の権利、同一賃金などに対する考え方は、現在も大きく変わっていないことが分かるでしょう。この作品は、政治的なことを強く訴える作品ではありませんが、当時何が起こっていたかを知ることが重要で、それによって多くのことを学ぶことができると思います」
【プロフィール】
ショーン・エヴァンス Shaun Evans
1980年3月6日生まれ。英・リヴァプール出身。2004年の映画「華麗なる恋の舞台で」、ドラマ「SILK 王室弁護士マーサ・コステロ」(11~14年)などに出演し、本シリーズの主役に抜てき。ほか、出演作に「原潜ヴィジル 水面下の陰謀」(21年~)などがある。
【番組情報】
「刑事モース~オックスフォード事件簿~ Case1~30」(全30話)
WOWOWプラス
2023年1月10日スタート
平日 午後1:00~4:30(字幕) ※2話ずつ放送
※1月10・23・30日は~午後4:45、13・27日は~午後4:20
1970年の元旦、休暇中の刑事・モース(ショーン・エヴァンス)は、ベニスの劇場で知り合った謎めいた女性と恋に落ちる。そのころオックスフォードでは、運河沿いの小道でパブで働く女性の遺体が見つかり…(Case28)。
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